ヤシャガイケ,ダイジャ,アマゴイ 2002年 滋賀県,岐阜県,福井県 美濃では安八太夫の娘が、雨乞いのため池の主の大蛇とともに夜叉ケ池に入水したという伝説が伝わっている。
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ヘビ 1972年 岐阜県 安八郡に安八太夫という豪農がいた。ある日照りの年、蛇に向かって雨を降らせてくれたら娘をやると言ってしまい、雨が降ったので蛇に末の娘をやることになってしまった。娘は夜叉が池の主である蛇に嫁いだ。後に里帰りして昼寝をしていた娘が「戸を開けて入ってくるな」と言っていたにもかかわらず母親が入ってしまい、娘を見ると大蛇になっていた。以来、娘は大木の枝を風なしで揺することで来訪したことだけを告げるようになったという。
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ダイジャ 1955年 青森県 大蛇が長者の田に水を入れ、代わりに3人姉妹の末娘を嫁にもらう。末娘は栓をして針を刺した千成瓢箪を沼に投げ、水に沈めるよう言う。大蛇は沈めようとして針に刺され死んでしまう。その後、娘は長者の長男に見初められて結婚し、安楽に暮らす。
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ヤシャガイケ,ダイジャ,ヒノタマ 2002年 滋賀県,岐阜県,福井県 越前側の夜叉ケ池伝説。住職のもとに山伏が来て、自分は夜叉ケ池に住む大蛇であるが、先妻に先立たれ後妻を娶ったが先妻の亡霊が現れ後妻と争うので霊を鎮めてほしいと懇願した。そこで夜半に池の畔に行くと、赤青2つの火の玉が追いつ追われつしている。先妻だという青い火の玉に住職が印を結んで切りつけたところ火の玉は消えた。山伏は永久に寺を守ることを言い残し池に戻っていった。
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ヤシャガイケ,ダイジャ,アマゴイ 2002年 滋賀県,岐阜県,福井県 いまでも美濃の人々は、夜叉ケ池で雨乞い祭りをする際、大蛇の妻となったお里の喜びそうな白粉、縫い針を笹の葉舟に乗せて池の水に浮かべて扇であおぎ、沈めば望みの雨が降り、吹き返せば願いが叶わないという。
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リュウ,ダイジャ 1928年 福井県 庄屋の又平の家に不思議な男が通うので、娘のお琴を折檻して納屋に入れておいたが、一夜のうちにいなくなった。夜叉ヶ池の大蛇に嫁入りしたのである。ある年、大風の日に村が焼けたが、龍が現われて水を吐き、又平の家だけは助かった。
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ダコツ 1973年 新潟県 越後の国頸城郡小丸山の辺にある柳が池に、本妻が供に命じて妾を沈めさせ殺した。その夜本妻とその時の伴の者が熱を出し、家の中を走り回った。加持祈祷をしたが、やがて取り殺された。その後も種々怪異の事があり家が絶えた。池でも夜、女の泣き声等があり、後に蛇身になった。数年後聖の教化で怪異は止み、後に池は荒れはてて、池の水も乾いて毒蛇の骨が出てきた。今は勝楽寺の宝物になっている。
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ダイジャ,イケノヌシ 1971年 福井県 ある爺さんが田が乾いて困り、蛇ヶ池の主に、雨を降らせてくれたら3人の娘のうち1人を嫁に差し上げると約束した。はたして雨が降り、主は娘を迎えに来た。末の娘が嫁入りすることになり、針の袋を持って出た。男が池に入ろうとしたところを突き落とし、針の袋を投げ入れたら水が騒ぎ出した。数日して爺さんの家が火事になった。すると2匹の大蛇が出て来て家に巻きつき、水をくれと言ったが、村人は驚いて逃げてしまったので、蛇は焼け死んでしまった。
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ヘビムコイリ 1976年 青森県 蛇は田に水を入れた見返りとして長者に娘を嫁にくれるよう要求するが、嫁入り道具の瓢(ふくべ)と一緒に持たせた針が刺さって死に、娘は嫁に行かずにすむ。
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ダイジャ 1975年 山形県 昔狩川に千貫長者がいた。ある夜立派な若者が訪れ長者の娘と恋に落ちた。娘は身篭ったが産気づかない。手を尽くしたが効き目はなかった。ある日六部が来て、姫を救うには邸内の松にある鳶の卵を飲ませよという。長者は若者を松に登らせたが、若者は鳶にさらわれ地面に叩きつけられた。六部は「私は以前あなたに助けられた蛙で、婿になりすましていた若者は私を飲みこもうとした大蛇で、沼の主である。蛇は恨みを晴らそうと婿になった」という。見ると婿は大蛇であった。産気づいた娘が生んだのは無数の蛇であった。娘は死に、六部は姿を消した。
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ダイジャ 1989年 長野県 温田から来る途中に沼があり、大蛇が住んでいた。大蛇は男に化けて矢野部落に住む娘に通い、娘は子を孕んだが、男の正体が分からない。親が入れ知恵をして娘は男のほっかぶりの手ぬぐいに糸のついた針を刺した。親が糸の跡をつけていくと、蛇が蛇の親に「鉄の毒で死ぬが、子供を残した。ただ、蓼を飲ませると子が落ちる」と語った。娘の親は娘に蓼を飲ませ、子を堕ろした。
