ネコマタ 1913年 島根県 飼い猫が年をとると猫又になるという。昔、ある寺の飼い猫が猫又になり、夜になると袈裟をかぶって町へ出て唄を歌って歩いた。猫を寺から追い出すと、4、5日経って裏の池に猫の死体が発見されたという。
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(ネコノカイイ) 1940年 新潟県 猫は年を取ると山には行って猫又になるといい、猫が五六歳になったら黙って捨ててこなければならないという。猫は化ける、踊るともいう。猫は殺すと祟るという。
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ネコアシイシ 1956年 宮城県 昔,この地に大芝居の巡業がやってきたので,金持ちの呉服屋が老母一人を留守番に残して芝居見物に出かけた。老母が一人で芝居のことを色々想像していると,その家の古猫が「おばあさん,お芝居をして見せようか。その代わり,人に告げたら生きていられなくなるよ」と言う。老母が承知すると,猫は後肢で立って巧みに忠臣蔵を演じて見せた。さて,老婆は家人の話に釣り込まれて猫の見せてくれた芝居の筋を語ってしまう。それは家人が見たものと同じであった。わけを尋ねられた老母が,トラ子(飼い猫の名)が見せてくれたことを告げたので,家人が気味悪がって明日飼い猫を殺すことになった。ところが,翌朝になると老母が床の中で死んでおり,傍らにいた老猫は一足跳びに7,8間も跳ねのいて逃げ去った。その時の足跡が石の上に残り,「猫足石」といわれている。
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キツネ,ネコ 1996年 京都府 だいぶ昔、一人暮らしのお婆さんが飼っていた猫がいた。毎晩、その猫は手拭で頬被りをして出て行く。ある晩、お婆さんは不思議に思い、猫の後についていった。そこには狐が待っていて、狐の音頭で踊り始めた。お婆さんは急いで家に戻り、猫を家から追い出した。
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ウタウフルネコ 1956年 宮城県 昔,老猫を飼っている老婆がいた。家人不在のとき,古猫がおもしろい唄を聞かせるから誰にも告げるなと言った。しかし,おばあさんは余りのおもしろさについ家人に告げてしまう。老婆は2,3日後に死んでしまった。
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ネコ(ゾクシン) 1934年 猫が古くなると化けてズキンを被って踊る。
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ネコバケ 1933年 大阪府 ある日、十余年主に可愛がられた飼い猫が、頭に手拭いを被って後足で立ち、音頭を取って踊る自らの姿を塗箪笥に映して眺めていた。それを目撃した主は、気味が悪くなって猫を遠くに捨てた。
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ヤマネコ 1997年 高知県 山猫が悪さをして人々を困らせていた。芝丹後守という人が再三退治に行ったが、鉄砲で撃っても歯が立たず退治できなかった。そこで12月の年の晩に行ったら、猫が蓑笠を脱いで踊っていたので撃った。家に戻ると、自分の家の猫が死んでいた。
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バケネコ 1970年 福島県 化猫の話だが、猫が毎晩鎮守様に通っていた。不思議だといって家の人がついていってみると猫どもが集まって「隣の権兵衛猫が来なくちゃじんじしょうしが揃わねぇ。かっこだ、かっこだ。」といって踊っていた。その人は思い当たることがあってそれは、きちんと置いておく手拭が毎晩汚れていることだった。
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ネコ 1962年 島根県 明治三十年ごろのお盆の旧七月十六日の晩、盆踊り帰りの若者が山道を通ると、猫が数匹頬被りして盆踊りをしていた。そして村の誰もが知る飼い猫の虎の到着を猫達は待っていた。やがて踊りは終わり若者たちも無事帰ることが出来た。
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ネコ 1993年 埼玉県 お爺さんが猫と住んでいた。猫はよく遊びに出て行くのだが、その晩に限って出て行かなかった。すると、お爺さんを踊りに誘う人が来た。お爺さんは飼っている猫が化けて騙しているのだと考え、猫を追い出した。そうしたら、猫は帰ってこなかった
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ネコ 1961年 新潟県 婆さまが手拭いを枕元におくがんが湿っぽかった。手拭いをかぶって猫が踊った。遊び過ぎてカエロを上ってくるがんを人が見つけて以来、猫は姿を見せなくなった。
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ネコ 1993年 埼玉県 死んだ人の部屋の障子に、手拭で顔を拭くような姿をする影が映った。調べてみたら、梁の上で猫が顔を洗っていたのだった。そして葬式の時、猫が手拭をかぶり踊るようにして立って歩いた。猫に踊りを教えると化けると言われているので気持ち悪くなり、その猫を家から追い出した。
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〔フクネコヅカ〕 1986年 埼玉県 昔、桶屋職人が猫を飼っていた。ある夜、その猫が猫踊りをしていたのを見て追い出した。猫はその後、和泉屋という料理屋に拾われた。そして街道を通る旅人に手招きをするようになった。これが評判になり、店も繁盛した。この猫は福猫と呼ばれ、死んでから塚に祀られた。
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ネコ,オンリョウ 2000年 神奈川県 江戸時代の中ごろ、踊場という所にたくさんの猫が集まって踊り、通りかかる旅人に披露していた。又兵衛さんという人の猫も、踊っていた猫だった。ある日、その猫が舌を火傷して死んでしまった。そして又兵衛さんが踊り場にさしかかると、死んだはずの猫が踊っていた。猫の怨霊を供養するために、供養塔を建てたという。
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ネコ 2000年 神奈川県 醤油屋から手拭が毎晩1本ずつなくなった。醤油屋の主人が不思議がって調べたら、飼猫が手拭を持っていっていた。毎晩近所の猫たちが集まって踊る時、猫が頭にかぶるために手拭を持ち出していたのである。
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ネコ 1987年 岐阜県 猫は人が死ぬと鬼になる。しかしお坊さんが数珠や扇子で叩くともとにもどる。
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ネコ 1937年 石川県 ある夏、毎晩竿にかけた手拭がぬれているので不思議に思っていると、その家の老婆が猫がかぶって踊りに行くのを発見した。次の朝、老婆が何気なくそれを話題にすると、猫が喉を食いやぶって老婆を殺した。
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ネコノオドリ 1977年 神奈川県 干しておいた手拭いが頻繁になくなるというので困っていた。安西六左衛門という人が寺の観音堂の前を夜に通ったところ、中で猫たちが手拭いを頬かむりして踊っていた。
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ネコマタ 1931年 香川県 猫が古くなると猫またになる。猫またになると尾が二つに裂け、後足で立って踊ったりする。そうなった猫には魚をつけた小豆飯を食べさせ、赤手拭を頭にかぶせると、家に仇をなさずに出て行く。
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