(リュウグウヘノテガミ) 1976年 秀吉が小田原征伐の時、馬を乗せた船を送ろうとしたが、遠州灘の内駒がたという所は、馬具さえ積んで渡ることができなかったため、竜宮殿に手紙をしたためて送ったら、無事に渡ることができた。
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(モウシノショ) 1975年 孟子の書を中国から日本へ向かう船に乗せると、その船は必ず転覆してしまうという言い伝えが、古くからある。日本の神の御心にかなわないからだという。そのため、孟子の書が無事届くようになってからも、朝廷では用いないことにしているようだ。
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スミヨシミョウジン 1940年 大阪府 土佐より京への船旅の途中、住吉明神による強風のため、船が進まなくなった。幣を捧げても風浪は止まないので、ただ一つある鏡を海に投ずると、ようやく海は静かになった。
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フナガミ 1980年 鹿児島県 種子島の平山世伯という人が、京に行こうと船に乗ったところ、大隈国の内浦あたりで暴風雨に遭い、船は漂流した。そこで船神に祈り、12の方角を書いた紙を結んで神前に置き、念珠の房で探ると西南と出たのでその方角に舵を取る。途中不安になったが幾度試しても西南と出るので、信じて進むとやがて陸地が見えて一行は助かった。
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ウトジングウ 1992年 宮崎県 昭和18年3月19日、台湾付近を航行中の高千穂丸は魚雷を受け撃沈、乗員はボートで難航したが、鵜戸の神様に進行方向を授かり、助かった。
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カミノカンオウ 1976年 長崎県 長崎で寛政10年にオランダ船が難破し、修理するために船を曳航することになったが、風が吹かない。村井喜右衛門という者が信心していた住吉大明神に祈ったところ、たちまち順風が吹いて、船が浜へ着くと同時に止んだ。
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カゼノカミ,フクロ 1988年 奈良県 元寇のとき、竜田神社の裏から大きな袋が舞い上がり、玄界灘に飛んで行って嵐を呼んで、蒙古の船団を沈めた。袋は竜田明神で、風の神であったという。
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リュウグウ,(ゾクシン) 1960年 愛媛県 航海安全や豊漁を祈って、船中で酒を飲むときには竜宮へ供えるとして酒を海にたらすという。
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ユメ 1976年 愛媛県 佐野大弐が任が終わって鎮西に上る時、伊予国で風が悪く船が出せなくなった。その夜の夢で三島明神社の額を書かせようとして留めたという旨の事を見た。そこで神の御前に額を打ったところ、順風になり船が出せた。
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チビヤス,ユメ,リュウ,カンノンサマ 1974年 愛知県 江戸末期か幕末頃、篠島の兵蔵船の船頭であった鈴木兵蔵さんことチビ安さんの逸話である。彼は生まれつき体が小さく弱く非力であった。年頃になっても軟弱なので観音様に願かけすることを思い立ち苦行を重ね遂に満願を迎えた。その夜夢の中に竜に乗った観音様が現れ「そなたのまごころにめんじて願いをかなえるぞ」といわれた。それから目覚めてみると彼は力もちになっていた。
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ウトジングウ 1992年 宮崎県 沖で暴風に遭い、気力が滅入って諦めかけたとき、古風な神様が晴れ晴れしいお姿で頭上を通り過ぎた。それで我に返り、仲間を励まして船を神様が去った方角へ漕ぎ進め、帰港することができた。
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ウジガミサン 1965年 高知県 氏神さまを信仰したおかげで助かった人がいる。室戸から大きな漁船に乗ることになり、出立の朝にヤナギカケを作った。しかしその皿が引っくり返り、気持ちが悪いのでやめにした。次の日には、お宮の前で扇子を忘れたのを思い出して取りに帰った。出直して、またお宮の前でハンカチを忘れたのに気づいたが、そのまま出航した。しかしどうにも気持ちが悪いので、女房が引返すように電報を打ち、須崎から帰って来た。その船はそのまま行方不明になってしまった。
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カミ,ナスムネタカ 1980年 香川県 源平合戦で著名な那須宗高(那須与一)が船上で矢をつがえている時、目を閉じて神を念じると風はやみ、船は安定したという。
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ニチレンショウニン,オオキナアワビ,ツノナシサザエ 1977年 神奈川県 日蓮上人が海を渡っていたとき、船底に穴が開いてしまい海水が浸入してきたが、上人がお題目を唱えると、大きなアワビがその穴に吸い付いて、海水の浸入を防いだ。また、無事上陸したとき、船頭がサザエの角で足に傷をつけてしまっていた。そこで、上人はその法力でサザエの角をなくしてしまった。
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(フナダマ) 1979年 天平宝字7年8月、初めて高麗に遣使を送った際の帰朝の時、海が荒れたので祈ったら、船霊の力で平安に国に帰れた。
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モンモウ 1973年 富山県 明治のことは海に出る時大きな掛け声をあげて海へ向かった。ここは三角波がたって船が転覆し、死者もあった。モンモウ(妄魂)が出るといわれ、大きな声を出すのはそれを追い払う意味もあったかもしれない。
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コウシン 1963年 新潟県 漁に出たが悪風にあって流され、途方に暮れて一同は庚申さんに一心に立願した。すると烏が飛んで来てまたどこかへ飛んでいった。日が明けると、300石積の船が見え、助けてもらった。
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マキドマ 1982年 愛知県 愛知の渥美外海で漁船が遭難した中で助かった者、一番年少の鳥居鶴松氏は巻苫(まきどま)につかまり、波にもまかれず、難なく上陸した。この苫というのは、昔当地漁民間では竜神の加護物と信じられ、非常に縁起のよいものとされていた。
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(ウミヲシズメル) 1977年 源忠正が天皇に召され、竹の葉がないかと尋ねられたが、船中なのであるはずがない。ところが、むしろの下から1枚出てきた。その竹の葉で、笹舟を3つ作り、それぞれ仏舎利を1粒ずつ乗せ、海に浮かべ、祈念すると、程なく荒れていた海が静まった。
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オオアワビ 1984年 新潟県 佐渡に配流された日蓮が松ヶ崎に渡る途中に暴風雨に遭い、船底から浸水したとき、春日神社に加護を祈ったところ、大鮑が船底をふさいだ。
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