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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ダツエバ
1988年 東京都
寒い夜、ある乞食が仏堂の奪衣婆像から綿を盗み、他所で寝た。すると夢に奪衣婆が出て「盗んだ綿布団は暖かろう」という。乞食は驚いて罪を悔い、翌日、綿を返しに行った。

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コウボウダイシ
1976年 京都府
年越しの夜に、ある家に乞食が1人一夜の宿を求めてきた。何もないが寝るだけならと言って、炉端に泊めてやった。翌日、乞食は一本の大きな金の棒になっていた。乞食は弘法大師だという。
類似事例

キツネ,オショウ
1974年
ある猟師が狐を捕り逃がしたところ、逃げた狐が猟師の念に苦しめられていると僧の夢に現れた。僧が猟師を訪れ、狐が捕われて場合の金を渡すと再び僧の夢に狐が現れ礼を述べた。
類似事例

〔フルツボ〕
1976年 大分県
豊後のある村の古い社に壺があった。乞食が社に住みついて、その壺で酒を買い、社に寝起きしていた。村人がその態度をののしって乞食を追い出した。その晩から、村人の夢に壺が現れて、日々酒を入れてともに楽しんでいたので、とても悲しいと訴えた。そこで、乞食を捜し出して村人が酒を買い与え、住まわせることにした。
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(ユメノオツゲ)
1989年 長野県
こうやまきの北側にあるお堂には、有名な観音像が祀られていたが、ある時これが盗まれた。するとある人の夢枕に観音が立ち、「桔梗原の松の木の下で寝ているから迎えに来てくれ」と行った。行ってみると本当にそうだったので、背負って帰ってきたという。
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レイカン,ユメ,スガワラノカミ
1977年 大阪府
摂州高槻の領民が米を盗んだ為に死罪が確定した日の夜、領主の夢に菅原道真が現れて、領民の母親が社に来て嘆いている。米を盗んだのも母親の為であるから許してやって欲しい。と告げた。翌日その領民を天満宮の庭に引き出し銭を与えて開放した。
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ジゾウサマ
1956年 宮城県
昔、仲の良い老夫婦がおり、毎朝必ず神仏を拝んでいた。大晦日に銭が300文ばかりしかなく、神様に上げるものさえ買えないくらいだが、爺は少しでも何か買おうと町へ出かけた。途中、道端の地蔵様が雪まみれになっていたので、爺は自分の笠を被せ、腰の手拭いをさいて笠が取れないようにしっかり結びつけ、そのまま町にいくのをやめて帰ってきた。婆もその話を聞いて喜んだ。家にある物で神仏にお供えして寝ていると、夜半過ぎに見知らぬ人がきて、薪を置いていった。神様が持ってきたかと、夫婦はその人が行った方向を拝んだ。次の朝、薪を焚こうとして木を切ると中から大判小判が出てきた。そういえばその人が被っていた笠と手拭いが爺のといっしょであり、さては昨日の地蔵様が、と2人は地蔵様の方をしばらく拝んでいた。
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テンニンニョウボウ
1973年 香川県
あるところに男とその息子がいた。ある日父親が海に行ったところ、木に羽衣が掛かっていたので盗んで帰って箪笥の奥にしまった。息子がそれを見ていた。羽衣をなくした天人を男は家に連れてきて女房にしてしまった。女房が天に帰りたいと泣いているのを息子が見て、羽衣の在りかを教えてしまったので、女房は羽衣をまとって天に帰ってしまった。
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チゴ,フクノカミ
2001年 京都府
人一倍慈悲の深い小籐太という男がいた。あるとき小籐太は荷運びをして10銭を得る。茶屋に立ち寄ると疲れた稚児に出会い、10銭を与える。稚児は喜び、都へ帰ると小籐太の元へ行くことを約す。稚児は元は丹波にいたが、家の主が極貧なために逃げてきた、小籐太の家には恐ろしいものが住み着いていたので入れなかったが、これからは貴富にしようと約束する。帰宅して袋を開けると10銭は元に戻っていて、小籐太はこれは福の神に違いないと喜ぶ。
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イナリサマ
1933年 山口県
貧乏な八という男がいた。火事や問屋の主人の茶釜を鼻で嗅いで見つけることができたので、岩国様の宝衣を探す事になった。稲荷堂で1人になり、お供えを食べて寝ていたら稲荷様が沢山現れ、お供えが足りない事で喧嘩を始めた。なじりあいの中で、ある稲荷様が宝衣を盗って濠に隠した事がわかった。八は殿様に褒められた。
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ブツゾウ,ユメ
1941年 朝鮮
黄海道信川郡の九月山の中腹にある寺には、銅の仏像があった。ある夜僧は仏像が盗まれ山頂で溶かされる夢を見た。起きてすぐ仏殿に行くと、そこには大蛇がいて仏像は無くなっていた。急いで山頂にいくと仏像を溶かしているところであり、僧は飛びかかって仏像を取り返した。寺に戻ったが大蛇はおらず、仏像は股の所が溶かされていた。この仏像は今も安置されていて、股には土が塗られている。
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センコノタキノオゼン,ミズガミサマ,ユメマクラ
1987年 長野県
昔,病気の母親と暮らす若者がいた。若者は親孝行で,働き者だったが生活は楽にならない。母親の回復を水神様に願掛けしていたが,よくならない。一度でいいから母親に甘いものを食べさせてやりたいと思っていた。ある夜,夢まくらに水神様が現れて「千古の滝の傍で『お膳を下さい』と三度唱えればお膳が出る。ただし食べ終わったらお膳は元の所に返さなくてはならない」という。若者がお告げの通りにすると,ご馳走の並んだお膳が現れた。母親の病気はだんだんよくなり生活も楽になってきたが,隣人が若者の後をつけ,同じようにお膳を出してそのまま返さなかったので,水神様が怒って,それっきりお膳を出してくれなくなった。
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タヌキ
1979年 徳島県
昔、ちょんころ狸がきれいな着物が欲しくて、それを買った女性に取り憑いた。お遍路さんが通りかかり、祈祷してなおしてもらおうと、御祈祷の紙でその人の手を焼き、三日間あぶり続けたが火傷すらしなかった。どうすればいいのかと問うと「小豆ご飯が食べたい」と言った。判ったと答えると、その人は窓から飛び出して狸憑きから逃れられた。後で藪に小豆ご飯を持っていったという。
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アマ,オキナ,エビスサブロウ
2001年 京都府
左近丞夫婦がいた。貧苦にあえぐ妻は入水を口にするが、左近丞はなだめる。ある日左近丞は美しい尼に出会い、道案内をして10銭をもらう。妻と相談してそれで餅を買うことにする。妻が餅を買いに行くが、帰り道で翁に出会い、餅を所望される。妻は自分の分の餅を与えると、翁は恩をすぐ返すと約束して西へ向かう。その夜の夫婦の夢に貴人が現れて、妻の情で助かったことと、この家には貧乏神が多いので退治してやると告げる。夫婦が名を問うと「えびす三郎」と答える。目が覚めると枕元にえびすの像がある。その後妻は男児を出産する。
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バンバアイシ
1960年 神奈川県
昔、ある信心者の夢枕に神が立ち「一の釜西方を流れる相模川の深いところにいる。自分の体は石で夫石は川下の江ノ島にいる。上流から訪ねてきたが、水が少なく下流に行けないから八幡宮まで連れて行って欲しい」と告げた。夢から醒めて一の釜に行くと、川底に老婆のような形の石があったため社の境内に移した。その後日照りが続いた時また夢枕に立ち、「自分を一の釜に入れると雨を降らしてやる」と告げたのでそうすると雨が降った。その後石はしばらく放置されたが、川下の人が井戸端の敷石として使った。しかし、一家中の人が病気になったため、行者の進言で八幡宮へと返された。
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ハクイノソウ
1954年 鹿児島県
ある女性が先手川で洗濯をしていると汚い白衣の僧が来て宿を尋ねた。本家の場所を詳しく教えてやったが、その僧は本家に泊まらず、その姿を見たものもいなかった。ところが、それから女性の家の天井から時々銭が落ちてくるようになった。
類似事例

