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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

(スミヨシ),ゼイジャ
1979年 大阪府
堂島の相場問屋の人が、毎月の住吉参りの帰りに筮者に見てもらうと、彼の過去をすべて当てた。そして将来のことについて、今月の間に数千金を失うという。彼は筮者を住吉信心のゆえに出会えたと喜び、相場の事を尋ねる。翌日に筮者の言葉どおりに行うと忽ち数百金を失ってしまう。

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ヨゲン
1946年
村に飲んべえの占師の男がいた。この男はときどきとんでもないことを言い当てたという。あるとき、村の石屋の家が火事になることを予言した。石屋は妙見様の神主に火伏の祈祷をさせたり、火の警戒をさせたりして無事であった。
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ゼンセノインネン
1931年 兵庫県
あるところに信心深い人とまったく信心しない人がいた。あるとき二人は観音様へお参りに行ったが、不信心な物にはご利益があったのに、信心深い人にはご利益がなかった。信心深い人が観音様にクヂを言うと、観音様は「お前の前世は雀で供え物の米を食って暮らしていた、不信心は男の前世は牛で、観音堂を立てるときに材木を引いて山に登っていた」といったので信心深い男は納得したという。
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キツネ
1940年 滋賀県
行商に出ていた豆腐屋は油揚をすべて買ってくれた人物に巡り合ったが、家に帰ると懐が軽くなっていることに気付き、初めて狐にだまされたのだと悟った。
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オミヤノカミサマ
1978年 石川県
侍の奥方が旅の途中で宿を求めようとしたところ、それが泥棒の家だったのでお宮に隠れた。お宮の神様が「前世の因縁である。泥棒に借りた三文が利息が貯まって、今持っているものでも足りない」と言われた。奥方は泥棒の家に引き返して、因縁を語り手持ちの財産をすべて出したところ、泥棒は改心した。
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〔キュウキ〕・ビンボウガミ
1973年 埼玉県
文政4年の夏頃、番町のある武家の用人が、主用で下総の知行所までいく途中、草加の宿でみすぼらしい身なりの法師に会う。話を聞くと法師は貧乏神で、番町の武家から出て行くという。これまでは先代両主の遺徳によって家は滅びず、また他家に移るのでこれからは繁栄すると言った。実際にその家は豊かになり、貧乏神が移るといった家は衰えたという。
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ゼンコウジ,シンダヒト
1985年 香川県
ある人が善光寺に詣って近所の人にあったが、その人はその頃死んでいたという。また別のある人が善光寺に詣ると、隣村の米屋の主人が天秤に分銅と斗升をぶらさげた恰好をしているのに会った。主人は米の量をごまかした罰を受けていると話したが、その主人も既に死んだ人だった。
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ビシャモンテン
1979年 奈良県
ある店の裕福な若主人が3年前に人相占い師に見てもらったところ、3年以内に寒さと餓えで死ぬが、信貴山の毘沙門天に寒参りすれば、その厄を免れて長生きできると告げる。若主人は2年間参ったが、最後の年の参詣時に大雪に遭い、従者に先に登ってカゴを借りてこいというが、従者が戻ったときには若主人は凍死していた。
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ヤマノカミ
1994年 岩手県
三十歳頃の男が、酒盛りから帰って「山の神がのりうつった」と重々しい口調で言ってそのまま寝た。翌朝自分に用件のある人がたずねてくると予言し、本当にそうなった。たずねた人は、夢枕でその男に病人のことを相談するよう言われたという。男が氏神を拝むと治ると告げると、十日もたたないうちにお礼参りにやってきた。それ以降男は大変な評判になった。
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キツネ,ヘビ
1972年 千葉県
国府里の先代の住職は伊勢から来た若い僧で、狐と蛇を神様にしていた。話者にはその寺にあった銀紙の幣束がきれいな娘に見え、その前の花が狐に見えた。この住職はこうして人を騙して財産をこしらえて伊勢に戻ったが、すぐ死んでしまったと聞いた。人を騙してはいけない。
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(キンセンノタイシャク)
1975年 愛媛県
