コドモノコエ 1995年 福島県 小さいころ、夜中にふと目を覚ますと、家の前の道路から「泥棒まてー」という子供の声と、下駄で走って行く音がした。それっきり何も起こらず、朝目を覚まして外へ出てみたがいつもと同じようであった。
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ウブメ 1979年 筆者が幼かった頃、乳母たちが「姑獲鳥が来る」といえばとても怖く思った。
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カッパ 1992年 宮崎県 話者の祖父は、3月になると家の近くの小川でカッパの声をよく聞いたと話していた。また話者の母も桑摘みの帰り、小川で耳が痛くなるほど騒がしくカッパがないていたので恐ろしくなり、ナンマンダブツと唱えながら真っ青になって帰ってきたことがあったという。
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モモンガー 2001年 子供の頃暗くなるまで外にいると「モモンガーが出る」と怒られたという。夜、トタン屋根をたたく雨音がするので窓を開けると雨は降っておらず、「モモンガーのいたずらだ」と言ったという。
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オジョモ 1991年 香川県 母親が風呂から帰ると子供のなく声がし、家の中は真っ暗だった。部屋ではオジョモが子供を手玉のようにもてあそんでいた。母親が声を限りに叫ぶと姿を消したという。
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キツネ 1981年 和歌山県 子どもの夜泣きや女の奇妙な行動はキツネが憑いたからだとされ、オガミサンに祓ってもらった。
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キツネノヒ,キツネ 1930年 兵庫県 筆者が子供の頃は、夜になると狐の鳴き声が良く聞こえてきた。雨上がりなどには光るものがあちらこちらに輝くことがあった。それは狐の火と呼ばれるもので、縁側から数を数えたりした。狐に憑かれた、騙されたという話もあった。
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タヌキ 1993年 香川県 孫が小さいとき、親に怒られて泣いて外に出た、すると狸が私の声で孫を呼んだという。小学校のときも、帰りが6時過ぎになると、私そっくりの声で孫の名前を呼んだ。
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ガンゴジ,ガンゴジメ 1921年 栃木県 30年ほど前には子供が泣くと年寄りは「ガンゴジに食われる」「ガンゴジメが来た」といっておどかした。ガンゴジは角が生えていて鹿の化物であると年寄りから聞いた。
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タヌキ 1987年 徳島県 お父さんのところによく遊びに来るこまはんという友達がいた。ある夜、遊びに来るのだろうと思って明かりを手に迎えに行って待っていたがいつまでたっても来ない。こまはんよ、と名前を呼ぶ声があたりからするが、それは狸は狸がいて、誰かが言った名前を狸が覚えて呼んでいるのだという。
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ケンムン 1983年 鹿児島県 幼い頃、海に遊びに行く途中で、モクマオの木に座っている白っぽいものがいた。ひざをかかえていたが、赤ちゃんのようにくちゃくちゃだった。後にいとこが、舟の中で話すケンムンの話をしていたので、自分が見たものもケンムンだろう。
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キツネ 1985年 新潟県 ある人が夜、父親を迎えに行ったら咳が聞こえた。父親かと思ったら、また別のほうから聞こえてきたので狐だと思い、逃げ帰った。
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キツネ 1930年 長野県 夜中に人の呼ぶ声がするので表へ出て返事をすると、気持ちが悪くなり家へ入るなり寝てしまった。次の朝、上の家のお祖父がいなくなったというので探すと、下の家のところで寝ていた。狐にだまされたらしい。お祖父の足跡とともに狐の足跡がついていた。
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モーモー 1983年 富山県 子どものころにはよく、「モーモーがくるよ」と言われた。昔蒙古と喧嘩して蒙古がモーモーになったのだと言う。
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タヌキ 1989年 長野県 昔、御領林の小屋の中で眠っていたところ、たぬきが出てきた。星も月も出ている静かな夜なのに、突然風が吹いたりひどい雨が降り、外に出てみると何ともない。たぬきの悪口を言っているとまた同じ事が起きる。無視して寝ていると、反応がないのは面白くないのでたぬきは行ってしまうという。
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キツネ 1989年 山梨県 Aさんの父親は昭和20年ごろ、七面山のほうへ伐採に行っていた。うちへ帰るときに後ろで「オイオイ」と呼ぶような声がする。誰か来ているのかと待っていると全然音がしなくて、また動き出すと声がする。おかしいとおもってタバコを吸い出したら聞こえなくなった。キツネ話である。
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タヌキ 1989年 長野県 山の高いところに小屋があり、話者は若い頃泊まったことがある。夜中、人が山の下から登ってくるような声がしたので誰か来たと思って外に出ると誰もいない。また小屋に入ると、すぐそこで声がする。たぬきに化かされていると気づいたので、もう外に出ないようにしたという。
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ガモンジー,ガゴゼ 1921年 静岡県 子供をおどすのに、「ガモンジーが来るぞ」「ガモンジーに噛ませるぞ」という。
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モモンガー,アズキアライ 1987年 埼玉県 家の松の木にむささびが住んでいる。子供の頃はモモンガーと呼んで恐れた。モモンガーは足の皮で子供の目をふさぐから夕方には早く帰って来いと言われた。
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テング 1956年 茨城県 幼い頃、炭焼きの父のところへ遊びに行って泊まった。夕方、父が「天狗が遊びに来ることになっている」と言われ、9時頃になると赤い顔で鼻が突き出た大天狗が山小屋の入口から入ってきた。
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