タメトモ,オニ 1929年 東京都 為朝石(血石)は、昔、為朝が青ヶ島から鬼を連れて帰り、この石の下に埋めたところである。通行人によって石が掻かれて失われた時、世に出るべしと誓ったと『園翁交語』に書かれている。
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タメトモ,オニ 1929年 東京都 為朝石は、昔為朝がこの島に到着して、鬼が現れて腕比べと絶壁の登り比べをした時、為朝は笠を片手に楽々登ったが、鬼は登れずに岩を掻いた。その跡が残っているという。
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タメトモ,オニ 1929年 東京都 樫立村では、為朝が臼を持ち、鬼が杵を持って登り比べをしたときに、鬼は登れずに滑ってその跡がついているという。勝った為朝が鬼を捕えて石の下に入れようとしたが、抵抗したのでその時大石に鬼の耳の跡がついた。以来、通行人がこの石を掻いて桃の実ぐらいになると、石の下から出してやると言われた。
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ダイジャ 1967年 福島県 狸石とも蛇塚石とも呼ばれているものがある。昔、大蛇を殺してこの地に埋めたのだろうといっている。
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ハサミイシ,ミコイシ,タヌキ 1973年 香川県 はさみのような形の石があり、はさみ石という。昔、そこで狸が巫女に化けて人を化かしたので、巫女石ともいう。
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オニ 1932年 長野県 東内村の鬼石の由来。大正5、6年頃、県道にするための改修の際この石を取り除くと、下から馬とも牛ともつかない大きな臼歯が出た。鬼の歯だろうということになった。
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オニイシ 1990年 長野県 佐野坂峠に鬼石がある。これは鬼が手をついた石だといわれていて、手形がついている。
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ウシイシヅカ 1943年 大阪府 牛石塚とよばれる、大きな牛が横たわった形の黒い石がある。神の地として人々は近寄らない。昔この石を切ったところ、血が流れて池に流れ込んだ。その池を半分血池、大方血池、大方池、ハブ池などという。
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オニ 1943年 岐阜県 可児郡上之郷村伊尾の字次月の鬼岩には昔、鬼が住んでいた。都から鬼退治にきて鬼の大将の首を取ったが、重くて都まで運べず、中村に首を埋めたという。そこは首から上の病気が治るといわれ、詣る人が多い。
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イヌイシ 1967年 福島県 狗石と称する石がある。昔、上国の狗と村の狗が戦ったが、勝負がつかずにそのまま石になったという。あるいは畠山の狗と佐渡の狗ともいう。
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ホタテイワ 1979年 岡山県 昔浜中の竜王山に八畳岩があり、遠くから見ると帆掛け舟のように見えたので帆立て岩といわれた。あるときこの岩を割りかけたところ、その割り口から真っ赤な血が流れ出し、石工は仰天して逃げ帰った。その後農道改修に使われ姿を消したが、そのたたりを恐れてお神酒を供えた。
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ウバイシ 1976年 長野県 信濃国の姥捨山というのは、年来母のように慕ってきた姨を、妻の命令で甥の男が月夜に更科山に登って捨てたことからそう呼ばれるようになった。その姨の怨念が石になったものが姨石である。
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ミクニイシ 1979年 岡山県 伊予の石屋が白石島にあるみくに石という大岩を切ろうとすると、割れ目から血が流れ出した。恐れをなした石屋は切るのをやめて伊予に帰り、石屋もやめた。その後その人は何をしたかわからないが、お金持ちになったという。みくに石から流れ出た血の跡は今でも黒く残っている。
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チゴイシ,グヒンサマ,テング 1989年 長野県 小田沢川に稚児石と呼ばれる石があり、雨の降る日に大根を擦りつけると血がしみ出るという。4月8日のお薬師祭りの稚児舞の稚児に選ばれることは、名誉であると共に踊りを間違えると不吉があると言われた。ある年、稚児が足を踏み損なうと狗賓様がその子をくわえて飛び去った。そして小田沢川のがけの上の大岩で稚児を食い、残りを片桐松川で食べた。以後、稚児舞はなくなった。
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オニ 1967年 茨城県 鹿島の大神が、高天原地方の鬼を退治した。首を埋めたところを鬼塚といい、血で染めたのでそこの砂が赤いなどと言われる。ここに住む鳥類を食べると、その家に災難がくる。
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イシガミサン 1978年 広島県 伊勢参りの旅人が岩の上に忘れた包みを村人が見つけ、捨てようとするが捨てても翌日同じ岩の上に上がっており、それが数日続いたので中にあった包みをあけると玉串が入っていた。それを神体にして岩を祀った。その後、石家がのみで割ろうとしたら真っ赤な血が出た。この石は毎年大きくなり、天上の高さまで伸びた。
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リュウコツ 1970年 東京都 竜骨は薬品としても用いられていた。近世、伊豆三宅島に竜骨があり、これを欠きとっては売っていた。けれども、この骨を採ると嵐になるというので、採取が禁じられた。この骨は、神々に退治された悪竜の骨であるという。
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オイヌイシ 1956年 宮城県 七北田川右岸山村館跡の西南にある三峰山の碑。実沢の旧家白石家の先祖が、あるとき夜になって中山峠を仙台から帰る途中、道端に一匹の狼が口をあけて哀れみを乞う様子なので見るとノドにトゲが刺さっており、それを抜いてやった。その夜縁側に物音がしたので起きて見ると、お礼に猪が置いてあった。その翌日からその先祖が町から帰る途中、必ず狼が出迎えて家まで送ってくれた。その狼の供養碑がこれである。毎年旧暦4月8日、白石家では狼石に赤飯を供え、これを狼のオボタテという。
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バケウナギ 1982年 宮城県 村境にある化け鰻と言う石は、石が鰻に化けたもの。三尺五平という人に斬られた。
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バケイシ 1932年 長野県 上郷村の化石とよぶ家の垣根にある大きな石が、昔いろいろに化けて人を脅かした。
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