オオカミ 1982年 群馬県 話者の祖父の5代前のお婆さんが熊野神社の峠からの帰り、オオカミに行き会った。オオカミがお婆さんをくわえて橋の下に連れて行くと、40頭ほどのオオカミが続いてぞろぞろ通っていった。
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イナリサマ 1987年 山形県 稲沢集落の稲荷様は、以前は人家近くにあったが、よくないことがあるので山の上に移したという。
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オオカミ 1989年 三重県 おくりオオカミは山の中を通ると家まで送ってくれる。人は家につくと塩を上げたりした。わらじを脱いで歩かないと、後ろからわらじを踏んで倒し、その人の上を飛び越えて人を食べたといわれる。
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オニ 1929年 大分県 橋の形をした岩がある。昔鬼が一夜のうちに橋をかけようとしたが、鶏が鳴いたので中止した。その橋の一部が、岩だと伝えられている。
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キツネ 1989年 山梨県 昔はよく狐に騙されて、吊り橋があって、そこを道だと思って、とんでもねえ山の中に連れられてしまっておっかないというようなことがあった。
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ガーナームイ,マダンバシ 1973年 沖縄県 奥武山のガーナームイ(鷺鳥の森)は、東にある美しい真玉橋を妬み、食べに行こうとした。これに対して神様が天より大石をふたつ落としてガーナームイを動けなくした。
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アズキトギ 1987年 長野県 昔,部落の真中を流れる川に「すくじの橋」という木の橋がかかっていた。秋の夕暮れの頃,ある村人が橋を渡ろうとすると橋の下から女のすすり泣くような声と,ショキショキと小豆をとぐような音が聞こえてくる。他にも聞いたという者があり,2,3人の若者が正体を見届けるため橋の傍の物陰に隠れることになった。夕暮れ時になると音がするので橋の下を捜したが何もいない。その後しばらく音はしなかったが,また耳にする者が増えだした。不思議なことに橋を渡ろうとすると泣声や音はやむのだが,通り抜けてしまうとまた始まる。振り返るとまた物音がやむ。いつの間にか「あずきとぎの女」と呼ぶようになった。
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キツネ 1982年 秋田県 小沢田集落の七倉山の狐が、堂川集落の橋まで来ては女に化けて男を騙す。しばらくついて歩いていると、尻尾があると気づくという。
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オオカミ 1986年 奈良県 昭和10年くらいまではオオカミがたくさんいたが、伝染病のために死んで、いまは全然いない。オオカミが殺したシカを拾って帰ると夜必ず家まで来て鳴く。これをシュウタンという。塩を一つかみやると帰る。山中でオオカミの殺した獣を拾ったときには、その場に塩を一つかみ置いてくるとシュウタンに来ない。
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キツネ 1988年 群馬県 砥沢や余地峠にはよく狐が出てばかにされたことがあったという。ある家の人が昔、下仁田から帰ってくる途中で背負っていた魚をとられて、気がついたらやまのてっぺんにいたという。
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キツネ 1998年 奈良県 おっさんの家を訪ねた時、お大師さんのところに架かっている橋に足をかけたとき、突然夕立が来た。橋を渡ったら、夕立は止んでしまった。後でおっさんに聞いたら、夕立など降らなかったという。狐に騙されたのかもしれない。
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オオカミ 1985年 和歌山県 昔は山に炭焼きに行ったときによくオオカミが出た。オオカミは怒ると怖いが、恩を知っていて、弁当や魚を食わしてやれば恩を感じて送り迎えしてくれるという。
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キツネノミチ 1954年 岡山県 狐の道と呼ばれるところがある。その小道の中程に1ヶ所岩が突き出ていて、その下に穴があり狐が住み、夕方はその道を通り村里に出て、朝穴に帰るという。村人はその岩を避けて通る。岩の上を通ると狐の背に乗せて連れ去られ、岩を覗くと祟りがあると言う。また他にも狐の道があり、そこでは時々火が見え、夕方通ると狐に連れ去られ餌食になると言う。
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カリコボウ 1992年 宮崎県 カリコボウは秋彼岸にオーグ(山の稜線)を通って登り、春彼岸に下って川に入るという。オーグに小屋などを建てるとカリコボウに揺すられて寝ていられないし、ワナをかけても獲物はないという。
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オシラサマ 1999年 宮城県 某家のオシラサマは、もともと舞根集落の家にあったが火事で中井集落に飛び、そこの家でも火事にあって某家に飛んできたと言う。あるとき話者(オカミサマ)が足が痛くなったので、某家のオシラサマを拝みに行ったところ、オシラサマの足にスガリ(蜂)がたかっていた。其れを知らせたのだろう。
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オサキ 1976年 熊本県 オサキと呼ばれる山に入るのは、村人も嫌っていた。オサキに近寄ると頭が痛くなったり、怪我をしたり、何か恐ろしい目にあう。道が交差しているところもオサキと呼ばれている。
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タヌキ 1922年 京都府 夜遅くいくと小川にかかっている土橋がない。狸が隠したなと思ってマッチをすると、橋ぎわにいた狸が驚いてやぶの中へ逃げ込んだ。すると橋がはっきりあらわれた。
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ウシオニ 1985年 和歌山県 牛鬼は夜になると川から上がってきて、家の牛小屋に来ては牛を引くといっていた。牛鬼は音もなくやってきて、音もなく帰っていくが、来たことだけは分かるものであった。
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アズキトギ 1950年 群馬県 夕方になると橋の下から「アズキトローカヒトトッテクオーカザクザク」と言ってアズキトギが出るという話である。
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キツネ 1988年 群馬県 砥沢や余地峠にはよく狐が出てばかにされたことがあったという。ある人が勧能からサンマを買って帰ってくるとき、合芳橋のところできれいな家があると思って寄ったところ、実はモモヒキを脱いで桑畑に座り込んでいたのだという。
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