ケンムン 1977年 鹿児島県 昔、旧道の峠の近くに生えていたアコウの木と、村の祭りの広場のアコウの木の間を、夕方になるとケンムンがヒューと音を立てて飛んで往復した。
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ケンムン 1983年 鹿児島県 幼い頃、海に遊びに行く途中で、モクマオの木に座っている白っぽいものがいた。ひざをかかえていたが、赤ちゃんのようにくちゃくちゃだった。後にいとこが、舟の中で話すケンムンの話をしていたので、自分が見たものもケンムンだろう。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 ケンムンは半年は山に住み、後の半年は海に住む。アコウの木に住んでいて、たくさん貝殻が積まれているのをよく見る。人間の邪魔をよくし、ある時、漁から帰ると、子供のようなものが道の真ん中に大勢並んでいるので、家に帰ることができなかったという。
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ケンムン 1980年 鹿児島県 ガジュマルの木の下で面白い話をしていると、ケンムンが来る。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 漁に出ていたら、乗っている船の後部に人影があった。自分自身は気づかなかったが、他の人は見ていた。それはケンムンだった。
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ケンムン 1997年 鹿児島県 ケンムンはガジュマルの木の生えたあたりに住んでいる。その付近には松明などが見えたり、貝殻を見た人がいた。ケンムンにばったり会った人がいた。足は2本、髪は長く、子供くらいの大きさであると言われる。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 月夜に魚釣りに出たら、ケンムンの火が千個も万個も群がっていた。翌日、草を切りながら浜辺を確かめてみると、ケンムンの足跡が千も万もあった。
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ケンムン 1963年 鹿児島県 子守りを求めるために他の村に行った帰りに、急に前進できなくなった。そのときケンムンを見た。上半身のみだったが、顔もあり、両手もあった。しゃがんだまま田んぼのほうに寄ってじっとしていた。
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ケンムン,ケンムンウマツ 1977年 鹿児島県 昔、ケンムンが火を灯して山裾の旧道をよく歩いていた。学校の裏の老松がある屋敷にケンムンが住んでいた。ケンムンウマツは、火がいくつもついていくことである。塩炊き小屋にはよくケンムンがやってきた。アコウの木の下には、ケンムンが食べたタニシの貝殻や海の貝殻が落ちている。
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ケンムン 1996年 鹿児島県 ケンムンは山のホーギにいる。その根元には貝が山のように積んである。特定のホーギの下にだけあった。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 大正5年、軍隊に入隊するために船に乗船しようと家内と2人で道を急ぎ、夜半零時ごろに山の中を通りかかった時、座っているケンムンを見た。手をかけるとケンムンは千匹万匹に増えたのでそのままにした。
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ケムン 1992年 鹿児島県 ざこの番をしながら、魚釣りをしていたが、釣れた魚の目玉が全部取られていた。その上には大きなガジュマルがあったが、そこにケンムンが住んでいたという。枝手久島にもケンムンがいるという。毎晩浜に丸い足跡があった。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 漁に行った時、ケンムンの鳴き声を聞いたことがある。親が「ヨー、ヨー」と言えば、子が「アー、アー、アー」と鳴いていた。
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ケンムン 1980年 鹿児島県 ケンムンがよく出る所に行った。東風が強い日には一晩いると必ず出ると言う。ケンムンはガンが好きで、ガジュマルの木の下にはその残骸が残っていて、ヤギの匂いがするという。
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ケンムン 1985年 鹿児島県 ウフルグマという岬の近くの海で釣りをしていたとき、ケンムンが山の上から石をゴロゴロ投げてきて、頭を叩き割られたことがあった。ケンムンの憑く大きなホーギ(アコウ)の木があって、今でも根元には貝殻がたくさんある。
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ケンムン 1975年 鹿児島県 私が漁に出ていると、船の後部に人が乗っていた。私は、その事に全然気づかずにいたが、泰江嘉太郎氏と幸本梅五郎氏はそれを見ていた。それはケンムンであった。
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ケンムン 1981年 鹿児島県 ガジュマルの木を住家にしていたケンムンがいた。その木の下を通ると猿のような声で鳴くケンムンは愛嬌があった。夢に出てきて「○○に居る」と言い、次の日そこに行くとケンムンは必ず居た。ケンムンに好かれる人の話である。
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ケンムン 1981年 鹿児島県 ケンムンに引っかかれるとかさぶたになる。ケンムンが近くにいる場所で魚釣りをしていたが、そこから戻る途中に頭を引っかかれて、雁瘡になったと兄が昔話をしてくれた。シマシラキなどの木にはケンムンが住んでいるといわれる。
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ケンムン 1974年 鹿児島県 泉のそばで羊を飼っていた老人が草を与えに行くと、そばにケンムンがいた。老人は目をそらさず、その毛むくじゃらで子供ほどの背丈のケンムンを見た。少し目をはなした間にその姿は消えた。
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ケンムン 1975年 鹿児島県 海亀の卵をとるために、海岸の小屋で生活していたが、仕事が終わって帰ってみると火のそばにケンムンが坐っていた。人の気配にケンムンは慌てて入口から出ていったが、その際狭い入口から空気のようにすり抜けていった。
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