ツキモノ,キツネ 1986年 長野県 きつねが人に憑くことがあるという。そうなると、失神したり、枯れ葉をせんべいといって食べた。化かされているようであった。
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キツネ 1989年 長野県 大沢きよざぶろうという猟師が弟に会いに行った帰り、道端の竹やぶが妙に騒がしいことに気づいた。見ると、化かすつもりなのかきつねが木の葉を付けようとしていた。猟師はきつねをぶった。ぶったところに毛がべったりと張り付いたという。先に見つけたので、化かされなかったのだという。
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キツネ,(ゾクシン) 1977年 福島県 きつねにばかにされていると感じたら、タバコを吸うといい。
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ソラキガエシ,テング 1957年 夜、山小屋にいると鋸で木をひく音がして、バサバサと枝葉の擦れ合う音がする。やがてバサーッと倒れる音がする。それが繰り返されるが、翌日見に行ってみると何も変わったところがない。
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ツキモノ,キツネ 1986年 長野県 きつねが人に憑くことがあるという。そうすると、あらぬことを口走り異常な行動をした。松葉を燻して追い出したという。
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キツネ 1990年 長野県 仕事で山へ行った帰りに暗くなってしまい、いくら歩いても山から出られず同じ道を歩いていたことがあった。きつねに化かされたのだろうという。
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タヌキ 1990年 長野県 柿の木坂の下あたりでは、よくたぬきに化かされたという。遠くにいるような気がするが、実際には足元にいる。木を伐るような音をよくさせる。夜遅くに坂の下を通ると、遠くで木を伐る音がして、しばらくすると木が倒れる音がする。そうして頬の辺りをなま暖かい風が吹いていく。それは本物である。その時すでに足元にはたぬきがおり、尻尾を叩いてそういう音を出すという。
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タケキリダヌキ 1938年 夜分にちょんちょんと竹の小枝を払う音がして、やがて株を切って倒すざざという音がするが、朝になって見に行ってみるとなにもなっていない。
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タヌキ,キツネ 1986年 愛媛県 とあるおじいさんが山で炭を焼いていて夜に炭火を止めようとして小屋の中にいるうちにうとうとしてしまった。そのとき、「じいさん弁当持って来たぞ」という声が聞こえたのだが、だれもいなかった。たぬきやきつねは人の口真似が上手く、実際何をいっているかわからないが、人が遠方で話しているのと同じようなかんじに聞こえるのである。
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キツネ 1971年 茨城県 きつねは女に化けて人を騙す。化かされたと思ったら、煙草を吸うといい。
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キツネ,タバコ 1989年 長野県 話者の祖父が夜道を歩いていると、本当に真っ暗になって何も見えなくなった。きつねに化かされたかと思い、土手に座って、きつねは火が嫌いなので煙草に火を付けて一服していた。すると周囲が明るくなったという。
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タヌキ 1989年 長野県 ある家で、朝になると大きな栗の木が伐られる音がした。不思議に思った家人が、明け方に雨戸の節穴からのぞき見ていると、たぬきがやって来て、尾で木を引いてのこぎりのような音を出していた。木が倒れる音なども、たぬきが尾を使って出していたという。
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キツネ 1973年 岩手県 話者が木伐りをしていたころのこと。他に誰もいないのにパカリパカリと木伐りをする音がする。不思議に思って音のほうに行って見ると、狐が木の枝を咥えて木を叩いて、木伐りの音を出していた。
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キツネ 1990年 長野県 きつねがこっぱらにいて、よく人を化かしたという。ある日、隣の娘が化かされて帰ってこなかった。家人が行ってみると、まんじゅうだと言って馬糞を食べていたという。
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イタチノキタオシ,タイボクニオノヲアテルオト,キノタオレルオト 1982年 新潟県 木挽の三吉という人が、夜なかに台島から藤沢へ帰るとき、山中で大木に斧をあてる音が、カーン、カーン、カーンとだんだん大きくなって聞こえてきた。やがて、メリメリ、ドーンと木の倒れる音がした。不気味だったので、そのほうへ行ってみたが、木などは倒れていなかった。これをイタチの木倒しという。イタチが木っぱ(木のきれはし)を尻尾にまいて、木にぶつけて音を出すのだともいわれている。
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キツネ 1990年 富山県 きつねは家の下に住み、夜になるとどこかに集まって騒いでいた。何もしなかったが、こちらが何かをするとわらじの鼻緒を切る。
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キツネ 1989年 長野県 きつねに化かされる場所は、大抵、原のようなところからどこかへ入る境目のところである。原で方向感覚が狂ってしまうのではないかという。
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キツネ 1990年 長野県 常光寺のあたりの家に用があって行った折、雨が降ってきて、からかさに落ちる音が何とも言えない感じだった。後で家の人に話すと、雨など降っていないという。からかさをよく見ると砂が沢山ついていたので、きつねのいたずらだろうと言われた。
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タヌキ 1990年 長野県 山のがらがらの岩つとにはたぬきがおり、人を化かした。木を伐る音が上手で、最後にはメキメキと木を転がす音をたてる。柴刈りをしていた話者も化かされ、「これはたぬきだ」と思ったところ急に寒くなったので刈った分だけ束ねて山を下りた。下の方で人に木の転がる音を聞いたかと問うたが誰も知らなかった。
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テングナメシ 1997年 岩手県 深山で小屋に泊っていると、大木が切り倒されるような音が聞こえることがある。この地方の幾人がそれを経験している。最初は斧の音がカキン、カキンと聞こえ、そして木がワリワリと倒れる音がする。その端風が人がいる所まで感じられるという。これを天狗ナメシといい、翌朝行ってみても倒された木は一本もない。
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