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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

イチョウ,バツボク
1939年 大阪府
大火の際に水を吐いて、周辺民家への延焼を防いだ銀杏があった。ところが、実を結ばないために、木の持ち主が銀杏を切ろうとした。すると、夢の中に現れた武士が、実を結ぶ代わりに、銀杏を切るなと頼む。人夫も高熱で倒れたため、主は切る事を断念した。

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オオイチョウノキノセイ
1976年 山形県
昔珍蔵寺に大酒飲みの和尚がいて、金に困ったので寺内の大銀杏を切って売ろうと考えた。ところがその晩和尚の夢に美女が現われ、大銀杏を切ることを思い留まるように言って泣き崩れた。そのため和尚は銀杏を切ることをあきらめた。夢の女はなまえを「いちょう」といっていたので、大銀杏の木の精であることを知ったという。
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シロキジュバンヲキタルオトコ
1975年
庭の蘭の葉の間から火が上ったのをある武士が見た。その人は家中の者に暫く私に刀剣を渡すなと言いつけまた庭を見た。すると白襦袢の男がやりを持って入ってきた。刀を求めたが家中の者は渡さなかった。今一度見ると男も火も消えていた。隣家の者が乱心した。
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シンボク
1928年 台湾
明治の末頃、内地から台湾に渡った樵夫たちがいた。この樵夫たちが大木を切る仕事を請け負ったが、源五郎という男がこの仕事はやめようと言った。不思議な夢を見て、その中で仙人姿の老人が神木を切ると血が流れ、山が鳴動して異変が起こるといったのだという。翌朝、作業にかかろうとすると、木の上から血が落ちてきた。結局、木を切り倒すのは中止になり、酒を供えて注連縄を張り、謝罪して樵夫小屋へ引き上げたという。
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オジイサン,イナリサマ
1983年 東京都
木を伐る名人の男がお上の命令で木を伐っていると白いヒゲのおじいさんが夜に現れて、鳥やけものが住めなくなるから少しでも木を伐らないでくれと言う。代官に話すと「永代山として残せ」と言われた。山火事でも稲荷様は焼けなかった。
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イチョウノキ,ワカイオンナ
1969年
昔、ある大工の元に銀杏が女になってやって来た。2人は夫婦になり子供もできたが、子が7才の時、銀杏の木が伐られ女は死んだ。その木を庄屋の家に運ぶ途中大工の家の前で動かなくなった。子供が引くと動いたので庄屋に褒美を貰った。
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カミナリ
1921年 広島県
河邊の臣が安芸国に造船のための材木をみつけ、切らそうとした。ある人がこれは霹靂の木なのでいけないといったがかまわずに切ると、俄に雷鳴がした。河鍋の臣が「雷よ人夫を殺すな、もし殺せば汝の身も危ないぞ」と叫ぶと、雷神は小魚となって木の枝にはさまったので、臣はこれを焼き殺してその木で大船をつくった。
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イチョウノセイ
1955年 山形県
正光院の大銀杏は、住職が碁盤にしようとしたとき、女の姿になって三日三晩夢枕に立ったので、切るのを止めた。
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チチイチョウ,テング
1951年 徳島県
赤穂浪士の由来の銀杏の枝を切ってしまった。以来、木の下で剣術を使う音がした。見に行くと、その音はやみ、山の神の森で音をたてる。銀杏を切った者は責められ、殴られたが起きてみるとその顔が天狗のようになっていた。
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マジンノバケギ
1975年 高知県
持畑の中の大木を切り倒そうとした男が、突然腹痛に襲われ死んだ。弟が兄の後を切り始め、木屑を焚火で燃やした。すると夢枕に白髪の老人が立ち、魔神の化木と名乗り、二度と切れものをもって近づくなと告げる。朝起きると弟の右腕が肩からなくなっていた。
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1941年 愛媛県
昔、庄屋の家を建てるために、村人が山の大木を切ろうとしたが、一日で切りきれなかった。そして、翌日、その木は無傷だった。かろうじて切り終わったら、今度は重くて動かせなかったが、ヒマヒヲンナが来てくれて簡単に引けた。しかし、この木で建たれた家は直ぐ燃えてしまい焼けた。この木は北向きの神山のものだったという。
