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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

キツネ,タヌキ
1966年 栃木県
狐か狸かわからないが、道で人を化かすものがいた。大正12年のある夜、強気な男が道を歩いていたら自分の前を歩く娘に会った。怪しいと感じた男は、いきなり娘の尻のあたりをまさぐった。驚いた娘が飛び上がる拍子に男は尻尾を握った。娘は犬ぐらいの獣になり鳴き声をあげたので、哀れに思った男は手を離した。その後人を化かすものは出なくなった。

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タヌキ
1992年 奈良県
狸がきれいな着物を着た娘さんに化けて出てきた。男の人がついていったら、寂しい所に連れて行かれた。そして男の人は険しい崖を上って帰ってきたという。
類似事例

タヌキ
1995年 滋賀県
狸が絣の着物を着た娘に化ける。すれ違ったあと、人間が振り向くと娘はいない。50年ほど前のことである。
類似事例

キツネ
1987年 岐阜県
遅くに林の道を通ると、傘をさしたきれいな娘が来る。後ろを向くと消えてしまって、いない。狐に化かされた。
類似事例

タヌキ
1998年 奈良県
男が3・4人で晩に歩いていたら、向こうで狸が娘さんに化けて、糸をつむぐ格好をしており、火の玉が赤く灯っていた。男たちは相談してから、娘に化けた狸を撃ったが、効き目はなかった。そこで火の玉を打ったら、いっぺんに消えた。狸は火の玉に変わっているのだという。翌朝行ってみたら、狸が死んでいた。
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タヌキ,ワカイオトコ
1978年 和歌山県
昔、娘が紙を梳いていると、若い男が呼ぶのでそこへついていった。帰りが遅いので村人が探しに行くと、娘は木の株のところでぼけっと座っていた。狸が若い男に化けて娘を騙したのだろうといわれた。
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アシマガリ,タヌキ
1925年 香川県
狸の一種で又足まがりというのがいる。正体を見せないで綿のようなものを行人の足にからみつける。明治9年頃、父が聞いた話では、夜に田圃のあたりで一つの石が出現し、往来人が跨ごうとすると、毛だらけの手が股間に伸び、多くの者は魂が消える。
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キツネ,オンナ,オオニュウドウ
1937年 岩手県
昔、夜遅くに若い女を見て狐が化けていると正体を見破った男は、次に大入道に会い、狐と見破る。家に着くと狐がいたので叩いているとそれは雨着だった。またある時には、大水が出たと思わされて、蕎麦畑を裸であるかされたりもした。
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タヌキ
1990年 香川県
夜、山道を木沢に向かって帰っていると、娘が一緒に帰ってくれと言った。後についてきて、小便をするから前に行けと言っても行けない。狸が化けていることがわかったので、違う道を教えたて帰って来た。
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キツネ
1933年 岐阜県
日が暮れて人通りが少なくなると化物が出る。人の肩に登ったり、背に架したり、身体のまわりをグルグルまわったり、顔や手や胸や腹を撫でたりつついたりする。武士が正体を突き止めると老狐であった。
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キツネ
1963年 岡山県
狐は娘に化ける。1950年前後の春の夜、黒い犬が追ってくるので石を投げようとしたら、隣の娘だった。一緒に行こうと待っていてもこないので振り返ると、いなかった。隣の娘はずっと家にいた。その妹娘も同じように見かけられたことがある。猟師が狐を仕留めてから、そんな怪異はなくなった。
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キツネ
1933年 鳥取県
おこん狐という狐がよく人を化かした。ある男が川の中で網泥を一生懸命かぶっている狐をみつけたが、その狐が立派な女に化けて馬に乗せてくれという。馬に乗せて連れて帰り、火であぶったので、狐は正体を現した。人を化かさず、ここにすまないことを約束して許してやった。数年後、伊賀の山辺で娘に化けたおこん狐に会った人があるという。
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タヌキ
1979年 三重県
1968年ごろのこと。大台ケ原で狸に化かされた人がいる。犬も狸には化かされると言い、狸が尻尾を振った方向に行ったりしてしまうという。
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キツネ
1979年 鳥取県
きれいな女の人が小川で手を洗っているところを、道連れになろうと手をひっぱった。右手が痛くなったので左手にもちかえてほしいと女の人が頼むので、言われた通りにすると木の枝をつかまされた。狐が化けていたのだという。
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キツネ,タヌキ
1999年 福岡県
ある百姓の女房のもとに、狐か狸のような獣が男に化けて通い、女房は妊娠した。女房は出産したが、その後女房は死んでしまった。化物ではなく、ある男だったという風説もあった。
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タヌキ
1976年 愛媛県
ある峠に、人を化かす狸がいると伝えられていた。大正初めの頃、ある郵便配達夫は電報配達でその峠を通った。夏橙畑のある地区にさしかかると、夏橙がころがってきた。これを狸だと思い、袂に押し込めて帰ったがただの夏橙だった。
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キツネ,タヌキ
1940年 滋賀県
34年前、男がいっぱい飲んで家へ帰る途中でのこと、自分の女房が迎えに来たと思ったが、狐の化身であることを見破り、女の膝のあたりを力いっぱい足で蹴ったところ、女の姿が消え、化けていた狐は死んだ。狐ではなく狸だったかもしれない。
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キツネ
1965年 兵庫県
男が酒を飲んで帰り、墓ぐちの坂道に通りかかったら、座敷で三味線を弾いて酒盛りをしていた。その家から友達が出て来てあがれあがれと誘い、草鞋の紐を解こうとするが、断って帰った。はて、あそこに家があるはずがないと思い振り返ると、家は消えた。「われにあほにせられんぞー」と怒鳴り、家に帰った。この家も狐が化けているのではと用心し、かかと娘の尻に尾がないのを確認して、ようやく家に入った。
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タヌキ
1978年 徳島県
一番坂の狸は若い女に化けて出る。「作さん」という男が晩に一番坂を歩いていると若い女が出たので、手を掴み、家まで無理やり連れていった。「殺してやる」「もう人を化かさんから許してくれ」と問答していたところ、嫁が仲裁してやり、狸は逃げた。
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キツネ
1956年 宮城県
文化年間(1804~1818)のある秋の日,只野真葛の義弟沢口覚左衛門が雉打ちをするため犬を連れて山に入った。夕方近く犬が忍び鳴きを始めたので,新しい獲物を見つけたのだと思って銃を構え,見張っていると林から女が出てきた。女人の行き来する所でもないのにとあやしみながらうかがっていると,笹原を分け歩く足音も聞こえず,裾も動かず,すべるように近付いてくる。変化のものだと思いつつ,一応声を掛けてみたが蛙のような変な声で答えるだけであった。ふと7,8間ばかり傍の方を見ると,笹薮の中にちらりと狐の貌が見えたので,銃で撃つとギャッという叫びと共に女の姿も狐も消えてしまった。犬をかけようとしたが術をかけられたように眠りこけていた。起こして放してやったところ犬が異様な声でほえるので,駆けつけてみると犬より大きい牝の古狐が斃れていた。この辺には悪い狐が棲んで里人をたぶらかしていたが,その後は怪異も起こらなくなった。
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キツネ
1992年 宮崎県
清武町の乳岩さまの下の道にはよく狐が出た。あるとき老人が歩いていると、向こうからきれいな女が来る。手に毛が生えていたら狐の化けたものなので確かめようと握手を申し出たが、応じない。やはり狐だと思って歩いていたが、いつまでたっても我が家に着かない。夜が明けてみると陸の頂上にいた。やはりだまされていた。
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