ユウレイ,カミゴト 1974年 幽霊とは魂が形を現すことであり、日本や中国の書に見え、今でも当然現れる。心を残して死んだ人の魂が現れたものである。
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フナダマ 1979年 中国では船に天妃を祭る。これを受けて日本でも俗に船だまを女とするが、これは誤りである。
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アベノナカマロ,クモ 1941年 神奈川県 中国の朝廷から無理難題を突きつけられた日本の勅使であったが、阿倍仲麻呂の霊が蜘蛛に化けていちいち答えを教えてくれたので、所望のものを日本へ持ち帰ることができた。
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(ヒデヨシノイン),リュウシン 1974年 静岡県 むかしから遠江洋に武具や馬具を乗せていく船は必ず壊れてしまうという。天正18年の豊臣秀吉による小田原征伐の際、同じように逆風が吹いて船が転覆しそうになったが、秀吉が竜神に宛てた書を海中に入れるとしばらくして波が穏やかになったという。
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(エキジン) 1980年 推古天皇の頃、日本が不作だったので三韓から穀物を調進してきた際、その船中にどこのものか分からない3人の少年がいた。彼らは疱瘡を患っていた。日本の人々が問うと、自分らは疫神で疱瘡を司っており、いま日本に渡ってきたという。そして祠を建てて畠芋を供えろと言って消えたという。それ以後日本で疱瘡が蔓延したという。
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フネノレイ 1979年 船霊とは船の霊であり、他の神ではない。船に住吉神を祭るというのは、この神がどの船をも守る神であるからである。
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ゴシンタイ,コトラ 1939年 新潟県 船が難破したが、船長が金毘羅に祈ったときの心が通じて、嵐はおさまり、船も無事であった。
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フネ 1990年 沖縄県 人が死ぬ前には「船が来る、船が来る」という。
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ヒトツメコゾウ 2002年 神奈川県 一つ目小僧は昔、中国から稲を隠して日本に持ち込んだ。
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ヤクドシノヒト 1960年 愛媛県 朝鮮へ行っていた人が舟を作るために日本から大工を呼ぶために使いをやり、船便をやった。しかしいつまでたっても連絡がないので占ってもらうとその船に厄年の人が乗っていたために沈没したという。その船は運良く島根県の沖で他の船に救助されたが、やはりその船には42歳の厄年の人が乗っていたという。
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コエ 1980年 海上で大風が吹き、大波が打ち寄せて、船が転覆しそうになった時は、船に乗っている人が皆船の頭に立って大声で叫べば、大波は船を避けるという。これは人の陽気を風が避けるためである。
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アリ,イセマイリ,フネ,(ゾクシン) 1915年 岐阜県 蟻を殺すと、伊勢詣のとき船が転覆するという。
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フナユウレイ,ウミボウズ,イソオンナ 1932年 長崎県 幽霊船や海坊主は柄杓を貸せという。そこを抜いて貸さないと船に水を注がれて沈められる。船幽霊は決して艫からは船へ上がってこない。船玉様がともの方を向いているからだという。磯女は乳から上が人間で下は幽霊のように流れていて、やはり船を襲う。
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ユウレイセン 1964年 高知県 普段は行き会うことのない所で行き会った船が、幽霊船である。この船に会った人は多く、船の下半分がなかったという話や、杓を借りて船を沈める話、そして船の下が光るといった話を聞いた。
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クダギツネ,キュウビノキツネ,セッショウセキ 1977年 神奈川県 クダギツネの由来は以下のように言われている。昔、中国から日本へ逃げてきた九尾のキツネを退治しようとしたところ、那須ノ原へ飛んで殺生石となってしまった。この殺生石に法術をかけたところ、石が割れ、そこから目には見えない幾千ものクダギツネが天に散り、これが日本中に広まって人に憑いたりするようになった。
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タヌキ,タヌキノヒッセキ 1973年 文化4年、ある人のもとで狸のかいた書というものを見た。
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ボウレイセン,フナモウレン 1937年 和歌山県 流れ仏が出たときには天気の悪い夜に、死んだ人が乗っていた船が亡霊船になって現れる。これを本物の船と見間違えると難船するといわれているが、よく見れば間違う事はない。強風のときに自分の船の反対方向から帆が走ってきて、それが船の前を横切ったらそれが亡霊船であるといわれている。
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カイナン 1973年 富山県 北前船には女は乗せなかった。乗せると海難があるといわれた。
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(ゾクシン) 1942年 山口県 女を船に乗せるとマン(間・運のこと)が良くなる。ただし、船の方はけがれるといって迷惑であるとする。
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キツネ 1989年 宮城県 高帽をかぶった男が船に乗せてくれと言った。船に乗った男は浪花節を歌った。男が船から陸に上がったら狐になって跳ねていった。気がつくと船にあった鱧がなくなっていた。
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(ゾクシン) 1938年 兵庫県 牡の三毛猫は滅多にいないが、この猫が船に乗っていると船が転覆しないので、船頭が高値で求めるという。
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