オオイチョウノキノセイ 1976年 山形県 昔珍蔵寺に大酒飲みの和尚がいて、金に困ったので寺内の大銀杏を切って売ろうと考えた。ところがその晩和尚の夢に美女が現われ、大銀杏を切ることを思い留まるように言って泣き崩れた。そのため和尚は銀杏を切ることをあきらめた。夢の女はなまえを「いちょう」といっていたので、大銀杏の木の精であることを知ったという。
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オバケイチョウ 1936年 京都府 枝に釣瓶がかかって、人の首が上がったり下がったりすると噂される銀杏の木がある。また、女の形に見える銀杏の木もある。
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イチョウ,バツボク 1939年 大阪府 大火の際に水を吐いて、周辺民家への延焼を防いだ銀杏があった。ところが、実を結ばないために、木の持ち主が銀杏を切ろうとした。すると、夢の中に現れた武士が、実を結ぶ代わりに、銀杏を切るなと頼む。人夫も高熱で倒れたため、主は切る事を断念した。
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カラダガウク 1999年 栃木県 自分が寝ていたら、急に自分の体が浮いていて、目を開けると目の前が部屋の天井だった。少したつと、すごく高い所から落ちるように、自分の体が落ちた。以前はこういうことがよくあった。
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チチイチョウ,テング 1951年 徳島県 赤穂浪士の由来の銀杏の枝を切ってしまった。以来、木の下で剣術を使う音がした。見に行くと、その音はやみ、山の神の森で音をたてる。銀杏を切った者は責められ、殴られたが起きてみるとその顔が天狗のようになっていた。
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ギンナン 1929年 銀杏は乳授けの霊樹として信仰を集めている。これは、銀杏の汁が乳汁のような分泌物を出すためであり、これに祈れば人間にも同じように乳汁を授けてくれると、信じられていたためである。
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イキニュウドウ,ゲイ,ケンモン 1956年 老樹(榎・柳・松・銀杏など)の怪。
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テンジョウカラタレテクルチ 1986年 東京都 林間学校で、りんどうの部屋に寝ると、天井から血が垂れてくる。昔、女の人がこの部屋で死んだという。
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〔ネナシフジ〕,アベノサダトウ 1956年 宮城県 前九年の役に安倍貞任が敗走して、馬が倒れた時、側にあった銀杏の木の根本に、藤の鞭をかけて去った。これに芽が生じ花が咲いたが、藤はのちに枯れ、銀杏が残る。
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マサカドノクビ,イチョウ,オウチノキ 1936年 京都府 平将門の首が、光って飛んで来て、引っ掛かった銀杏の木がある。また、こうした伝説は、他の樹木にも多く見られる。
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バケイチョウ 1986年 茨城県 十文字の角の小祠に化け銀杏がある。魚屋がこの道を入っていくと、「置いてけ、置いてけ、ピチャ、ピチャ」と音がして天秤の魚が無くなる。銀杏を切り倒した樵は死亡し、木は元に戻った。
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ツエ 1925年 愛媛県 西南海岸の真浦に、大森城主の御荘左馬頭が長曽我部氏に地を攻略され、久良に逃げる折に、この地に刺した杖が成長した銀杏がある。能山様の銀杏と呼ばれている。
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イチョウノキ,ワカイオンナ 1969年 昔、ある大工の元に銀杏が女になってやって来た。2人は夫婦になり子供もできたが、子が7才の時、銀杏の木が伐られ女は死んだ。その木を庄屋の家に運ぶ途中大工の家の前で動かなくなった。子供が引くと動いたので庄屋に褒美を貰った。
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キョウフウ 1999年 栃木県 夜寝ていたら、部屋のドアがすごい勢いで開いた。強風が吹いて、部屋に置いてあった物がぐちゃぐちゃになってしまった。
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オニババ 1939年 新潟県 ○○氏所有の大銀杏の木の股に夜になると鬼婆が出て糸を巻いているという伝説が今でもいわれているがまだ見たものはない。
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イチョウノセイ 1955年 山形県 正光院の大銀杏は、住職が碁盤にしようとしたとき、女の姿になって三日三晩夢枕に立ったので、切るのを止めた。
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バケヘビ,ダイジャ 1971年 福島県 蛇がきれいな男に化けて娘と遊んだが、時間が来ると決してこの部屋はのぞくなという部屋があった。それを娘の親が見てしまった。すると男はものすごい大蛇みたいになっていた。娘は大蛇の胴で締められて殺されてしまった。
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(ゾクシン) 1981年 福岡県 星野村の俗信。銀杏を食べると、風邪を引かないという。モノモライができたときは、柄杓を温めると良いという、など。
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ウバイチョウ 1977年 神奈川県 常倫寺の境内にある大銀杏には、つらら状に乳房がついている。昔、子を産んでも母乳の出なかった旗本の妻がいたが、この夫婦がこの寺に詣でた後に銀杏の下に立ったところ、この乳房から乳が滴り落ちたのだという。この子供はその乳のおかげで逞しく育った。
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テング,タタリ 1974年 京都府 寛政4年4月、山城淀の北、横大路という里で、銀杏の三つ又になった枝を刈ろうとしたところ陰風が吹き首筋を掴まれたような気がしたので刈るのをやめた。首筋を見ると毛が抜けていた。天狗の住む所なのだろうと銀杏を敬った。
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ヤマイヌ 1983年 愛媛県 不幸見舞いに行った帰りに山犬につけられた。土産物を投げつけたらそれにたかり、もうついて来なくなった。
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