イヅナ 1958年 岐阜県 道に伏せてある笠を拾うと、イヅナにとりつかれる。
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タヌキ 1937年 福井県 雨の夜に歩いていて蓑笠のしずくが落ちてくるのを拾おうとすると、後から後から増えてきて、困ってしまう。これは狸の仕業であり、暗いところや大工は騙されない。
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タヌキ,(ミノムシ) 1938年 福井県 雨の晩に野道を歩いていると、笠の雫の大きいものが正面に垂れ下がる。手で払おうとすると脇へのけるが、そのうちにまた大きい水玉が垂れ下がって、次第に数を増して目をくらます。これは狸の仕業といわれており、大工と石屋にはつかないという。
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カワウソ 1999年 佐賀県 鯵を持って帰るとき、角の鳥居のあたりでいつのまにかなくなった。かわうその仕業。
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ムジナ 1939年 新潟県 田の上を笠が廻りながら飛んでいるので、覗いて見ると狢が尾を振りながら飛び回っていた。怪しいものが見えると、下駄などを脱いでその歯の間から透かしてみると正体がわかる。
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キツネ,ヒカリモノ 1944年 山形県 雨のしょぼしょぼと降る宵に、身に付けている蓑や笠が白く光る。光り物にたかられたと言うが、狐の仕業だから構わずにいるとじきに離れるものだという。
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キツネ 1975年 福島県 ある人が雨が降る日に土手際を歩いていて、土手の上のほうを歩いていたら知らない道に出た。おかしいと思っていたら蓑を触るものがある。もとの道に戻ろうとしたら、足を後ろから引っ張られて転んでしまった。気がつくと、買った目刺しがなくなっていた。狐の仕業。
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コブガハラ 1974年 栃木県 古峰原にお参りに行って笠を借りてきてたのを軒下においておくと、笠はひとりでに戻っていると言う。古峰原はそのくらい信仰されている。
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イヅナ 1972年 兵庫県 昔、飯綱使いという者がいて、飯綱を使ってなんでもした。飯綱を追い払うときは、飯綱を笠に乗せて流す。だから、川で笠を拾ってはいけない。
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イッポンダタラ 1985年 和歌山県 一本ダタラは、目一つの怪物である。雪の道を飛んで来る。昔、山道を歩いていたら、連れの者が着物を引っぱるので見ると、一本ダタラが飛んでいった。あっという間に1間も2間も飛ぶ。
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タヌキ 1933年 大阪府 廊下に美味しそうな芋が落ちていたので拾おうとしたが、どんどん逃げていって追いつけなかった。これはおそらく狸の仕業に違いないということになった。狸の仕業といえば、地車囃子の噂や寝ている間に獣の足跡を付けられたという話を聞いたことがある。
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カワソ 1975年 愛媛県 正蔵おじが渡りという所の口を通ったら、後からつけてくるものがいた。川の所まで来ると、木にもたれたと思ったら向こう岸に飛んで立った。正蔵おじは逃げてから気を失った。かわその仕業だろう。
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ヒカリダマ 1963年 秋田県 夜山道を歩いていると赤い玉が光りながら飛んできたので、笠で地べたに伏せて押さえつけておいた。翌朝来て見ると赤い土の塊になっていて、その同じ日に人が死んでいた。
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キツネ 1993年 岩手県 ある人が鱒の荒巻を持って、宮守と谷内のあいだの境沢(さけざ)まで来た。気がつくと片足の下駄が無い。どこに飛んだかと見ると、池に浮いている。鱒を置いて下駄を取りに行き、戻ってみると鱒が無い。狐に取られた。
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タヌキ 1985年 新潟県 法印様が托鉢の帰り、林の中から呼ばれた。振り向くと誰もいない。また呼ばれて、声のほうに歩いていったら崖から落とされた。狸の仕業。
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テング 1919年 京都府 小僧を使いに出したら帰ってこない。翌日送り届けられて戻ってきた小僧に話を聞くと、使いの途中で急に傘が重くなり、思わず落とすと傘が勝手に転がり出し、懸命についていったのだという。天狗のしわざにちがいないという。
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シロイモノ,フシギナツメタイモノ 1999年 栃木県 冬の夜に1人で道を歩いていたら、空から何か白いものが降ってきた。それが当たると、とても冷たく体が冷えた。手でつかもうとしても、手の中につかんだはずなのに何もなかった。
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クビキレウマ,ヨウガサ,バッチ 1957年 愛媛県 一本松村中ノ川のエンヤ坂の竹藪には首切馬が出るが、ここの地蔵のハゼの木には、洋傘がぶら下がって、バッチのぶらぶらしたのが下がって飛んだと言う。
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ムヂナ 1938年 岐阜県 夜中、寂しい道を歩いていたら塀が崩れてきた。驚いて飛びのくと、塀は元のままだった。狢が化かしたのだろう。
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キツネ 1938年 岐阜県 祭りの帰り道、橋を渡ろうとすると橋が急に二股になり渡れなくなった。背負っていた孫がご馳走を落としたというので探したが見つからなかった。気が付くと道を外れた河原に立っていた。狐の仕業である。
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