テン
1941年 新潟県
ある人が寺の草履を1足失敬しようとしたが、燈篭の周りを廻っても帰り道が分からない。盗んだものを早く返せという声が聞こえ、急いで取ったものを返して逃げた。その声を出したのは貂であった。
類似事例

ネコ
1952年 長野県
法衣が濡れているのを不思議に思った僧侶は、老猫が法衣を引き落として夜に出かけ、和尚に化けて猫を集めて法会をしていることをつきとめた。以後猫は帰ってこず、老猫が法会したところは猫屋敷と呼ばれた。
類似事例

レイム
1930年 石川県
貧しい老人の夫婦が住んでいた。ある夜、荷を積んだ馬が通りかかったが、夫婦はつかまえることができなかった。その夜夢に神様が現れ、馬には夫婦にやるために黄金を積んでいたのだと告げた。次の夜も馬は通りかかったが、またつかまえることができなかった。その夜も夢に神様が現れ、お前たちは言うことを聞かないから金はやらんと言った。
類似事例

ハコ
1974年 東京都
ある欲深い神道者が、狂乱した人を正気にした祈祷のお礼として箱をもらい、ふたをひらくなと言われた。家に帰ると大勢の者が様々な宝を持ってきて、神道者と家の者は宝の中で寝た。翌日には宝はすべて穢れたものになっていた。
類似事例

コイ
1980年 神奈川県
盗人が夫婦で住んでいた鯛のうち、雄のほうを盗むと雌の鯛は悲しみで弱り、毎夜、妖精になって盗人の家に行き「夫を返しておくれ」と言い続けた。盗人の女房が外を見ると紫の着物を着た女がいた。女が去ったあとには紫の鱗が1枚落ちていた。
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