Dという人が小銭を人に借りたまま忘れた。貸した人が返してくれないかと念じる気が伝わって、D氏は気が狂った。そのうち「サガシに金の壺がある」と言い出し、信じて探しに行く人もいた。あまりサガシを荒らすと「シロノッサンに乗り移られる」と心配する人もいた。D氏は今治のお不動さんが拝むと金を借りていたことがわかり、それを返すと治ったという。
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フクノカミ
1986年 福島県
夜更け足音がするので外に出ると坊主がいる。「どこへ行く」と聞くと「貧乏神」と答えるので「貧乏神」と返すと、その家は貧乏になってしまった。その後、また坊主に出会い、今度は家に招き入れ丁重にもてなすと家は裕福になった。その坊主は福の神であった。
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ジゾウ
1922年 静岡県
昔、何代か前の住職が江戸で開帳したが人気が無く、大損して地蔵を質屋に持ち込んで路銀にした。その後、入江町のある人の夢にこの御地蔵様が出て、自分を引きとってくれるように頼んだ。すると、その地蔵を乗せた船の船足が急に速くなった。
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カミカクシ,テング
1919年 京都府
西陣辺りの大きな織屋の「少し低能な下男」は時々神隠しにあったり、天狗に憑まれたりする。あるとき突然二三日いなくなったので尋ねると、天狗に連れられて安芸の宮島へ参詣したと話した。詳しく問いただしても返答が事実にぴったり合っていたという。
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テング
1933年 兵庫県
25年以上前のこと。ある男が、不意にいなくなっては「摩耶山へ詣ってきた」「金比羅さんへ詣ってきた」と言ってひょっこりと帰ってきた。周りの人は疑ったが、そんなときは男は讃岐の金比羅さんの御札を懐から出して見せたりした。本人が語るところによると時折天狗が迎えに来て、遠方へと連れて行くのだという。
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キツネ,ケンゾクキツネ
1959年 山口県
貧乏な楮買いの男がいた。男は、けんぞく狐の助けにより金持ちになり、楮問屋にまでなった。けれども、けんぞく狐の子や孫にもお供えをしなければならなくなり、その負担に耐え切れなくなった。男はお祓いをしてもらい、もとの貧乏な生活に戻った。
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アカボウズ
1974年 京都府
日野一位資枝が若い頃、家の子に向かって深夜まで酒を飲んで物語を聞かせていたところ、屏風の後ろがにわかに明るくなり、誰かが紙燭をもって歩いている気配がした。そこで屏風の後ろを見てみると、火焔の中にあかき法師が立っていた。人を呼んだところ、たちまち消えてしまったという。これはあか坊主といってこの家に吉事がある兆しだという。
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カッパ
1978年 東京都
天明5年、麹町飴屋のある心正直な者のところへ夕方、童子が来て戯れた。飴を与えたら毎夕方来るようになったので跡を付けると、童子はお堀の中に入っていった。さては河童かと驚いていると、ある日童子が来て見たことの無い銭を1枚くれて、それ以来来なくなった。
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カッパ
1921年 長崎県
福江に河童の霊と交感する霊媒師の男がいた。大圓寺川にすむがあ太郎と親友で、河童と相撲を取るのが好きだった。河童の霊により、男は病気の者の運命が判ったということである。
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キュウキ,ビンボウガミ
1973年 埼玉県
文政4年の夏、武家の家の用人が所用の為知行所へ行く途中、草加の宿あたりで40才位のが顔色青黒い痩せた法師と会った。聞けば用人の主家に住む貧乏神で、三代前から用人の家に住んでいて、そのため家は病がたえず貧乏だったのだと言った。驚いていると、私は他所へ移るからお前の主家は借財等も返せるだろうと言う。越谷まで来たあたりで、どこかに行ったのか見えなくなった。
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チゴ,フクノカミ
2001年 京都府
人一倍慈悲の深い小籐太という男がいた。あるとき小籐太は荷運びをして10銭を得る。茶屋に立ち寄ると疲れた稚児に出会い、10銭を与える。稚児は喜び、都へ帰ると小籐太の元へ行くことを約す。稚児は元は丹波にいたが、家の主が極貧なために逃げてきた、小籐太の家には恐ろしいものが住み着いていたので入れなかったが、これからは貴富にしようと約束する。帰宅して袋を開けると10銭は元に戻っていて、小籐太はこれは福の神に違いないと喜ぶ。
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