ダイジャノホネ 1979年 福岡県 筑前国の佐田村に流れる谷川の中に、大蛇の骨が発見された。嘉永6年(1853)に豊後国日田の松原という里で現れた、長さ3丈の大蛇よりも一層大きく、昨年の大地震で圧死したのであろう。長年日田近辺で大蛇を探していた山田兄弟がその骨を買い、図を作って送ってよこした。
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ニソクノヘビ 1975年 和歌山県 宝暦5年夏、紀州在田郡湯浅で怪しい蛇が捕らえられた。形は蛇に似て色が黒く、身は肥えていた。長さ6尺3寸、胴回り7寸で、針鼠の毛のような指がついた足が2本生えていた。舌は獣のようであり、尾の先は角のように尖っていた。
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ツトヘビ,ツトッコ,ツチヘビ 1921年 愛知県 東門谷へ行く道で、ある男が藁を打つ槌ぐらいの大きさで、丈60センチほどのツト蛇を見たという。
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ヘビ 1981年 和歌山県 大水が出たときに、川を風呂のようにままきな丸太が流れた。蛇が化けていたのかもしれない。蛇は山で千年、海で千年、川で千年、人に見られずに生きると竜になるという。
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コサブロウイケ,ダイジャ 1942年 昔小三郎という男がいわなという魚を食べたら水が飲みたくてたまらなくなり、泉で水を飲むと足から大蛇になった。泉のあった野原は見る見る池になり、小三郎はその主の大蛇になった。親がきて「小三郎よ」と呼ぶと、大蛇の姿であらわれたので、「もとの姿になってくれ」と頼むともとの小三郎となって池の真ん中に現れた。
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ダイジャ 1976年 愛媛県 高野川や三秋の大池では、昔から大蛇の姿を見た人が多くいる。話者は大蛇がとぐろを巻いて鼾をかいてねているのを見た。また大蛇を見た者は金持ちになるといわれるが、実際財産家になった人がいる。
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タイジャ 1959年 岡山県 宮谷川の淵に住む大蛇が赤部谷の娘の元に通っていたが、ひそかに袖に付けた糸を辿られ正体を見破られたという。阿哲郡大佐町、上房郡北房町宮地などでは忍んでくるのはすべて大山の赤松池の蛇の話になっている。
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ツチノコヘビ 1965年 京都府 山魚釣りに北山の武知谷に入ったところ、崖から太短い濃茶褐色の蛇が転がり落ちてきた。よく見ると背にワカン状の斑紋があった。
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ヘビ 1968年 奈良県 一升徳利ぐらいの太さの大蛇を見た人がいる。また一丈ほどの大蛇の骨を見た人もいる。
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ハクオウサマ,ヘビ 1991年 愛媛県 話者が家に帰ると、首に白い輪の模様のある蛇がいた。白王様のお使いだと思った。蛇は座敷に上がって見えなくなった。数日後、川の下流の大岩で同じ蛇を見た。また、田の中で大きくて尾が短い黒い蛇も見た。白王様のお使いだと思った。
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ダイジャ 1933年 愛知県 大蛇が棲むという湿地を通った時、異様な臭気と共に、大鯉や太い青竹が度々目撃された。人々の間では、共に大蛇が化けたものであるということになっている。
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タツ 1980年 神奈川県 松の大木の根っ子に大きな穴が開いていて、そこから水が流れ出していた。激しい嵐の日に竜が天からこの松の木に下りてきて土に入った穴で、その竜の胴体が五反田のあたりの田んぼにうずまっていると言う人もいる。
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ウロコ,リュウ 1940年 新潟県 池の主は龍である。腋の下に龍鱗のある殿様が、ある時池に潜って龍を見つけてやろうと言った。実際潜ってみると、池には巨大な龍がいたので、殿様も驚いた。
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ダイジャ 1974年 兵庫県 古今著聞集・巻第21 707「蔵人所下人末重等丹波国桑原の山にして大蛇の難に遇ふ事」に載っている大蛇のいた谷は、村人の話によると桑原の西南の谷で、「いけん谷」だという。その中に「おそろし谷」があり、ここに大蛇がいたのだろうという。
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ダイジャ 1968年 奈良県 長さ約3間、胴廻りが4尺5寸ぐらいの大蛇を見た人がいる。カボチャぐらいの胴廻りの大蛇が松の木を巻いているのを見た人もいるという。
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ダイジャ 1984年 山梨県 ある村人が白滝の渕へ大きな石を落とした。ところが翌朝、渕に行ってみると石が元通りの所にある。その話が村人に広がったあとに大水があった。その流れの中を提灯のような眼をした大蛇が流れていった。村の人は石の原因は渕にすむ大蛇のせいだと言い合った。
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ナマズ,リュウ 1975年 豊前国千丈ガ滝の山に観音堂があり、その堂前に池がある。その上の橋の上で涼んでいると、水中から鮧が躍り上がり、廻りながら水を1尺ほど離れると、直ちに空へ昇っていった。するとたちまち雨が降った。これは竜に違いないと、目撃した2人は語った。
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リュウ 1974年 高知県 土佐高知で元禄14年6月晦日に空が朱色に代わり、風が強く吹いた。それを見ていた黒田又市という者が空を見ると、長さ3丈ほどもあろうかという大竜が雲の中に泳いでいたという。それは姿は黒く、鱗は白銀のようで、目の色は金色に光っており、4つの足をのばしていたという。
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ダイジャ 1984年 長野県 牛の親子のような石が2つと松の大木があった。そこは大蛇が美しい娘になって、途中で休んでいた石である。喉が渇くと川から水を吸い込んで飲んでいた。そこは蛇はみと呼ばれる所である。
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ヘビ 1967年 福島県 昔、釣り好きの殿様が共を連れ太田川の真ん中の大きな石に立って釣りをしていると、川向こうから大きな蛇が現れ殿様を飲もうとした。共の者たちが驚いていると、殿様は懐中から毒薬のようなものを取り出し蛇に振りかけた。すると蛇はみるまに石に化してしまった。今なお川の真ん中にはその石があり、蛇のような形をしているのでこの付近一帯の字名を蛇石といっている。
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