ヤマノカミ 1975年 福島県 石川村から炭焼きに来ていた人が山の中で謡を歌っていたら、「そこ間違ってる」と山の神に指摘された。山の神は謡が大好きなので、山中で謡を歌うなと言う。
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オフドウサマ 1973年 岩手県 話者が木伐りをしていたころのこと。頼まれて野田集落のお不動様の鳥居の枝を切っていて、お不動様のお堂に泊まる事にした。寒いので奉納された旗を被って寝ていたら、夜中に表の格子戸から音がして、それから翌朝まで体が動かなくなった。神様と同じ向きに寝ていたので、神様がお堂を出る邪魔になってお叱りを受けたのだと言われた。
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(ゾクシン) 1974年 宮城県 サンサシグレなどご祝儀のときに歌う歌は、山の神が嫌うので、山に入って歌ってはいけないという。猟をする人は、朝、猿と言ってはいけない。怪我をするとか、猟がなくなるとかいう。
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ヤマノタタリ,カミノアソビギ 1966年 群馬県 神のまれ木、おぼしめし木、神の遊び木というような木を切る場合は、神にその木を下さいとお祈りしてからでないと罰があたる。三又の木を切って死んだ人がいたが、その前ぶれとして、風もないのに家がゆるがされたり、クー!という音がして頭を蹴るような勢いで吹いてきたりもしたという。
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(キンキ) 1973年 富山県 ころ伐ではやり歌を歌うと山神さまが聞きほれて山子の守りを忘れるので、怪我をする。
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ヤマノカミ 1964年 福島県 山で謡とサンサしぐれを唄ってはいけない。山の神はこれらが好きなので、行き遭って勝ち負けがついてしまう。
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ノロイゴト 1975年 京都府 昔、名高い狂歌師が稲荷山に詣でた時、神木に藁人形が打ち付けられていた。狂歌師は戯れにこの呪い事をやめさせようと言い出て、その木へ狂歌を書き付けた短冊をつけた。後日再び藁人形が打ち付けられていたので、また狂歌を付け、邪な呪いを挫いた。
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ヤマワラシ 1985年 熊本県 山の神の木は伐ってはならない。木を伐る時でもヨキを三回伐り込んだら休まなければならない。木の下敷きにならないよう、木を出すときは必ず山童に知らせる。
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ヤマノカミ 1984年 愛媛県 山の神の木を伐って罰があたると顔面蒼白になり、目まいをおこす。そんな時は北向きに座らせて箕で三回煽ぐと治る。
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ヤマノカミノケヤキノキ 1973年 福井県 現在山の神を祀ったところに、昔ケヤキの木があった。それをある人が切ろうとすると大きな音がして「切ってはいけない」といった。さらに「切るとおまえの妻がケガをする」ともいった。かまわず切るとその人の女房がケガをした。
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カミノカンオウ 1976年 東京都 天明5年の大干魃の折、雨乞いの祈りを捧げ、連歌を詠んだところ、初めて3日後に夢で神のお告げがあり、すぐに雷雨となった。
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シンニョ,センニョ 1976年 奈良県 神武天皇が吉野川に行幸した折、琴を弾いたところ、神女が空から下りてきて「おとめどもをとめさびすもから玉をたもとにまかしをとめさびすも」と5度歌い、5度袖を翻した。5人の仙女の歌のふしがそれぞれ異なっていたので、五節と名付けた。
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カミサマ 1955年 静岡県 山に行って神楽が聞こえてきたとき、真似をして負けると神隠しに遭うから、まねしてはいけない。
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タノカミ,ヤマノカミ 1977年 山形県 2月17日は山の神が田の神になる日。この日は山に入ってはいけない。女の神で歌が好き。歌を歌うと仕事をしなくなってしまうので、山で歌を歌ってはいけない。
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(キンキ) 1973年 富山県 坑内で口笛や鼻歌を歌うと山の神に嫌われる。
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キツネ 1986年 神奈川県 「狐おどり」と言って、1人が御幣を持ち狐を呼ぶ。皆で唄を歌ったりすると、御幣を持った1人が踊ったり障子の桟を上がったりする。唱え言をして背中を3つ叩くと狐が帰り、正気に戻る。明治以降禁止されたが、竹やぶなどでこっそりやっていたという。
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ヤマノカミ 1964年 福島県 山仕事に行って目的の山に着いたら、咳をするか歌を歌うかしないといけない。そうしないと山の神の目につかず、行き遭って隠されてしまう。
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アヤカシ,ヤマノカミ,コエ 1992年 広島県 戦後すぐの頃、山へ木を採りに入ったら2,30人が叫んでいるのが聞こえた。呼ばれるように声の方へ向かったが、次々違う方へ声の聞こえる場所が変わった。般若心経を心の中で唱えながら歩いていると声は消えた。
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モーレイ 1969年 鹿児島県 戦前のこと、良く怖がる婆さんがいた。サルウカレというところで叫んだりしていた.。またある雨の日、臆病な男がマキ取りにいった。誰かがクルタンド節を歌っていた。その辺は雨が降る時にモーレイが出るといわれるところだったので男は薪を取らずに帰った。その音は実は竹やぶの音であった。
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テング 1955年 山形県 山で「花さかば……」という謡を唄うと天狗が出るので、唄ってはいけない。
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