国際日本文化研究センター トップページ
怪異・妖怪伝承データベース
データベース検索ページ 更新情報 お知らせ 怪異・妖怪とは データベース検索 異界の杜 製作者
データベース検索ページ

検索対象事例

テング
1970年 滋賀県
ある男が晩に家の外で物音を聞き、棒を持って見に行ったきり帰らなくなった。鉦や太鼓で探したが、とうとう見つからない。ところが2,3ヶ月してドンという音と共に戻ってきた。どうしていたか尋ねると、天狗につままれて敦賀のカナ山というところにいたと語った。その男は母親と二人暮らしの独身の変わり者で、末期は哀れだったという。

類似事例(機械学習検索)

テング
1970年 滋賀県
ある人が晩に竹の棒をつかんで「誰か来おった」と叫んで駆け出して行き、そのまま見つからなくなった。父親が跡を追っても姿が見えず、玄関には草履が揃えて脱いであった。村中の人が天狗に向かって返せと叫びながら提灯を持って探したが、見つからなかった。一週間たっても帰らないので、親類が天狗の好物のうどんを屋根の上にお供えしたら、うどんは食べられていて、男はいなくなった場所にその時刻に帰ってきた。天狗がごきげんを直したのだろうと言われた。
類似事例

テング
1969年 埼玉県
大正末期か昭和初期ごろ、老年期の男が9月のある日に行方不明になった。さがしたが見つからず、1週間ほどたったある日、裏山から家に戻ってきた。その間、どこにいたのかわからず、気がついた時には裏山にいたという。村人は天狗にさらわれたと解釈した。
類似事例

オテングサマ
1953年 埼玉県
若い男が、お天狗様に山に連れて行かれた。三年後帰って来たが、その男は何一つせず、笛ばかり吹いているようになった。
類似事例

テングサマ
1989年 長野県
ある男性が夏の暑い夕方、一日の仕事を終えようとするときに、「面白いものを見せてやる」と言われて天狗にさらわれた。「目を開けろ」と言うので見ると、楽しそうに盆踊りをしているのが見えた。また連れて帰って来られ、天狗は去り際に「くわの棒をくべろ」と言った。家の囲炉裏にくわの棒をくべると、ようやく我に返ったという。
類似事例

テング
1950年 埼玉県
男が行方不明になり半月ほどして馬鹿になったようにしてひょっこり帰ってきた。天狗に連れられずっと木の上にいて、食べ物は天狗が運んできてくれたという。
類似事例

テングカクシ
1951年 埼玉県
若者がある日突然姿を消し、天狗隠しだと部落総出で捜したが判らず、半月後にぼろぼろの着物で気が抜けたようになって帰ってきた。夜は天狗と山中を歩き、昼は天狗と寝て、食事は天狗が持ってきたという。
類似事例

カミカクシ
1968年 福井県
ある人が山で柴刈りをしていたら、じいさんに「敦賀の祭りを見せてやる」といわれ、目をつぶって明けたら敦賀の町にいた。祭りを見て飲み食いしたあと、また連れてきてもらった。家に帰ると何日も過ぎていて、心配されていた。
類似事例

テング
1987年 富山県
天狗につかまった人がとんがり岩で暮らしていた。一度村に戻ってきたが、乾かしている物があるといって岩に戻り、村には戻って来なかった。
類似事例

テング
1979年 岐阜県
下洞集落の根の松という男が行方不明になった。天狗にさらわれたのだということになり、村人が「根の松返せー」と叫んで探し回ったが、本人は何食わぬ顔で帰ってきた。
類似事例

テング
1970年 滋賀県
次助集落のある人が、山講の日に中の谷に行ったら天狗につままれて飛ばされ、行方不明になった。探したが見つからず、そのうち帰ってきたが、頭が変になっていた。
類似事例