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ミズウミノヌシ,ダイジャ 1928年 東京都 昔のある日、漁夫は船に一杯の魚と引き換えに、湖の主の大蛇に三女を嫁にやることになった。蛇が迎えに来たとき、娘は鳩になって富士山の山頂に逃げた。そこにいた事代主命は娘を連れて大島から三宅島に逃げた。そこにわなを仕掛けて大蛇を酔わせ、火之迦土に作らせた霊剣で、差出命が大蛇を斬り殺した。蛇は3つに斬られ、尾は大島に、頭は八丈島に飛んでいった。だからそれらの島では蛇が多いのだという。
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スイジン,ダイジャ,ヘビ,ダイサンオオジ 1929年 東京都 大昔、近江の琵琶湖に住む漁夫が、不漁の続く際娘を捧げるかわりに大漁を祈った。すると魚が良く捕れ、水神が蛇となって娘をもらいに来た。娘は白鳩になって逃げ出し新島まで追い詰められた。新島の三島明神の大三王子は怒って大蛇を斬り、頭を八丈島、尾を大島、銅を新島に飛ばした。だから八丈島の蛇は人に食いつき、大島の蛇は人に巻き付くのだという。
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イケノヌシ,ダイジャ 1984年 新潟県 長福寺のおとわという下女が奥山に蕗を採りに行き、腰巻を汚す。それを洗っていると、池の主が現れ、池で腰巻を洗った者は自分の女房になる掟だから3日後に迎えにいくという。おとわは床についてしまうが、主の大蛇がやってきて、おとわを渡さなければ大水を出すといい、とうとう池の主に嫁ぐ。数日後に池の中央に浮島ができており、それはおとわが池に住み着いたしるしだといってその池を「おとわ池」とよぶようになり、旧6月23日はおとわが嫁いだ日だといって、村人は池に供物をする。
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ヘビトカエル 1956年 宮城県 薬売りがある晩、田んぼ道を急いでいると、1匹の大蛇がビッキ(蛙)を今にも呑もうとしていたので、「そのビッキを逃がしてやったら俺のオガダ(嫁)にしてやる」というと蛇はビッキを放した。3日ほどあと、17,8の美しい娘が薬売りの寝所に来て「あなたのオガダになるから側に寝させてくれ」と裸になって床に入ってきた。次の晩から毎晩同じ時間にやってきて、だんだん薬売りはやせていった。ご祈祷しても治らず困っていたところ、ある夜少し年取った女がきて、「わたしは助けてもらったビッキだが、今夜あの娘がきたら、今自分は病気で苦しい、それを治すために辰巳の方角の山にある大きな木のワシの卵をとってきてくれ、と言え」と話して去る。薬売りがそのとおりに言うと、娘は蛇となり木に登り卵をとろうとしたが、枝が折れて下に落ちていくところを大ワシが飛んできて蛇の目をついて殺した。それで薬売りの病気は治ったが、蛇は執念深いものだということだ。
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ヘビノヨメ,サンシュノホウモツ 2001年 青森県 昔、ある百姓が、自分の娘を嫁にやると蛇に約束し、末娘が嫁に行くことになった。娘は蛇に連れて行かれる道中で、老人から3種の宝をもらった。老人の教え通り、蛇の穴に2つの宝を投げ入れ、汚いおばあさんに見えるおばかあを身につけて、蛇を退治した。その姿のまま長者の家で庭掃きとして働くことになり、長者はそのおばあさんが美しい娘だと気づき、結婚した。
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ダイジャ 1931年 長野県 長者の一人娘が大蛇と契り、それに怒って親は縁を切ろうとした。そこに貴公子が現れ、涙を拭おうとしたところ、娘は貴公子を刺した。貴公子は大蛇に変じ、娘をくわえて空をかけのぼった。そのとき嵐が起こり、村の建物は吹き飛ばされた。その跡地には玉石(蛇石)があり、女の泣声が聞こえるという。
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ダイジャ,ダイジャノチ 1989年 長野県 温田から来る途中に沼があり、大蛇が住んでいた。大蛇は男に化けて矢野部落に住む娘に通い、娘は子を孕んだが、男の正体が分からない。親が入れ知恵をして娘は男のほっかぶりの手ぬぐいに糸のついた針を刺した。親が糸の跡をつけていくと、蛇が蛇の親に「鉄の毒で死ぬが、子供を残した。ただ、蓼を飲ませると子が落ちる」と語った。娘の親は娘に蓼を飲ませ、子を堕ろした。沼から流れてくる水が時々赤くなるのは、蛇の血のせいだという。
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ヘビ 1929年 長崎県 娘が若者と結婚し身ごもったが、日に日に体が瘠せていった。老父は心配になり山伏に尋ねると、子供は湯の中で産み、夫には鷲の卵を与えるようにと告げられた。娘はたくさんの蛇を湯の中に産み落とし、全て死んだ。夫は鷲の卵を与えられると、大蛇となって木に登り、卵を取ろうとして鷲と対決になり、負けて岩に落ちて死んでしまった。
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ヘビ 1971年 長野県 大蛇が寺の石段にいて参詣ができない。娘を嫁にやる約束をして退いてもらい、3人の娘に話をすると末娘が嫁ぐという。祝言の後、末娘は千本の針で蛇を退治したが蛇の執念に取り付かれる。その後老婆に助けられて大きな家の跡取息子に見初められ、運が開けた。
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