シノゼンチョウ,コメダワラヲナゲルオト 1930年 鹿児島県 明治28年に曾祖母が亡くなる少し前の夕食後、庭にズシンと重いものを投げ下ろす音が聞こえた。見てみたが誰もおらず、物を持ち込んだような形跡も無かった。その音は、曾祖母が無くなって葬式用の米俵を高倉から庭に投げ下ろした音と同じであったという。
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オト,シノヨチ 1966年 鹿児島県 死を予兆する音として、「棺を作る音、釘を打つ音があった」、「オモイ(泣き女の声)があった」、「スルスのイネスリ音が3つも4つもした」、「米を搗く音がした」などがあるという。
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シカタ 1976年 鹿児島県 小父が病気のとき、夜の2時頃箱を釘づけする音が聞こえる。その後卵を割ってからを庭先に投げる音と人の声がする。午前4時頃には屋戸を開いて洗面器の水をこぼす音と、親戚や近所に知らせに行く人に注意する声がした。翌日の昼ごろ病人は亡くなった。
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ユウレイ,オト 1938年 秋田県 人が来ないのに大戸の桟がカタリと鳴ったり、座敷を刷く音がしたり、障子をあける音がしたりすると幽霊。寺で位牌が倒れるようなガタンという音がしたが、それはその家で誰かが死んだために来た幽霊であった。
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シラセ 1964年 不明 親やこどもなど近親者が死んだ際、戸をたたく音とかうまのひずめの音が聞こえてしらせがあった。
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(シノシラセ) 1967年 栃木県 1935年頃、寺の住職が一時いなかったときのこと。留守居の人が、死んだ人が知らせをする音をたびたび聞いた。お勝手の戸の開く音がすれば女、玄関で靴や下駄の音がすれば男だという。
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タマシイ 2001年 新潟県 明け方4時頃、ハタキをかける音がした。変だなと思っていたら、親戚のお婆さんが亡くなったと知らせが来た。
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シノゼンチョウ 1933年 青森県 青森県野邊地地方では、夜中戸をたたく音をききつけたり、うなされたり、大きな物音を聴いたりすると翌朝に「死んだしらせ」を受けとるなど、死の前兆と考えられる。
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(ゾクシン) 1977年 秋田県 足音や茶わんを鳴らす音がする。また、夜戸を開ける音はするが閉める音がしないなどは死の予兆として考えられている。
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シヌマエノヒ 1966年 群馬県 本家の人が死ぬ前の日、足のひびが痛んで眠れず、夜中ごろうとうとしていると、高下駄の音が近づいてきて、家の戸を開ける音がした。見に行くと戸は開いておらず、今度は雨戸を叩く音と倒れる音がしたが、やはりどうもなっていない。次の日の朝、本家からおじいさんが心臓まひを起こしたとの知らせがあった。
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シノヨチョウ(ゾクシン) 1985年 山梨県 死の予兆。からす鳴きが悪いと死人が出る。男性が亡くなるとお寺の本堂がガタガタ揺れる。女の人のところへ虫の知らせがあるときには台所で大きな音がする。
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フロ,ハシゴ,オケ,マエシラセ 1964年 福島県 知り合いの者が死ぬとき、はしごが落ちた音や、ふろのふたをする音がした。また、家の前庭をおけがころげていく音もした。
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ザシキワラシ 1974年 岩手県 明治初年の凶作の時に末の小さな娘に晴れ着を着せて裏山におぶって行き、藁打ち槌で頭をたたいて殺した。以来家に病人が出たり、座敷から毎夜奇妙な音がした。イタコによると殺した娘の祟りだという。家には座敷ワラシが出るといって使わない部屋があった。
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タマシイ 1972年 千葉県 話者が戦争中、戸をドーンと叩く音を聞いた。その時間、話者のおばが亡くなっていた。魂が知らせに来たらしい。魂は死ぬ前には墓に、死んだ跡は生家に行くと言う。
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ザシキワラシ 1948年 岩手県 豪農小倉家の座敷ワラシは旧正月16日の晩に着物を取り替えた。服を供えると翌朝ボロボロの服が脱ぎ捨てられていた。主人にのみ聞こえる足音は異変があると激しくなった。小倉家が衰微すると共に姿を消し、やがて小倉家は火事にあって破産した。
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(ゾクシン) 1986年 千葉県 死の予兆。人が死ぬ時はからすなきが悪いが、死人の身内にはわからないという。寺でドカーンと大きな音がすると翌日死の知らせがくるという。
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シリョウ 1995年 福島県 家族揃って夕食の最中、小屋の戸が開いた音がしたので見に行ったが開いた形跡はなかった。それから小一時間も過ぎた頃、窪のお爺さんが竹の雪がこいをしていて墜落して死んだ報せが届いた。
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シキャダ 1969年 鹿児島県 人が死ぬ前には、シキャタが現れる。これは例えば怪我で人が死ぬ場合、その人が怪我をした場所で夜中に叫んだり喚いたりする声が聞こえる。病気の場合は家の墓地で墓穴を掘る音が聞こえたり、夜中に葬列の音がしたりすることを指す。
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(カラス) 1978年 新潟県 伝上で老人が亡くなる前の晩に、柿の木をカタネて浄倉寺へ行き、住職に声をかけたので、住職は不思議に思っていた。すると、翌朝その家から死亡の知らせが来たという。
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ウシノコクマイリ 1985年 愛媛県 筆者の祖父が、変な音がするので社務所から覗くと頭にろうそくを灯した枠をいただいた白衣の女が槙の大木に釘を打っていた。明治中期の話である。
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