マツバカ
1981年 和歌山県
西牟婁郡のサンバンというところにいた男が、山祭りの日に山に入って行方不明になり、何年かしてまつばかという名になって戻ってきた。猪も片手で掴む鬼のような男になっていた。「自分は北海道に行くが、困ったことがあったら峠で呼べば戻ってくる」といい置いて北海道に渡ったという。
類似事例

ヒトリモノノオトコ,ヤマ
1995年 島根県
ある独り者の男が、若い頃に畦を塗っていると、後の山からおいおいという声が聞こえた。知らん顔をしていると、上の山へ連れ上げられて、晩になっても戻ってこなかった。手分けして探したが見つからず、鉄砲を撃って戻った。すると、夜に男は見つかったが、はだしで雪袴はもぐらだらけになっていた。どこにいたか聞いても何もわからなかった。
類似事例

キツネ,タヌキ
1935年 奈良県
山に行って帰ってこない男がいた。家族は村人と相談し、鐘や太鼓を打ち鳴らして探しまわった。男は山腹に裸体で発見された。村に帰った男は、長い間寝続けた。起きた後、なぜ山奥にいったのかと聞いたが、なぜだか自分でもわからない。たぶん狸か狐の仕業だろう。
類似事例

テング
1915年 滋賀県
今から4代前の主人が天狗になったという家がある。この人はある日外出したまま帰ってこず、死んだということにしていたが、数日後下女が畑の物置で寝ているのを見つけた。驚いて飛んで帰り家人に知らせたが、再び戻って来て見ればすでにおらず、すぐ側の山を2足で登っていき、行方知れずになった。人は皆天狗になったと言っている。
類似事例

テング
1932年 高知県
この村にいた久六という男が、ある時天狗に攫われて虚空高く舞い上がってしまった。村人が騒ぐ内に、天狗は見えないが久六の体だけが前の山の松の梢をすれすれに飛び去って行くのが見えた。翌日村人が探してみると、3里ほど隔てた岡豊村の瀧戸という所の巌に、久六の皮が張りつけてあった。
類似事例

テング,ハビ,マムシ
1977年 和歌山県
もんどうさんという信心深い人が行方不明になったので、村の人たちは鉦や太鼓を鳴らして「返せ」と呼びながら歩いた。3日後に柿の木の上からもんどうさんが落ちてきた。天狗に連れて行かれてトヤグラ(岩山)に行っていたという。トヤグラの主はまむし(はび)で、天狗が「怖いなら袂に入っていろ」というのでのぞいてみると、天狗やはびがたくさんいたという。
類似事例

テング
1992年 三重県
男の人が帰る途中に笛の音を聞き、谷底へ落とされるがどこも痛くない。松の木に天狗が住んでいて、天狗の機嫌が悪いときには人を投げ飛ばしていた。天狗は山の守り神だが、くらま山に封じられて以来姿を現さず、松も枯れた。
類似事例

テング
1992年 三重県
慶応時代、関ヶ原の合戦で落ち武者となった権兵衛という男が、下野代に住みついた。しかしあるときどこかへ行ってしまう。鐘や太鼓で探し回る。3日目に古野の山から天狗にもらった木の葉でつつんだ団子を持って出てくる。天狗が寺や神社に連れて行ってくれたのだという。空を飛んでいったという。後に権兵衛は死んだ。
類似事例

テング
1919年 京都府
天狗がすんでいると噂の場所で、道の中央に突然出現した石灯籠をなぐりつけた男はその後気を失った。気付いてみると、見当もつかない場所に倒れておりつつじの切り株が額に刺さっていた。天狗に山上へほうりあげられたらしい。
類似事例

テングサマ
1995年 島根県
横道のある猟師は、山で山伏が振る鈴と金の常箸を拾って以来、天狗さまを尊び、毎日山に行った。山ン婆が飯を炊くので山へ行ってはならない2月9日も、猟師は天狗山に行った。大きな猿のような爺を打つと下へ落ちていったが、それは天狗さまだった。その後、大雪の晩に、猟師は行方がわからなくなり、天狗山の奥深くで、大怪我をして見つかった。
類似事例

国際日本文化研究センター データベースの案内