テング 1931年 山梨県 おえいという婆が急に見えなくなった。村中の人が3日探し回ったがさっぱりわからなかった。そしておえい婆は高さ何尺もある一枚岩の上で見つかった。婆を助け出して聞くと、鼻の高い顔の赤い人に連れられてきたという。
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テング,オカンババア,ヤマウバ 1933年 長野県 ある日、おかんという若い娘が天狗にさらわれてしまった。村中で探したが見つからなかった。50年後、車山に山婆が現れた。山婆は実は50年後のおかんの姿だった。
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テング 1965年 新潟県 部落の三歳の女の子がいなくなり、手分けして探すと部落の道から百メートルも下の中津川の河原の石に座っていた。大人が降りるのに半日かかるところで、天狗の仕業かと不思議がられたという。
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テング,カミカクシ 1978年 埼玉県 2、3歳の娘が母親と山に入った際に道に迷い、行方不明になった。3日後に1里半も離れた谷で見つかったが、その途中はとても子どもが通れるような道ではなかった。天狗にさらわれたのかはわからないが、本当に不思議だと噂された。
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キツネ 1964年 山梨県 村の女の子が狐にだまされて行方不明になる。探しにいくと、山の麓で狐のかっこうをして立っていた。村の幼児が狐に憑かれて「シャー」と狐の鳴き声を発した。山に入ると狐に提灯を消される、など。狐のいたずら。
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カミカクシ,テング 1968年 福井県 母が田の水を見に行っている間に3歳の女の子がいなくなった。探したら、幼児ではとても渡れない丸木橋の向こうで見つかった。天狗にさらわれたのだろう。
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カミカクシ,キツネ 1926年 奈良県 12、3年前に、北葛城郡五位堂村で座敷に寝ていた10歳の女の子が、夕方に神隠しにあった。狐の悪戯として村中で探したが見つからなかった。帰ってみると、その子はもとのところで寝ていた。
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カミカクシ 1975年 高知県 子守の娘が3歳になる主家の男の子を背負って山で遊ぶうち、数分の間に子どもが行方不明になった。部落の男が探したが見つからなかったが、三日後子どもが裸で歩いているところを発見され、口からコーシバの葉やミミズを大量に吐いたという。
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キツネ 1991年 奈良県 3年生か4年生くらいの近所の子が狐に騙されて山に連れて行かれた。夜になっても帰ってこない。夜になっても帰ってこないので村中で大騒ぎをした。そうしたらずぶ濡れになって帰ってきた。
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タヌキ 1973年 岩手県 小さな子どもが、盆の13日に行方不明になり、翌日山のワンクチで見つかった。狸をいじめた仕返しだろう。
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オギャーナキ,タヌキ 1985年 高知県 山で赤子の声を真似るオギャー泣きがいる。村の人が探しに行くと、女の子が岩の上に座って眠っていた。なぜそんな所にいるのかと尋ねると、母に呼ばれてついて来たが、出てきた僧侶に動くなと言われたのでその通りにしていたのだと言う。
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テング 1931年 長野県 子供が用足しに出たきり帰ってこなくなった。村中の人が騒いで探したが見つからなかった。子供は12、3里離れたところで見つかり村人たちは天狗が連れて行ったが、大騒ぎしたので捨てたのだと語り合った。
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テングサマ 1990年 長野県 家の近所で5・6歳の子供が居なくなって、「てんぐ様にさらわれた」といって村中で捜したことがあった。缶カラや鐘を叩いて捜したが見つからず、朝になると子供が1人で戻ってきたという。子供が言うには、林の中の馬頭観音様の所で寝ていたという。
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テング,オシヤゴジザマ 1931年 長野県 十歳頃の子が何処へ行ったのかわからない。村中で探したが見つからなかった。夜明け前探していた人たちが家に引き上げてくると、家の中の馬屋の中にいた。村の人たちはおしゃこじ様が隠したのだといった。天狗様のいたずらだともいった。
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ネコタノコウシンヅカ 1956年 宮城県 郷士阿部某の娘が夕方向山の北裾の山路を通ると,突然身の丈6尺程の大猿が現れ,娘は失神してしまった。翌朝家人が失神している娘を見つけ,家に担ぎ込んだが,娘は日増しに痩せ衰えていく。ある日村の若い衆が見舞いにきて娘の額に手を当てようとしたところ,突然男の頭に柿の実が飛んできてぶつかった。見廻しても仲間しかおらず,翌日も同じ事が続いたので三日目には見張りをつけた。一人が娘の額に手を触れると,突然屋根裏から南瓜が投げ落とされる。上を見ると天窓から大猿が歯をむき出していたので,大勢で追いかけたところ向山のほうに逃げてしまった。その後も,見張っていないと大猿がやってくるので,刈田岳のマタギに頼んで大猿を撃ち殺してもらったが,同じ時刻に娘もあっとうめいて息を引き取ってしまった。その後村人は娘と猿の供養のために山の北麓に庚申塔を建ててやった。初め猿田の庚申塔といっていたが,現在では猫田の庚申塔といわれている。
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カミカクシ,キツネ 1954年 奈良県 中学生の頃、ある家の4、5歳の子供が、夕方急に姿が見えなくなり、神隠しになったことがあった。狐に入られたというとことになって、村中総出で、桝の底を叩いて子供を捜しに出かけた。
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ムジナ 1993年 新潟県 狢にだまされた小学校6年生ぐらいの女の子が一晩中畑を歩いていて、とうとう命をとられた。
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テング 1922年 石川県 6歳の男の子が天狗に捕えられて行方不明になる。村中総出で探したところ、村の端を流れる川に八裂にして投げ込んであるのを発見した。
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テング 1937年 福井県 天狗にさらわれた人は村の中にいるが、それは夜の12時までである。去年は子供が1人さらわれた。
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ヤマオンナ,キツネ,ヨウジガサラワレタハナシ 1956年 宮城県 昭和10年(1935)頃、ある中年の婦人が3つになる女児を連れて仲間と一緒に薪を伐り出しに出かけ、仕事をする間、女児を傍らの草むらに寝かせておいた。しばらくすると女児の姿が見当たらない。山中を探しても見つからず、翌朝、前日よりもさらに大掛かりな捜索を行なうと、二タ山越えた隣り部落の山の中腹の岩の上に、木の葉を敷いた上にポカンと腰を下ろしていたのが発見された。女児に尋ねると「アァチャン(母ちゃん)といっしょに寝た」とこたえた。村人は山女か狐の仕業だと語り合った。
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