フタワタイドン 1966年 鹿児島県 部落はずれの川辺に小さい木立があり、そこに大きな五輪塔が1基立っている。フタワタイドン(二渡殿)とかセッサトー(石塔様)などと呼ばれ、二渡の城主が白馬で逃げる途中斬られた場所という。白馬が出没し、木立の枝や葉を折っても祟るという。
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ジノーサン 1973年 香川県 田畑の端に石が置いてあり、これを五輪塔あるいは地主(ジノー)さんという。祟り神である。平家の落ち武者が逃れてきて果てたものを祀ったといわれている。
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イザクダドン,ヒノタマ,ハクバ 1966年 鹿児島県 イザクダドン(伊作田殿)という6基の大五輪塔があり、伊作田城主らの墓と伝えられる。伊作田殿が討ち死にした水田から火の玉が飛んだり害虫が大発生したため、霊を慰めるため太鼓踊りを行う。ある年踊りを行わなかった所、白馬が水田を走り回り、また虫害を受けた。
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ゴリンサン 1970年 鳥取県 二上城を山名時氏が治めていたが、豊臣秀吉に攻められてあたり一帯が焼き払われた。そのときの無縁仏を城落ちの五輪さんといい、いたるところにある。個人で祀る。屋敷を開いた人や士族の墓も五輪さんといい、古い屋敷にはたいていある。病気になって法華さんに相談すると、どこどこを掘ってみろといわれ、その通りにすると五輪さんが出る。祀ってもらいたいために祟るという。
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タタリ 1979年 岐阜県 武田と織田の戦いで多くの人が死んだ。そこで死んだ者を弔うために五輪の塔を建てた。その後、五輪の塔を一箇所に集めてしまったので、祟りがあるという。
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シリキリウマ 1973年 香川県 チョウナイサンという五輪が祀られている。これは元亀・元正の頃に長宗我部元親に追われた秋山チョウナイという人物が土着した。その屋敷跡に祠を祀ったものである。今でもチョウナイが乗ってきたしりきり馬が夜に歩き回るという。
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キシダケバッソン,タタリ 1968年 佐賀県 殿の山というところには、岸岳末孫の五輪塔が無数にある。ここには岸岳のはなみかわの守の出城があり、豊臣秀吉・加藤清正軍との勝負のついた場所なので、地名も菖蒲という。殿の山の木を切ると祟りがあるといい、手をつけなかった。盆正月には、法印に拝んでもらう。
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イワガミサマ 1988年 奈良県 五条市小島集落の地盤は一枚岩で、この地盤の石は全て岩神様のものなので、よそ者が持ち去ると祟りがあって、家に病人死人が出たり、家が没落したりするという。
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モリサダジロウノタタリ,ジヌシガミ 1961年 鳥取県 地主神が昔はワラホーデンだったものが、最近石祠となった。これは家の倉の脇の大石の下にあった森定次郎という武士の墓だった。拝み手が来て病人が出るのはその墓が祟るためだといったので、掘り出した。神体は五輪の破片らしき石である。
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シチダイリュウオウ 1985年 和歌山県 七大龍王さんという石の宮のぐるりの山は龍王のものなので、そこの木を伐ると祟るという。
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コイチロウサマ 1959年 大分県 小衣倉部落の森家では小一郎様を屋敷前の田の隅に祀っている。グリンと言う五輪石に似たもので、この付近では子供を遊ばせない。ヤブコウジンサマより祟りやすいと言われ、霜月5日にはオシショウサンが御幣を切って祀る。
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ヒジリボウ 1975年 岡山県 ヒジリボウという祟り神は田のかしらにある。もともと祀っていた家は絶家した。行き倒れになった聖坊を祀ったものという。
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カブトイワ 1985年 愛媛県 古城の跡に甲山と呼ぶ石があり、梅の古木がある。河野氏の一族七人がここで滅んで村民に祟ったので、7月14日にこれを祀るようになった。
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オヒメサマノオンリョウ,タタリ,ジヌシサマ 1983年 岡山県 玉野市石島の西の地主様には、以下のような由来である。昔この島が無人島であった頃、この島に降り立って置き去りにされたお姫様の怨霊が祟った。ところが、この地主様を祀り始めたところ、祟りはなくなったのだということだ。
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タツイワサン 1959年 島根県 スサノオの命がヤマタノオロチを退治した時、オロチの首が飛んできて石になったと言われている。この石をタツイワ様とか竜岩神社という。
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チョウナイサン 1973年 香川県 チョウナイサンという五輪が祀られている。これは元亀・元正の頃に長宗我部元親に追われた秋山チョウナイという人物が土着した。その屋敷跡に祠を祀ったものである。昔、法事のときに膳椀が無いのでこれにお願いした、すると、翌日には揃っていたという。
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ユミヤノウナリ,オト 1952年 岡山県 山裾に古い数基の五輪塔があり、部落を隔てた反対の山裾に「谷の五輪塔」がある。二ヶ所の五輪は昔仇同士で、双方討ち死にした人の墓で、弓矢の唸りや刀の打ちあう音が、近くに来ると聞こえるという。
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(タタリ) 1974年 長野県 石川玄蕃という人は信州松本にいる時に、王子の宮と浅間の宮に建っていた宝塔の九輪をおろして鑵子(茶釜)にし、塔も破壊した。その祟りからか、程なく家は没落し、跡は絶えたという。
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コウジン,ヤマノカミ 1983年 岡山県 川上郡備中町西油野の小谷では、荒神は山の神とされており、よく祟るものだと考えられている。この部落には屋敷に2つの荒神を祀っている家がある。このうち丑寅の荒神は、昔この家を建てる時に山の神の木を伐ってしまい、祟るので祀ったものだといわれており、また、未申の荒神は、この土地に以前建っていた屋敷の祟りがあると法印に言われたために祀ったのだといわれている。
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サイジンサマノヒウチイシ,スッポン 1938年 京都府 祭神様を祭ってある岩を参拝した男が、少し割って持って帰ったら火打石になった。その岩の下にはスッポンが棲んでいると言われ、村人に恐れられている。
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