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ヒノタマ,ヒダマ
1965年 沖縄県
ある家に病気で寝ている人がいて、その家のガジマルの木の上から突然大きな青い火の玉が上がり、隣家の方へ行った。人々は「あの家の人はもう助からないだろう」「いや、隣家に流れて行ったので何もない」といいあった。数日してその病人は元気になったが、今まで元気に働いていた隣家のものが突然なくなった。
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テンジンサン
1983年 香川県
ある時、宮田家の人が病気になった。治らないので行者に拝んでもらったところ、天神さんがお堂を建てる催促に来ているという。お堂を建てて祀ったらすぐに病気が治った。この天神さんはお堂が火事のとき、飛び出して三角寺の松にひっかかっていた。
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ヤマンバ
1931年 岩手県
昔、山で竹を伐っていた桶屋が焚き火をしていると山姥があたりにきた。この山姥は桶屋の考えていることを逐一言い当てたが、何の気無しにあぶっていた竹がはじけて、山姥の方に火を飛ばした。山姥は人間は油断できないと言って、めったに近寄らなくなった。
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ユメ,タケブエ
1980年 香川県
継母は継父と相談して2人の継子を殺すことにしたが、死んだ実の母親が娘の夢に現れてその計画を告げ知らせた。娘はある和尚に助けを求め、殺されずに済んだ。しかし息子は和尚が駆けつけた時すでにゆで殺されてしまっていた。息子を埋めた場所には竹が生え、その竹で笛を作ると、実の父親に会いたいと言って泣くのだという。
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ウツクシイオンナ,ユメマクラ,イトナガドノ
1947年 鹿児島県
昔、金持ちの男が良い妻が欲しいと神に願を立てたら夢に女が現れ長い糸を付けた針を置いていった。目覚めてもその針はあった。播磨の糸長殿を訪ねよという事だと考えそこに行き、風呂焚きとして雇われた。やがてその家の娘と結婚した。
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オオスギノセイレイ
1967年 福島県
笹木野の里の長者の娘に、毎晩しのんできた武士が、ある夜悲しそうに今夜限りと告げるので、娘は男のはかまのすそに長い糸を縫いつけた。あくる朝人を頼んで探してみると糸は近くの大杉の枝にかかっていた。神おろしをして聞いてみると、大杉の精霊が武士の姿になって娘のもとに通っていたのであった。精霊が今夜限りと告げたのは、福島藩主板倉公が一本の木で居室を作るための材木を探した結果、この笹木野の大杉に目をつけたからであった。大勢の人夫が苦心して切ったが、動かそうとしても次の日にはもとの場所に戻っている。古老が「精霊が通っていた女に音頭をとらせるとよい」と告げ、そのとおりにするとたちまち運び出すことができた。
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ヘビマツ
1939年 新潟県
松の木の皮で母乳が出るようになるということで、皮が剥がされていった。ある晩神主の夢に美女が出てきて、皮を剥がさないで欲しいと泣きながら訴えた。
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ヤマノヒ
1959年 山梨県
山で火を焚いていると火をくれと男がやってきたがやらなかった。年寄りがそれを聞いて、やったほうがよかったといった。すると間もなく屋根が剥がされ大きな手が入ってきてここに火をくれという。年寄りが火を与えると去った。
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ライシン
1933年 三重県
ある時、雷神が誤って農家の井戸に落ちた。農夫は井戸に蓋をして天に帰さなかった。雷神は自分は桑が嫌いだから桑原と唱えれば落ちないと約束して、天に帰してもらった。
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オニババ
1968年 山形県
作次郎という人が山に茸取りに行って夜遅くなり、洞木に泊まって火を焚いていると鬼婆が来た。火に当ててやると鬼婆は背中を炙り、もの凄い火が出た。作次郎は逃げたが、鬼婆は後を追って来た。作次郎が朴の木の下に行くと、紫の雲に乗った山神様が降りて来て、作次郎の姿を鬼婆に見えなくしてくれたため、無事に家に帰り着くことができた。
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