ニンジン,コウシン 1960年 山形県 新入りの家で講をしている最中、主人が料理していた人参を赤坊と思って驚いた人々は10人中9人が帰ってしまった。主人は実は庚申で、人参1人分で1000年長生きするという。唯一残った東方朔は9人分食べて9000年生きた。
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ハッピャクビクニ 1995年 愛知県 庚申講のお祭りでおがせという国に行ったら、人間の裸みたいなのを料理していたので、食べずに帰ったが、竹皮にその肉を包んで土産に持たされた。家に帰って一息ついているときに、娘の1人がその肉を食ってしまった。その娘はいつまでも年を取らず、橋爪の満願寺で800歳まで生きて、八百比丘尼と呼ばれた。万願寺には八百比丘尼の七つ椿が残っている。八百比丘尼は五郎丸という帆船で幅下の港からあちこちに行ったという。
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ニンギョ,コウシン 1960年 宮崎県 庚申さんが宿をする順番になって皆その家に行った際、台所をのぞくと人魚魚(にんぎゃいお)を料理していたが人々は赤坊だと思って驚き帰った。1人だけは食べたので長生きしたという。
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ジイサン,フフギノケア 1941年 秋田県 村人が5、6人集まって庚申講をしていると、知らない爺さんが来た。その爺さんの家に行くと、爺さんは人間のようなものを料理していた。逃げ遅れた人がそれを食べると、それは本当に不老不死の薬であった。
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ニンギョ,コウシン 1960年 大分県 お庚申の祭りを始めた東方朔に2人の仲間ができた。その1人の家に招かれると赤坊を料理していて怖がって1人は帰ってしまった。家の主人は庚申で、料理したのは人魚で、食べると長生きできるという。東方朔は3人分食べて9000年生きたという。
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ニンギョ 1960年 静岡県 おじいさんに招かれて行くと海中へ連れて行かれた。1人が台所をのぞくと人魚を料理していて皆食べず、土産に持たされた。1人だけ家まで持ち帰り、それを娘が食べると800才まで生きた。
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ニンギョ,ハッピャクビクニ 1973年 福井県 昔ある漁師が人面魚を獲たので、振るまおうと人々を招待した。しかし招待客の一人が、調理中の魚を見て驚き、皆に食べてはならないと告げ、皆は密かに紙に入れて帰りの道中に捨てた。ただある男は捨てずに持って帰り、土産をせがむ子供に魚の肉を与えてしまう。食べた彼女は普通に暮らし、やがて結婚したが、夫が死ぬと姿が若返り、次の夫が死んでも同じことが起こった。その身を恥じた彼女は尼となり、以後800年生きたので八百比丘尼と呼ばれた。
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ハッピャクビクニ,コウシン 1960年 福島県 文武天皇の御宇、翁に化身した庚申が庚申講に参加して九穴の貝を授けた。それを食べた娘が800歳まで生きた。
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サルタヒコ,ニンギョ,ハッピャクビクニ 1963年 新潟県 貧乏な爺さんに庚申講のヤドの順番が回り、一同は家に出向いた。台所を覗くと人魚を料理していたが赤い子供に見えた。ばあさんが1人だけ料理を食べた。そのばあさんは八百比丘尼で、爺さんは猿田彦だったという。
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ニンギョ 1960年 大分県 成仏の人々は縁あって、田原村の人を同じ庚申のお座に入れていたが、田原村の人の家で料理に赤ん坊を出され、一同は帰ってしまい、その人を座からはずした。赤ん坊は実は人魚だったが、一同には分からなかった。
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(ニンギョ),ハッピャクビクニ 1982年 群馬県 庚申様が自分で庚申講をして人を呼んだ。そのときに頭が人間で体が魚のご馳走を出した。みな驚いて逃げたが、1人つかまって着物のカタシリハショリに魚の切り身を放り込まれた。この人が八百比丘尼で、その後大変長生きをした。
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ショケラ,クケツノカイ 1960年 山形県 庚申講の時に泊めてやった人が一同を家に招いて御馳走をした。一人だけ下戸がいて台所を覗くと小さな人(ショケラ)がいてクケツの貝を料理していた。下戸だけは、食べると長生きするというクケツの貝を食べられなかった。
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ドコノモノトモシレヌオトコ,ヤオビクニ 1984年 新潟県 八尾比丘尼は田屋家の生まれでゆかりのものが残っている。ムラの講の中でどことも知らぬ男が一人いて、その男が講宿のときに、皆に目隠しをさせて背におうて、立派な家に案内する。そのうち田屋のおやじが小便にたち、ふと勝手場を見ると俎の上に赤児を乗せて調理している。帰るときに、主人がこの肉を手土産にくれる。田屋のおやじはみんなに捨てさせたが、自分は袂に入れたまま帰る。娘がをれを知らずに食べたが、それは人魚の肉で、招かれた所は竜宮城であったという。
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ムジナ 1998年 福島県 炭焼きの男が玉蜀黍を焼いていたら、娘が来て、はぜた玉蜀黍を食べていた。娘は尻から玉蜀黍を食べていた。人間ではないと思い殺してみたら狢だった。狢は尻を上にして口を下にして化けていたのだった。
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ニンギョウブ,ハッピャクビクニ 1956年 福島県 庚申の晩に人形のようなものを料理して出されたので、みんな食わずに持ち帰った。そのうちの一人の娘が知らずに食べ、長生きをした。それはニンギョウブ(人魚)というもので、娘は八百ビクニ。海の魚を食うときはニンギョウブに触った尻から食うと長生きにあやかれる。川の魚は尻尾で跳ぶので、悪いものがついているという。
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(イナリサン),キツネ 1959年 秋田県 ある人が小松家のお稲荷さんに供えてあった生きた鶏を取ったら、主人が狐の真似をするようになった。
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ゴコウシンサマ,フフギノケヤ 1934年 秋田県 村人が5、6人集まって庚申講を始めた。ある晩の講に見たこのない爺さんが現われ、片手に包丁を持ち、片手に女か童子だかわからないものを押さえて料理していた。爺さんはあれはフフギのケヤという不老不死の薬だと言った。爺さんは御庚申様であった。
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キュウケツノアワビ 1960年 茨城県 庚申講に加えた魚屋の家に5人が赴くと、竜宮城のようで3日間御馳走を食べた。最後の御馳走には丸穴のあわびがあったが皆食べなかった。一人だけ家に持ち帰ると3年が経っていて、それを食べた娘は200年生きた。
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コウシン,フケツノカイ 1960年 秋田県 庚申さんが信心深い3人の元にやってきて、フケツノ貝を食べさせる約束をした。言いつけを破って2人が料理するところを覗くととても汚かったので食べなかった、1人は食べたところいつまでも年をとらず童顔だったという。
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オトコ,ヤオビクニ 1984年 新潟県 佐渡の羽茂の里に住んでいた男は、加持祈禱をやって村人を驚かせていた。ある晩、村人たちを招いて珍しい肉を得たから食べてくれと焼肉らしいものを出すが、村人たちは気味悪がって誰も箸をつけない。田屋のじいさんが、その1片を袂に入れて帰る。娘がそれを知らずに食べ、それは人魚の肉で、娘はそれから齢をとらなくなる。その後、比丘尼になって、若狭の国に渡り、再び佐渡に戻ってくるが、若狭の国へ戻り、1000年の命のうち200年を国主に譲って大往生を遂げる。若狭の人々は八百姫明神と崇めた。
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