カイナンボウシ 1956年 東京都 1月24日はカイナンボウシの日で、晩にカイナンボウシが「皿かせ、コゲかせ、皿なきゃ人間の子をかせ」と言って回るので、皆家にとじこもり、油揚げを戸外に置いた。
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カンナンボウシ 1956年 東京都 1月24日の晩にカンナンボウシが来る。恐ろしい神でこの夜外に出ると必ず災難に会う。カンナンボウシは片足を引きずっている神だという。
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ツキモノ 1956年 大分県 2月ほど前のある晩、ある家から起しにきて、家内についた。一週間くらい飯を食わず、力が強く、犬の真似をしてワンワン言う。姿は来ている者に似ていると言う。予言は命中する。酒にも強いらしい。
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キツネ 1991年 奈良県 一軒屋に1人で住んでいた人がいた。その人は、晩になると狐が化けて出てくると、いつも話していた。
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キツネ 1973年 岩手県 数年前のこと。正月用の魚などを買って帰った人が狐に化かされて、通りで買ってきたものを全部並べて1人で喋っていた。他の人に話し掛けられて気付いたが、その記憶はなく、魚もとられてしまっていた。
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カッパ 1992年 宮崎県 話者の祖父は、3月になると家の近くの小川でカッパの声をよく聞いたと話していた。また話者の母も桑摘みの帰り、小川で耳が痛くなるほど騒がしくカッパがないていたので恐ろしくなり、ナンマンダブツと唱えながら真っ青になって帰ってきたことがあったという。
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キツネツキ、ジンコ 1995年 宮城県 狐に馬鹿にされた人もいる。狐に憑かれるとコンコン鳴き声をして歩いたりするというハナシはあった。宮司さんに荒祓いをしてもらって落とす。
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キツネ 1935年 熊本県 狐が頭に藻をかぶって琵琶坊主に化けた。その様子を見ていた人がいた。その人が琵琶坊主に化けた狐の後についていくと、狐は一軒の家に入って琵琶を語りだした。その人は暖簾の隙間から見ていたが、黙っておれなくなり、暖簾を押し分けて狐であることを告げた。けれども、注意されて気がつくと、その人は広野の真ん中で馬の尻尾の毛を掻きあげていた。
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タヌキ 1965年 高知県 おぼろ月夜に提灯をつけて歩いていたら、後ろから「おーい、おーい」と声がする。返事をすると「どこへいきや、どこへいきや」と声がしたが、人間の声と違い、唇を震わして出しているような声だった。「だれぞ、だれぞ」と尋ねたが、返事が無かった。狸の仕業。狸は今も出る。
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コウシン,ハッピャクビクニ 1963年 新潟県 ある家の主人がオカノエ講に出た際、やどの主人が人間に似たものを料理しているのを見たので、誰も料理を食べなかった。家に帰ると着物の袖から肉が出て来て、娘が食べたところ800年生きた。やどの主人は庚申さんだという。
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キツネ 1981年 和歌山県 炭焼きの人が山で、瓦を割るようなカキーンという高い音が向かいの山からしてくるので不思議に思っていってみると、こんどは自分がもといた山からその音がしてきた。狐の仕業。
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キツネ 1930年 兵庫県 段下のある家でおばあさんが握り飯を作っていると外の格子から手を出して一つくれという者がいた。おばあさんは声で狐の化けたものだと思い、熱い握り飯を手のひらに乗せてやったところ、こんこん鳴きながら逃げていったという。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 ある人が夜釣りをしながらケンムンの悪口を言っていた。するとその人は夜通しケンムンにつねられた。その夜はまんじりともできず、ほうほうの態で家に逃げ帰ったという。
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(タヌキ) 1938年 福島県 ある人が友達と釣りに行っていたところ、ある人の家で婆さんがその友達の声を聞いたが、その頃二人は釣りをしていたという。(片目の狸が化けたのだろう。)
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タヌキ 1940年 滋賀県 ある家に、毎夜、人間の声色と下駄の音を駆使して起こしに来る狸がいた。
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キツネ 1955年 静岡県 ある人が夜、小屋にいると火振りで鮎を捕る音がする。河原に行っても誰もいない。いったりきたりしていたら屋根の上に狐がいて、音を出していた。それでその狐を捕えた。
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タヌキ 1978年 和歌山県 夜、山の仕事小屋で樵が10人くらい話をしていると、外で「オーイ」と2、3人で呼ぶ声がする。皆で「オーイ」と返事をすると、外の声はしなくなった。声の主は2、3匹の狸であった。
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ミカリバアサン,ミカリバア 1949年 神奈川県 11月25日から12月5日まで、箕借り婆さんが来る日と言われていた。オッパキ団子というものを作り、戸口に差した。
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オトラギツネ 1916年 愛知県 ある老人がおとら狐に取憑かれ、歯がないのに生魚を頭からバリバリと音を立てて食べた。
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ザシキワラシ 1977年 青森県 話者の家に伝わっていた真田大幸ゆかりの槍を人にあげてしまったら、ザシキワラシがでるようになり、毎夜奥座敷をノッタラクッタラ歩く音がするようになった。槍を返してもらったら、出なくなった。
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