イナリサマ,ナニカオソロシイモノ 1987年 山形県 稲沢集落の稲荷様のお堂には光る丸い玉が入っている。それは5回以上開いてはいけないとされていたが、ある人が開けてしまった。そうしたら、その人が餅をついているときになにか恐ろしいものが来たという。
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イシノフルイエ 1956年 宮城県 明治初年頃,荒町下区上久保に化け物屋敷と呼ばれた古家があった。夜になると屋根に石を投げつけられる音がするが,出てみると何もない。あるときはその家が火事のように見えるので人々が駆けつけてみたが,何事もなかった。
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ナキヤミヤシキ 1956年 宮城県 長健寺という寺の門前で、夜に「おぶさりたい、おぶさりたい」という泣き声がする。ある人がおぶってやろう、と背負って家に帰り、背からおろしたら小判が入った箱だったという。
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アナ 1971年 茨城県 金山集落には得体の知れない深い穴が幾つも開いていて、誰も入らない。入口に着物と下駄が置いてあったりして、誰かが穴に入って死んだとわかったりするが、確かめに行く者もない。笠間の人が行方不明になった際、穴の近くに自転車と弁当箱があったので、大勢の人が笠間から探しに来て穴に入ったが、村の者は誰も入らなかった。
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カタナカケノマツ 1979年 岐阜県 ある人が刀掛け松の枝に掛かっていた刀2本を持って帰ったら、夜になると箱の中で切り合いの音を出したので恐ろしくなり、お坊さんに供養を頼んだら「埋けて弔え」と言われた。しかし祟りがあってその一族は死に絶え、その松も枯れてしまった。その家の倉だけが残っているという。
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クダギツネ 1977年 神奈川県 ある家の先祖は御殿奉公をしていたが、宿下がりのときに文箱を貰い、これを絶対に開けてはいけないと言われた。祖先はこれを大切にしていたのだが、ある時、家人がこれを開けてしまって中にいたクダギツネが飛び出し、各地の病人に憑くようになってしまったのだという。
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ケンズイインノバケモノヤシキ 1971年 福島県 昔、若え衆が4人で賢瑞院の西のすみの8畳間へいって、3人をすみに置くと、1人がいない。若い衆が真っ暗いうえに目を伏せてすみにいって名前を呼ぶが返事をしない。そうやって次のすみへいくと元のところへ来てしまう。それからそこは化け物屋敷になった。
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イシ 1977年 静岡県 水窪の奥に「長者屋敷」という場所があり、そこにある3つの石を起こそうとすると、目がつぶれたり死んだりする、と言われている。
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イラズノヤマ 1957年 愛媛県 城辺町長月の中組には、大変障るので木も切れず、誰も入らない山がある。昔、子を背負った落人がこの山に隠れたが、村の先祖が追ってきた敵に隠れていることを教え、落人は捕らえられた。それで村の人たちに障るようになり、村では若宮として祀ったという。現在でも大変障る神で、近くで仕事をすると、目からカンチが出たり、片目を取られたりする。
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カタナカケノマツ 1979年 岐阜県 ある人が刀掛け松の下で刀2本を拾って帰ったら、夜になると箱の中で切り合いの音を出したので恐ろしくなり、元のところに返したが、祟りがあってその一族は死に絶えた。後に近所の人が供養のお宮を建てたという。
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タヌキ 1966年 群馬県 佐波郡のある山に一軒家があり、その家の人がいろいろなものを盗まれるのでしかると、その晩にその家の戸がしっぽでたたかれて、かんねんどん、かんねんどんといった。それはたぬきがしたのだという。
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キツネ,ヒ 1988年 奈良県 古市の田の中に狐塚がある。ある人がそこを開墾しかけたところ、夜に不審な火が見えると言って出かけ、そのまま戻らなかった。それからはもう恐れて誰も手をつけなくなった。
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ハコ 1974年 東京都 ある欲深い神道者が、狂乱した人を正気にした祈祷のお礼として箱をもらい、ふたをひらくなと言われた。家に帰ると大勢の者が様々な宝を持ってきて、神道者と家の者は宝の中で寝た。翌日には宝はすべて穢れたものになっていた。
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キツネ,タヌキ 1989年 長野県 下栗の人が和田の方へ行き、魚を背負って帰ってきた。帰り道にきれいな座敷があり、美人が食べ物を勧めてくれた。そうこうしているうちにだんだん気がついて、向こうですすきがゆれているのに気がついて不思議に思っていると、対岸の家の灯りか何かに気がついた。あっと思ったときには魚は消えていた。たぬきかきつねに化かされたのだという。
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タタリ 1997年 青森県 明治か大正の頃、おしぎという貧しい女が大根を盗んで殺された。後に祟りがあったので、墓地に地蔵を作った。
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モチ,タタリ 1993年 静岡県 下田市立野では正月三が日には餅を食べない。この禁を破ると火に祟る、箪笥から火が出る、という。昔先祖が正月の餅をノンバメテ(のどにつめて)死んだから、という。
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オニ 1937年 山形県 山形県東置賜郡糠野目の七不思議に破風が開けてないというものがある。
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キカイノコト 1978年 家宣公の御在所の床下に何者かが忍び込み形代を箱に入れ釘で止めたのを埋めた。その事を誰も知らなかったのでその為に様々な怪異がおきた。
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サクモツキンキ,アサ,(ゾクシン) 1916年 滋賀県 大昔、二柱の神が降臨したとき、麻で目を傷つけたのでこの村落では今なお麻を植えず、植えても育たないという。
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オツキトオホシ 1956年 宮城県 お月は先妻の子、お星は後家の子で、どちらもかわいく本当の姉妹より仲が良かった。しかし後家の母は実の子のお星ばかりかわいがり、お月をいじめる。あるとき後家がお月を殺そうと朝から包丁を磨いでいるのをお星が見つけて尋ねると、後家は「南瓜をたく」と言い訳をする。利口なお星は真相に気づき、自分の布団にお月を隠し難を逃れる。次の朝殺したと思ったお月が起きてきたのを今度は石のカラヒツに入れる。お星はカラヒツの下の穴からこぼすようにとお月に芥子の実を渡し、泣きながら「春になったら迎えに行くから」と言う。お月は山奥の土中に埋められるが、春になって咲いた芥子の花をたどっていったお星が山奥でお月と出会う。お星が持ってきたお粥を食べて元気がつくと2人でどこかへ消える。後家は年をとってざとうになり「お月とお星がいるならば、なあしてこの鉦叩くべや」と言いながらほいとう(乞食)して歩いたという。
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