ザシキオボコ 1982年 宮城県 座敷オボコは古い寂れた家に出る。晴天には出ず、空模様の悪い物寂しい日に出る。握りこぶしの小指側くらいの、左右が同じな小さな足跡をつける。話者は座敷オボコを4,5回見かけていて、三番叟の姿でヒョコヒョコ床の間に歩いていったと言う。伯父に話したら座敷オボコは無理心中などをした者の霊だと言われた。オガミサマに見てもらったら、「供養して欲しくて出ている。障りはない」と言われた。
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ユウレイ 1995年 島根県 学校に幽霊が出る。学校の下には墓があり、晩方に仕事をしていると、絣の着物を着た人が見える。誰だと思って見ていると、学校の方へ行くので付いていったところ、裏の便所に入った。大便所の方に入ったので開けてみるが、中には誰もおらず、火のように真っ赤だったので、驚いて帰った。大きな音がしたりすることもある。
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ビャッコ,オミシャケサン 1956年 山梨県 耕念寺のすぐ下手にある家で、子供が夜鳴きをするので家人が雨戸を開けると、一匹の白狐が背を向けて太い尻尾でしきりに雨戸を叩いていた。急いで仏壇に線香をあげて「オミシャケサン、どうか子供を泣かさぬようにお願いします」と祈ると狐が帰ったものと見えて子は泣き止んだ。それで明朝飯と油揚げをオミシャケサンの棲む大石下の穴に進ぜた。
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ザシキオボコ 1982年 宮城県 人の家に泊まったとき、夜中に廊下を掃く音がしたのでのぞくと、白い着物を着た子どもがいた。座敷オボコだった。子どもがいたずらをしたときなどは「座敷オボコが来る」と戒められる。
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ザシキボッコ 2000年 岩手県 脇座敷にはザシキボッコという神様が住んでいて、決して人に姿を見せないという。ザシキボッコは小さい子供で、絣の着物を着て、誰かの姿を借りて子供たちに混じって遊んでいることもあるという。
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アミダサマ 1973年 愛知県 四百年ほど前、西方寺のアミダさまにお婆さんが毎日願かけに来ていた。けれども一向にご利益がないので、業をにやして愚痴をこぼしながら帰途の坂段を降りていて、途中で頭に被っていた手ぬぐいの無いことに気付いた。本堂へ引き返してみると、なんとアミダさまがお婆さんの手ぬぐいでほおっかむりされていた。
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ツチノコヘビ 1974年 京都府 京都清滝不動院の朝の青龍住職から、かねて槌の子蛇らしきものが境内に出没し、参詣人も見ているとの情報を受け、境内の藪や草の根を分けて急斜面を探したが見つからなかった。
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カイナデ,カイナビ 1956年 便所の怪。節分の夜、便所に行くと、これに尻をなでられる。やむなく入るときには「赤い紙やろか、白い紙やろか」といって入ればよい。
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タヌキ 1982年 群馬県 赤城のからいけという所にタヌキがいたが、あまりに寒いので子供に化けて囲炉裏に当りにきた。お婆さんが相手をしていたが、そのうち囲炉裏一杯にきんたまを広げたので、灰をきんたまにぶっかけたら逃げて行った。それからおばあさんがからいけの近くを通るたび、「こすりやきのせいげんのうが通る」と囃された。
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キツネ 1950年 新潟県 雪が積もり道に迷って堀に落ちて困っていると、突然婦人と子供が現われ、言われたとおりについていった。すると茶屋にたどり着いたが婦人と子供の姿は消えた。茶屋には婦人と子供が入浴していたが、まったく外出した覚えがないといった。おそらく狐だろう。
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ユキオンナ 1987年 京都府 昔、お婆さんが正月の餅つきの準備をしていると軒先に誰かの気配がした。障子を開けると色白のきれいな女が行きまみれになって立っていた。お婆さんが大声で怒鳴ったら女は消えてしまい、雪の上に足跡だけが残った。村人たちは雪女だといって怖がった。
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サンキチギツネ 1958年 茨城県 公会堂に留守番夫婦が住んでいた。ある日の夕方お婆さんの方が使いに出たが帰ってこなかった。方々探したが見つからず、翌朝観音堂の池端でぼんやり立っているお婆さんが見つかった。池まで来ると道がわからなくなって周りを回っていたという。
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ウツクシイチイサナオボウサン,キツネ 1975年 愛知県 ある人が、永太郎にある山の神経痛の神さんところで大便がしたくなった。大便をしていると、決まってペタペタと音がすることが2・3回続いた。通りがかると大便をしたくなり、何者かがそれを食べている。決まって前を美しい小さなお坊さんが歩いていた。ある日股の間からのぞくと、後ろで狐が逆立ちして尾をふらふらさせていたという。
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トオリアクマ 1976年 東京都 四ッ谷が類焼した頃の初冬、夕暮れにある人の妻が縁先にいると、白髪の老人が笑いながらこちらに来た。目を閉じ普門品を唱えてから再び見ると消えていた。すると隣家の妻が急に狂気したという。
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テング 1932年 富山県 文久の頃、越中の下新川郡大家庄村の光栄寺という寺で、燃えているものもないのに炎が見えることが続いた。そして天狗が大杉に隠れているという噂が広まった。そして畳をはがして積み上げたり、雨戸を一度にはずしたり、風呂を中に浮かせたりした。女のような声で紙を出せ、筆を出せと聞え、出しておくと字を書いてくれるという。
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スナカケババ 1938年 奈良県 姿を見たものはいないが、婆といわれている。森陰などを通るとばらばらと砂をふりかけて人を驚かす。
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ヤマウバ 1940年 和歌山県 毎夜、住民が寝静まる頃に山姥が来て風呂を自分で焚いて入浴していた。山姥は白髪白衣で、人々は恐れていた。ある人が「風呂のカテ(椽)に牛の糞を入れておくといい」と言ったのでそうすると、山姥は来たけれども風呂に入らずに帰ったという。
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オショボノコ 1983年 香川県 墓のそばにオショボの子がよく出る屋敷があった。そこの嫁さんが夜便所に行くと、オショボの子が覗いた。我が子かと思って子の名を呼んで外に出たが、姿は見えなかったという。
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カッパ 1992年 宮崎県 御殿女中のお雪が、便所で尻をなでてきた河童の手を切り取った。河童は手を返してくれと謝りに来た。そのときに河童が書いた手形が柳川藩士の子孫の家にある。
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ユキオンナ 1994年 京都府 昔、お婆さんが正月の餅つきの準備をしていると、軒先に人の気配がしたので障子を開けてみた。すると色白のきれいな女が立っていた。お婆さんが大声で怒鳴ったら、女は消え、雪の上に足跡だけが残っていた。村人たちは雪女だといって怖がった。
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