ジゾウサマ 1969年 福島県 明治末の話だが、正月に若い女ばかりが宿に集まり、1人に目隠しし笹と幣束を持たせる。周りで唱え言を繰り返すとがさがさ震えて地蔵様がのり憑く。それに向って何でも聞きたいことを聞いた。
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ジゾウサマ 1969年 福島県 大正初年ころ、7~13歳の子らが集まり、1人に南天と笹葉を持たせ、目隠しして座らせる。皆で周りを取り囲み唱え言を繰り返すと地蔵様が憑く。地蔵様には何を聞いても良い。ある時答えを聞いて笑ったところ暴れだし、大人が集まって竹箒を枕に寝かせたら元に戻った。
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ジゾウサマ 1969年 福島県 終戦時まで地蔵様を憑けて遊んだ。小学校高学年の主に女子が何人か集まり、頭のあまり良くない子に幣束などを持たせて中央に座らせる。皆で手を繋いで周りを囲み、唱え言を繰り返す。すると幣束などが動き出し、地蔵様が憑いたことが知れる。
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ジゾウサマ 1941年 福島県 神事の日の遊びとして、13・4歳から二十歳くらいまでの女性が「地蔵様を憑ける」遊びをした。真ん中に蓙か筵を敷いて、任意の1人を座らせ、他の者はその周囲を内側を向いて右回りに廻りながら「南無地蔵大菩薩、ついておこれえ地蔵様」と唱える。地蔵様が憑くと様々な質問をした。質問がなくなると皆で踊った。そして丁重に地蔵様に帰ってもらった。帰らないときは、その地蔵様が祭ってある場所に本人を連れて行ってよく拝んで帰ってもらったという。
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ジゾウサマ 1972年 福島県 主に正月に、家の中で1人の子が目を瞑って中央に座り、周りで5、6人が唱え言を唱え囃し立てる。やがて中央の子が体を揺らし始め、地蔵さんが乗り憑いたとわかる。色々な質問に答えてくれ、気持ちのよい子、欲得のない子には地蔵さんが憑きやすかった。
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ジゾウ 1976年 福島県 夜になると地蔵遊びが行われる。素直な子を選び、目を瞑らせ南天の葉か小枝を握らせる。周りで14、5人が囃し言葉を繰り返し唱えると、地蔵が憑いて体を震わせる。そして南天を震わせると周りの子が質問をする。
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ジソウサマ,オカマサマ 1969年 福島県 正月に15歳より上の女だけが集まり、1人に南天と笹を持たせ周りで唱え言を繰り返すと地蔵様が憑く。オカマ様を憑けるにはヘラと杓子を持たせる。色々質問した後で休んでもらうと自然に地蔵様は抜けていくが、早く抜けてほしい時は箒に寝かせると良い。
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ジゾウアソビ,ジゾウツケ 1967年 福島県 大病人のあるときや紛失物のあるときに、村の女たちが集まり子どもを中におき、幣をもたせて「南無地蔵大菩薩おつきやれ」と唱えると地蔵がつく。これにいろいろと尋ねる。
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ジゾウ 1964年 福島県 若い衆が集まってひとりに南天の葉を持たせ、中に座らせて人々がそれをとりまき、地蔵様、地蔵様、と呼んで祈る。すると南天の葉がかさかさと動いて地蔵が出て、どこの地蔵かと聞くとどこそこの地蔵だと答えるという。
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オカマサマ 1969年 福島県 11月15日にオカマ講と称し、女たちがもち米を持って1軒の宿に集まる。明治末までは、その際にオカマ様を憑けて遊んだ。いくらか足りない娘にヘラと笹を持たせ真中に座らせ、周りを囲んで唱え言を繰り返し唱える。すると娘が眠るので続けて別の唱え言を唱える。
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ジゾウツケ 1967年 福島県 まわりを取り囲んで祈り、地蔵をつけていろいろ尋ねる地蔵つけと似た例があるという。
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キツネ 1985年 埼玉県 1人に目隠しをし幣神を持たせ中央に座らせる。周囲から子供たちが唱え言を言う。誰か1人に憑くとすぐ戻して別の人に憑けたが、10人に1人くらいしか憑かなかった。なかなか元に戻らず、御嶽の行者に祈ってもらったこともある。
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ジゾウサン 1960年 宮城県 長屋敷の地蔵が木造だった頃、子供達が地蔵さんの首に縄をつけて引張って遊んでいたので、別当が咎めて元の所に戻した。その夜から別当は熱を出して病みついたので、行者に見てもらうと、地蔵が出て「子供とせっかく仲良く遊んでいたのにどうしてとがめたか」と言った。
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ナニカ 1989年 群馬県 主に冬、男の子たちが集まり、おとなしい子を選んで中央に座らせ周囲で唱え言を唱えると、何か神のようなものがのり移る。どのような質問にも答えてくれた。元に戻すには、背中に犬の字を書き、ぽんと叩くと良い。それでも駄目な時は御嶽教系の拝み屋に頼んだ。
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コックリサマ 1974年 埼玉県 日本の民間で行われていた占の一種で「こっくりさま」というのがある。竹や割りばし等を三つ又に開いて立て、その上にお盆などをふせて三人がその周囲に座り、各自が右手の指で各棒の接したあたりのお盆の面を軽く押さえ、こっくりさまを呼んで質問する。
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オウテクレジゾウ 1954年 奈良県 昔、3人の若衆が酒を呑んで夜に帰ってくると、女の人がおうてくれと言うので、言われるままにおうて帰った。そして家へ帰っておろすと地蔵だった。そこでこの青年は怒って地蔵を責めたところ、堪忍してくれと行った。狸がそばでふるえていたから、狸の仕業と言っている。
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オキク 1991年 高知県 お菊という女子が10枚あるお皿を1枚割っておしょうさんに叱られて、滝に来て舌を食って死んだ。お菊の滝にはお地蔵様がたっている。明治よりもまだ向こうの昔の話である。
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ミガワリジゾウ 1987年 長野県 昔,女中や下男を沢山使っている長者がおり,昼食を田に運ぶ仕事を女中にさせていた。その中に信心深い娘がいて,村の地蔵の傍を通る時には一椀に飯を持って通っていたが,「娘が男の所に飯を運んでいるのではないか」と噂するものが出た。そこで長者は娘を問いただしたが,地蔵にあげているという娘の言葉を信じず,焼け火箸で顔を焼いて白状させようとした。ところが不思議なことに娘は火傷せず,地蔵様の額に火箸のかたがついた。その後,長者は貧乏になり,娘は無事に暮らしたという。
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ジゾウ 1976年 山口県 1955年ごろ、家人があいついで病に倒れた家の人が、もしかしたら地蔵でも埋まっているのではないかと聞き、家の周囲を掘ったら地蔵が出た。祀ると家人の病気が治った。それ以後、家を護ってお告げをくれる地蔵になった。
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ジゾウノタタリ 1998年 奈良県 多聞神社に1体だけある西向きの地蔵を、ほかの地蔵と同様に東向きに変えた人がコロッと死んでしまい、その家では死人が続いた。お地蔵さんの祟りということになり、近所の人は拝んでいる。
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