ビワノキ,ヒツギ,(ゾクシン) 1916年 福岡県 屋敷に枇杷の木を植えると、その木が棺の舁棒になるといわれている。
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ビワ(ゾクシン) 1938年 鳥取県 枇杷は魔除けの木として植える。昔は枇杷の棒で罪人を撲殺したので嫌った。枇杷の棒で打つと肉と骨とが別れて傷が回復しないので木刀に使用する。移植したらその人が死なないと実がならない。
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ビワ,ビョウニン,(ゾクシン) 1916年 岐阜県 枇杷の木を庭に生やすと病人が絶えない。
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(ゾクシン),ビワ 1933年 神奈川県 屋敷内の枇杷に実をならせると凶事がある、という。
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(ショクブツニカンスルゾクシン) 1940年 山口県 植物に関する俗信。枇杷の木はうめき声を好むから、屋敷内に植えると病人が絶えないという。屋敷にブドウを植えると、病人があるという。茶の木を新しく植えると、その年に家族中に死者があるという。孟宗竹を新しく植えると、家庭から死者が出るという。屋敷内に榊を植えると、家が栄えないという。屋敷内に、棟より高い大木があると、主人が若死にをするという、など。
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(ショクブツニカンスルキンキ) 1956年 宮城県 柿の木から落ちると三年生きられない。鬼灯(ほおづき)を屋敷の中に植えると病人が出る。枇杷の木は病人の唸り声が好きだから、屋敷へ植えると病人が絶えない、などの禁忌がある。
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ブドウ,ビワ 1953年 鹿児島県 玄関の前にぶどうを植えると病人がたえないという。枇杷を植えるのもいけないという。
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タケブエ 1934年 香川県 昔、花子と言う継子がいて、母親には冷遇され、風呂で煮殺されてしまった。その死骸を畑に植えると竹が生え、坊さんがその竹を笛にした。東の風が吹くときに笛を吹くと、花子の父に「お父さん、私は竹になりました。お父さん鏡はいりません、お父さん針箱はいりません」という泣声が聞えた。急いで家に帰ると、継母は驚いて池に入って死んでしまった。
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ワラウチボウ 1956年 宮城県 一年のうちに二人の死者が出た時、その家に三人目の死者が続くといって恐れ、二人目の棺の中に藁打棒(ツツ棒という)を入れるという。
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ウジガミノキ 1975年 高知県 氏神様の裏の藪にモッコクの木があった。おじいさんが取ってきて植えたら体が悪くなって、木をお宮に返したが死んでしまった。
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ムクノキ 1958年 愛媛県 幹が四角になっている椋の木がある。昔、木の下に住んでいる老人が、ある時死期を予感して去って行った。村人は老人のため椋の木を切って、棺を作った。その四方から芽が出て、抱き合うようにまた四角い幹の椋の大木となった。そして木の下に小さな祠をたてた。
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チノデタビワ,カベヲハウエビ,タヌキ 1922年 徳島県 枝を折ると血がでる枇杷の木があった。また、正月の飾り海老が壁をはい、三方が壁に吸い付いたりした。狸のわざだという。
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イチョウ,ボウレイ 1936年 京都府 父親をなくして嘆き悲しむ姫君を慰めようがないので、人々が姫を生き埋めにした。そこから銀杏の木が生え、大きく成長した。城を壊すとき、斧を入れようとしたら、姫の亡霊が現われて哀願するので切り倒せなかった。
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イチジク 1990年 愛知県 屋敷にイチジクを植えるとその家の主人が死ぬ。
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ウリコヒメコ 1934年 兵庫県 昔、婆さんが川で大きな瓜を拾った。その瓜の中から女の子が出てきたので、瓜子姫子と名づけて育てた。瓜子姫子は大きく美しくなったが、婆さんが川へ洗濯に出ている間に悪い者に誘われて、とうとう殺されてしまった。
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ヨメノタタリ 1970年 静岡県 姑が嫁に2反余の田を一日で植えよと命じた。植え終わった嫁はその場で死んでしまった。その後田を植えるものに祟りがあり、その家に死者を出す。
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イチョウノキ,ワカイオンナ 1969年 昔、ある大工の元に銀杏が女になってやって来た。2人は夫婦になり子供もできたが、子が7才の時、銀杏の木が伐られ女は死んだ。その木を庄屋の家に運ぶ途中大工の家の前で動かなくなった。子供が引くと動いたので庄屋に褒美を貰った。
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フルヅカ 1952年 三重県 榎の木が一本あったが何年も全く太らない。ある人が、塚の周りにあった蔓を切ってしまったところ、祟りがあったので、それ以降誰も枝一本折らなくなった。
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ナンテンノキ,(ゾクシン) 1942年 富山県 南天の木が大きくなると、その家に死人が出るという。
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ハシラノヨナキ,サカサバシラ 1990年 長野県 柱が夜泣きするという。昼間はそうでないが、夜になると泣くという。木の根が上になって逆さに立てた柱が夜泣きする。
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