ダイジャ,イケノヌシ 1971年 福井県 ある爺さんが田が乾いて困り、蛇ヶ池の主に、雨を降らせてくれたら3人の娘のうち1人を嫁に差し上げると約束した。はたして雨が降り、主は娘を迎えに来た。末の娘が嫁入りすることになり、針の袋を持って出た。男が池に入ろうとしたところを突き落とし、針の袋を投げ入れたら水が騒ぎ出した。数日して爺さんの家が火事になった。すると2匹の大蛇が出て来て家に巻きつき、水をくれと言ったが、村人は驚いて逃げてしまったので、蛇は焼け死んでしまった。
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ハクジャ 1991年 長野県 爺さんが蛇を助けて介抱した。その後娘が爺さんの家に来て面倒を看た。急に娘がいなくなり、心配していると、蛇が娘の姿となって恩返しに来たが、村人を守る為戻らなくてはいけないと言った。外に出ると池が波立ち白蛇が空に向かって舞い上がっていった。
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ヘビノヨメ,サンシュノホウモツ 2001年 青森県 昔、ある百姓が、自分の娘を嫁にやると蛇に約束し、末娘が嫁に行くことになった。娘は蛇に連れて行かれる道中で、老人から3種の宝をもらった。老人の教え通り、蛇の穴に2つの宝を投げ入れ、汚いおばあさんに見えるおばかあを身につけて、蛇を退治した。その姿のまま長者の家で庭掃きとして働くことになり、長者はそのおばあさんが美しい娘だと気づき、結婚した。
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ウジャ,ジャドク,メ 1974年 広島県 備後福山家中の者が蛇を打ち殺したところ、蛇が煙葉の煙のようなものを目に吹きかけてきた。以来目が腫れ痛むので蛇の嫌う煙管のやにを目に入れたところ治った。2・3年間は同じ時期に目が痛むようになった。
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ヘビムスコ 1981年 鳥取県 爺さんと婆さんは子供がいなかったが、川のへりで小蛇に出会い、自分の子になってくれと言うと寄ってきたので家で育てた。しかし大きくなりすぎたため出て行ってくれと頼んだ。すると、蛇は育ててくれたお礼にとほうしの玉を置いていった。それをなめていれば腹がすかないものであったという。
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ダイジャ 1958年 福井県 田に水を入れてくれたお礼に、末の娘が大蛇のもとへ行き、蛇体になって池に沈んだ。何年か後のある年、家が焼けたが男蛇が家に巻きついて火を消した。けれども、水を与えなかったので死んでしまった。
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ヘビ,ヨメ 1936年 岐阜県 山であった女を嫁にした。嫁は飯を食べなかった。子が生まれる時にその姿を見ないで欲しいと頼まれた。覗き見ると大蛇であった。嫁は目を子の為に残して池に帰った。目を盗まれたので池に行くと残っていた目をくれた。盲目になった嫁の為に寺へ鐘を寄進した。
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オオキナヘビ,ジャ,リュウ 1991年 高知県 昔の話だが、山へ夫婦2人で木を切りに行って、昼頃嫁さんが谷川へ水を汲みに行った。すると戻らないので旦那さんがみにいくと、嫁さんは大きな蛇に飲まれていた。すぐに助けたからよかったけれど、飲まれないように蔓を巻いた木を持たせたが、気が緩んで飲まれてしまった。
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ヘビノタタリ 1939年 神奈川県 ある男が、一本松の後の塚の周囲で草を刈っているときに、誤ってお使いの蛇の目を少し傷つけてしまった。すると、傷つけた本人は無事だったが、地主の家に代々目の悪いものが生まれてきた。困って「見てもらった」ところ、理由がわかって供養したので、障りは消えたという。
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ヘビムコイリ 1976年 青森県 蛇は田に水を入れた見返りとして長者に娘を嫁にくれるよう要求するが、嫁入り道具の瓢(ふくべ)と一緒に持たせた針が刺さって死に、娘は嫁に行かずにすむ。
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ヘビノコ,カミサマ 1928年 鹿児島県 ある夜、寂しい山間の年取った夫婦が神に子授けを願った。ある夜、妻が夢でうなされ、神に子供を授かる夢を見たといった。翌日から妻は身重になり、やがて子が生まれたがそれは蛇だったので畑に埋めた。神様に無理を言った罰が当たったのだろうとあきらめた。
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ダイジャ,カエル 1962年 石川県 老女は大蛇に自分の娘を嫁がせる約束をした。しかし、娘は針と塩を使ってその大蛇を退治した。
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ヘビ 1995年 島根県 昔、ある家の先祖が、池にいる大きな蛇を撃ちに行くと、池のほとりには、たらいで着物をすすぐ婆がいた。鉄砲で撃とうとしたがかなわず、帰って青銅の弾を作った。今度は蛇が大きな口を開け、波を立ててやって来た。口の中に弾を撃ち込むと蛇は死に、谷に流れ落ち、池は干上がった。家に戻った先祖は、はんどうに入った水を飲み、ころっと死んでしまった。
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ヘビ 1937年 岐阜県 栗の木の下で昼寝した娘が夜、急に蕨取りに行った。帰ってくると気違いの様になっていた。祖母が娘は大蛇に見初められたのだと考え、鉄漿をといたものを飲ませたら静かになった。
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ヘビ 1987年 山形県 黒くて太い蛇が夕方家に入ってきたので、話者の父が箒で外へ投げ出すと傷ついて逃げた。父親はその後熱を出し、蛇の傷が治るまでの3,4日は治らなかった。蛇は家の主であった。
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ダイジャ,カエルノダンブクロ 1934年 新潟県 昔、旱魃のときに庄屋が「田に水をいっぱい入れてくれたら娘を嫁にやる」と言うと、若者がやってきて、水を入れた。末娘が嫁に行くことになったが、男の正体は蛇で、娘はこれを退治し、蛙から蛙のだんぶくろをもらった。これをかぶると90歳くらいの婆さんの姿になる。その後、末娘は殿様の前で見事な舞と舞って、殿様の姫になった。
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ヘビ,ババ 1940年 新潟県 味噌樽の上にいた蛇を傷付けると、婆にも傷がついた。婆は逃げて淵の中に入り、蛇体となって淵の主となった。
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ヘビ 2002年 山口県 かつて地開きで掘り出した大きな蛇を殺した者がいたが、その家から唖の子が生まれた、という話もある。
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ヘビ 1965年 高知県 庄屋の娘が井戸に水汲みに来て、ヘキ(蛙)を呑もうとしていた蛇を見つけ、水をかけて蛙を逃がしてやった。蛇は恨みに思い、武士に化けて娘に通った。庄屋がどんなに用心しても、蛇は節穴から入って通ってきた。ある日、ライ病を患った遍路さんが「菊酒桃酒菖蒲酒を飲めば娘の悪い子種が下りる」と告げた。酒を飲ませて、タライに湯を張り、娘にまたがせたら子が降りて、蛇が孵った。それで正月の若水を汲むときには、かけの魚(カケノイオ)についている松に火を点けて、蛇がいないか確かめなくてはならない。
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ヘビムコ,カエルノオンガエシ 1968年 愛媛県 爺さんが山に行く途中で蛇から蛙を助ける。爺さんには美人の娘がおり、蛇が男に化けて娘のところへ来る。娘は男に惚れたが病気になった。遍路がきて、大杉の木のてっぺんにある鷲の卵を食べさせろと教える。娘が男に頼むと、男は蛇体で木に登ったが、巣にかかろうとするところで鷲に食い殺されたという。
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