ダイバ 1956年 群馬県 ダイバは馬を殺す恐ろしい魔物である。夏以外の季節は被害がない。馬がダイバに倒された時は馬の耳を切り、血を流させる。ダイバは赤いもの、特に血を恐れる。ダイバはワラニューに住んでいるので、1月から3月に鎌で切り殺しておくと馬が殺されない。
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ダイバ,ダイバムシ,カマイタチ 1984年 群馬県 ダイバはダイバムシ,カマイタチともいい、馬を襲う。4月から7月にかけてが多い。無風のとき、さっと風がうずくまるような感じがしたかと思うと、馬が身震いをはじめ、倒れて死ぬ。このとき馬の耳を切って血を出せば、ダイバは赤色が嫌いなので馬から離れて、希に助かるともいう。ダイバ避けには葬式の天蓋の紅絹を裂いて、馬のタテゴ(くつわ)の目の横に縛り付けておくといい。
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ダイバ,カマギリ 1956年 群馬県 ダイバは人間でいえばカマギリ(かまいたち)のようなもので、馬が普通に歩いていても、ころがして赤いものを見るのが好きである。そのためしっぽに赤いものをつけておく。
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ダイバムシ,ダイバ 1982年 群馬県 ダイバムシ(ダイバ)という、アブより小さく尻尾の長い虫が馬の耳に入ると、馬が狂い死にする。ダイバは赤色が嫌いなので、ダイバ避けには葬式の天蓋の紅絹を裂いて、馬の耳の横に縛り付けておく。「大津東町」と書いた腹掛けもさせていた。
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ダイバ 1936年 長野県 ダイバという悪霊は駄馬に災いをする。熊蜂を少し大きくした程度の大きさで、羽色は極めて鮮麗であるという。ダイバが馬の耳に入ると、馬は跳ねまわって倒れるという。もしくは、一寸ほどの美女がこの蜂のようなものに跨って空を飛んでいるのをみたという馬子の話もある。
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ダイバ,アカイヌノ,クツワ,(ゾクシン) 1915年 群馬県 葬式の天蓋に使った赤い布を馬の轡に結んでおくとダイバ除けになるといわれている。
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ダイバ 1942年 高知県 土佐郡土佐山村では、馬が山道を行くときに付きまとって禍する妖怪がダイバである。突然、砲音のように鳴り渡ると同時に、肛門がぬげて役立たなくなる。
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カッパ,ガワッパ,サル 1913年 熊本県 河童は猿に負ける。猿は河童を見たら取り殺すといい、猿の多く棲む山川には河童がいない。
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ヤマワロ 1985年 熊本県 好物はアケンボウベナス、川タブの実、ヤマモモ、蟹、蜂の子、ハッタイ粉。嫌いなものは金物、墨壷の糸、鉄漿。猿とも仲が悪い。
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エンコ,カッパ 1930年 高知県 馬を河畔に繋ぎ置いていたら馬が突然駆け引き綱に猿猴がつかまっていた。殺そうとしたが憐みを乞うので逃がしたところ、翌日から謝礼のために毎日魚を持ってきて、木の鉤に掛けた。鹿の角の鉤に代えたら、持って来なくなった。猿猴は鹿角を忌むからである。
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ケンムン 1974年 鹿児島県 赤ん坊ほどの大きさで頭の毛が長く赤い。手足が長い。よだれが青白く光る。大木に住み、その木を切った人の目を突いて祟る。漁が上手だが蛸を嫌う。
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セコ 1960年 大分県 セコはは猿が大嫌いだという。川や海で泳いでいるとセコに曳かれてしまうことがあるが、それを防ぐには猿の肉を食べておくとよい。
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ダイジャ 1991年 愛媛県 大久保橋のコンピラサマの辺りから川の向こう岸に渡るのに、大蛇の上を渡った。ヘビとダイジャの違いは、ダイジャは大きくて角や足があるところ。
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ヒョウスボ 1992年 宮崎県 馬小屋に猿の手を下げると、ヒョウスボよけのまじないになる。猿は水中でヒョウスボより強いので、猿の手がまじないになる。ヒョウスボは夜間、馬にいたずらしに来る。ヒョウスボにいたずらされると、翌朝馬が全身汗をかいて落ち着かないのでわかる。
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テング 1984年 福井県 山でナタやカマをなくしたときは、「サバ(鯖)の骨はどこへいったかな」といって見つめる。それは、天狗がサバが嫌いなのですぐみつかるという。
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ゴライボーシ 1957年 和歌山県 夏は川、冬は山に住んでいる。道に立っているのを見たら頭が三角だったと言う人がいる。とてもよい声で呼ぶ。近くで聞こえると遠くに、遠くで聞こえると近くにいる。人のつばを嫌う。
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カッパ,ドンバ 1984年 京都府 ドンバはカッパのことらしい。当地のドンバは、ハゼ科の淡水魚ドンコの呼称である。池や沼の底にドンコの大きな婆が住んでいて、水遊びに来た子供たちの足を引っぱる。
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エンコ 1964年 高知県 河童のこと。姿は見えない。頭に皿、ミツ口。夏は川にいる。冬は山に入ってシバテンになる。今の山の淵によく出た。エンコに捕まると二、三日は家に帰れない。小豆とキュウリが好きで、鹿の角が嫌い。それらを撒いたり持ったりするとエンコに引き込まれない。
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カッパ 1965年 宮崎県 猿は河童の敵で、見つけるとどこまでも追いかけていく。
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アカビラサマ 1960年 岩手県 赤い岩がある山にアカビラサマがいる。アカビラサマは赤い着物を着た人が嫌いで、前を通ると攫ってしまう。
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