ミサキ 1922年 山口県 夜中通行の際に悪寒を覚えることがある。これはミサキの行き会いという。その時には入り口に箕の中に包丁を入れて、数回振れば元に戻るという。そうしなければその人は大熱病者となり、狐憑状態になる。
類似事例 |
|
フダルガミ 1938年 徳島県 山中を歩いていて突然腹痛を起こす、あるいは気分が悪くなるという時のことを、ダルがつくという。これはフダルガミのせいだといわれている。
類似事例 |
|
オクリオオカミ 1965年 和歌山県 夜歩きするときにはおくりオオカミが出る。チンチンと音がするので、振り向いてはいけない。夜歩きはするものではない。
類似事例 |
|
ムヌマイー 1926年 沖縄県 夕方から夜中頃、淋しい道を歩いていると道に迷う。これをムヌマイー(物迷い)という。
類似事例 |
|
ダニ 1925年 和歌山県 道を歩いていて急に飢えや渇きを感じることをダニに付かれるという。
類似事例 |
|
ノツゴ 1985年 愛媛県 夜、山道を歩いていて足がもつれて歩けなくなる状態を「ノツゴに憑かれた」という。内海村油袋、ノツゴが「草履をくれ」といって追ってくると、歩けなくなる。同村平碆では、ノツゴが憑くと頭がぼうっとして手足がしびれ、艪をこげなくなる。
類似事例 |
|
ダラシ 1920年 長崎県 中学時代、温泉岳に登った帰りに頭がボーッとなり、耳がカーンと響きだんだん遠くなり、歩けなくなったのを友人に助けられて帰ったことがあった。これもダラシが憑いたのかもしれない。
類似事例 |
|
ヨスズメ 1942年 高知県 夜の山道を歩いていると、チッチッチと鳴いてついてくる。これに憑かれると不吉がある。
類似事例 |
|
ヤマノカミ 1981年 福岡県 山を歩いているときに突然寒気・めまい・頭痛に襲われることがある。これを山の神様のさわりとか山の神の風にあうという。
類似事例 |
|
ベトベトサン 1956年 夜中に道を歩く時、誰かが後からつけてくるようなビタビタという足音がきこえることがある。道をよけて「ベトベトさん、さきへおこし」というとあとは足音がしなくなるという。
類似事例 |
|
シノゼンチョウ 1976年 新潟県 夜寝ていると、足元から上へ上へと押してくる感覚がする。首まで来ると楽になる。これをオッツメルと言う。それから2,3日すると、死人が出る。
類似事例 |
|
タリ 1940年 岐阜県 腹のすいているとき歩けなくなることがある。これをタリに憑かれるという。このときは草の根でも何でも食べる。
類似事例 |
|
カマイタチ 1998年 新潟県 夜遅くに玄関先で車を降りようとすると、足首に痛みが走った。見てみると出血はしていなかったが、肉が切れていた。かまいたちであろう。
類似事例 |
|
ナダカゼ 1934年 長崎県 海に出て急に気分が悪くなり、帰ってから熱などが出ることがある。それを灘風(なだかぜ)に当ったと言う。
類似事例 |
|
キツネ 1977年 埼玉県 夜に山道を歩く時、火の気を持っていると狐に化かされないという。
類似事例 |
|
アシマガリ 1956年 夜道を行く人の足に綿のようなものがからみついて人を苦しめることがある。狸の仕業とも。
類似事例 |
|
ヒダリガミ,クワン,〔シバオリサマ〕 1942年 高知県 山路で急に空腹を感じて、冷や汗が出て歩けなくなるのがヒダリガミと呼ばれるものである。土佐郡土佐山村ではクワンと呼び、憑かれた時は何か一粒でも口に入れるとよい。柴折様に柴を供えて通ると憑かれないと言う。
類似事例 |
|
ビシャガツク 1938年 福井県 霙や雪の降っている夜道を歩いていると後ろからびしゃびしゃと足音が聞こえることがある。これをビシャが付くと呼んでいる。
類似事例 |
|
マジムン 1999年 鹿児島県 マジムンに出会ったときの用心のために、夜は塩を持って歩く。釣りで出会ったときにはフクロハギまで潮水に入ると消える。山の頭蓋骨などを傷つけると転んで怪我をする。頭骨の穴の中に草を詰め込むと一日中くしゃみがとまらないことがあるという。
類似事例 |
|
カゼ 1985年 長崎県 海や山で仕事をしている時などに突然悪寒に襲われ、家に帰っても木が変になり、会話することを好まず、生気を失って寝込むといった経過を辿る。これをカゼにあたったとかカゼに会ったなどと呼ぶ。医者では治らず、ホウニンの所へ行って治療する。
類似事例 |
|