ケンムン,ケンムンビ 1987年 鹿児島県 ケンムンが山を渡る時は嶺につたい火を灯していくのが見える。父が製糖している時にこの火を見かけケンムンがいるぞと叫んだ。すると翌日仕事に使う馬の目が見えなくなりユタに祈祷してもらって治した。
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ケンムン,マヨナムン,ヨウカイ 1977年 鹿児島県 ケンムンはアコウの木につく。木によっては、アコウでなくてもマヨナムンがつく。ある時、バドーという木を切り倒したら、その直後熱病で倒れた。医者に見てもらっても治らなかった。そこで、ユタに加持祈祷してもらったら、木の崇りであることがわかったので、打ち祓ってもらった。
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ケンムン,ホシ 2001年 鹿児島県 昔の人は急に目が見えなくなると、ケンムンに目を突かれたといった。目を突かれると星のようなものが入ったといって、長い間治らないと尾母のメサバチという祈祷師に治してもらった。左網を木に括って治したりした。
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ケンモン 1976年 鹿児島県 泉に水を汲みに行ったおたみという女が、畑の隅で小用をたし、水桶のところへ戻ると、ヒキラギの木の枝間から煙が降りてきて目が痛み出した。物知りに呪いをかけた水を吹き付けてもらうと痛みはとれたが、片目を失明した。ケンモンに突かれたのだという。
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ケンムン,ケンムンマチ 1981年 鹿児島県 目脂が出て赤く腫れ、痛みを感じると、ケンムン(化物)に目を突かれたという。ケンムンはケンムンマチ(化物火)を点滅して道を迷わせて危害を加える奇怪な存在であったといわれる。
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キィームン,ケンムン 1992年 鹿児島県 急に目が痛くなると、もの知り(霊的に優れた人)が見ると目玉にかじった跡があるという。そうすると左綱をなっていき、「目を治さなければくくり殺すから」と木をくくるとすぐに治るものであった。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 民間療法的なものにケンムンのメーフキにクチというのがある。ケンムンは山にいる妖怪で、これは人間の目を欲しがる。涙が出、眼に白い玉ができた時、ケンムンに目をとられたと言って、大急ぎでケンムンのメーフキのクチを言う。
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オニ 1941年 朝鮮 ある兄弟の乞食がいた。兄は心がよくなく、弟は良い心の持ち主だった。弟が物を沢山貰うのを妬み、兄が弟の目を棒で突き刺し、弟は盲目になった。ある日弟は固い栗を拾い、ある空き家の二階で休んでいると、鬼が目の癒し方を話している。弟が栗を囓ると音が大きく、それに驚いた鬼たちは逃げた。弟は言うとおり木の葉で目を洗うと目が見えるようになり、鬼たちの置いていった宝で大金持ちになった。兄も同じように目を潰し弟のようにしたが、逆に鬼に殺されてしまった。
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ウシ,ヤマノカミ 1933年 熊本県 丑の日は山の神が廻られるため、木を伐ってはいけない。もし伐りにいくと怪我をする。或いは牛が転んで来る、目をつくと必ず盲目になるという。
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キジムナー 1992年 沖縄県 上の裏のウスクの木に住むキジムナーと友達になって毎晩魚を取りに行っていたが、うるさくなったので木を嫁に焼かせた。後日、崇元寺の木に移ったキジムナーを尋ねた男は目に火をつけられた。それ以来、目の悪い子孫が続く。
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ケィームン 1991年 鹿児島県 ケィームンに目を突かれると、左綱をなってアモトガナシへ行き、「ケィームンケィームン、わたしの目を突いたからね、君の家をくくりつけるよ」と唱えてくくる。その翌日にはもう目が治って、綱を解いてくる。
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オヘンドサン 1973年 香川県 粟島の口寄せをする人は、三歳のときに盲目になり、医者に見てもらっても治らなかった。そこへオヘンドサンが来て、一つの目だけ助けるから何でも言うことを聞くかとたずねたので聞くと答えると、からたちの根をけずり甘草の根を混ぜて煎じて飲めば助かるといった。その通りにすると、一つの目が助かったので信仰をするようになったという。
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ヤマノカミ 1984年 愛媛県 山の神の木を伐って罰があたると顔面蒼白になり、目まいをおこす。そんな時は北向きに座らせて箕で三回煽ぐと治る。
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ケンムン 1969年 鹿児島県 ある男が12月頃の晩に潮干狩りに行く。木を枕に海岸で寝ていると、その木はケンムンの枕木だったのでケンムンの声がして来た。「今晩生まれる子が女の子であれば、他部落に嫁入りするように。その時大雨が降るが木の下に隠れるように。その時石垣もろとも木が倒れ娘は命を失う。運命だ。」男が家に帰ると女の子が生まれていた.。成長し嫁入りすることになったが予言どおり大雨になった。父はついていくといって聞かず、雨宿りさせなかったので無事に嫁入りは終わり、その子は百才まで生きた。それで田舎ではケンムンの死の予言を祓う。
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イヌガミ 1939年 島根県 妻女とその家で飼っていた牛の右目が疼痛を起こし、みるみる腫れ上がった。祈祷師に占ってもらったところ、犬神に憑かれたことがわかった。牛は医者の治療により治ったが、妻女は右目を失明した。その後、その家では不祥事が続いた。
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オトラギツネ 1979年 愛知県 流れ玉によって片目を失ったオトラ狐が棲みついた。眼の悪い人がいると、オトラサンが祟った等と言う。目の病をもたらし、特定の家に代々憑く。
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シロギツネ 1976年 東京都 稲嶺山にいた白狐が、誤って茶の木で目を突いてしまった。それで氏子たちも、正月3ヶ日は茶を飲まず、また目を病んだものは茶断ちをして願をかけると速やかに験がある。
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ヒーダマ 1968年 沖縄県 ヨーカビーには皆が高い山に上りヒーダマーを見に行くが、その後風邪を引くと重症になる。ヒーダマを見たけれどもそれの上がった付近の家の人に話さなかったり、見なかったのに見たと嘘をついてもいけない。家の付近からヒーダマが上がった時にはユタを頼み祈願してもらうと不幸はまぬかれるといわれる。
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テングノオヤシキ 1972年 岐阜県 ある人が、炭焼きのために山に入った。木の葉で固まっているような球があったので、棒でつついてみた。すると急に辺りが暗くなり、雷雨になってその日は帰れなかった。翌日に家に帰ったが、病気になってしまった。祈祷してもらったところ、天狗のお屋敷をつついたと言われたので、呪文で治してもらったという。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 ある人が夜釣りをしながらケンムンの悪口を言っていた。するとその人は夜通しケンムンにつねられた。その夜はまんじりともできず、ほうほうの態で家に逃げ帰ったという。
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