オオカミ 1986年 奈良県 人が死ぬと出す知らせのヒキャクは2人使いでなくてはならないが、都合で一人のときには刃物を懐に入れて行く。途中狼などに襲われない魔除けだろうという。
類似事例 |
|
シニン 1967年 富山県 人が死んだ知らせのシニブレは必ず2人で行く。昔1人でシニブレに行って死人に取り付かれ、地獄の道連れにされたからだと言う。
類似事例 |
|
キツネ 1986年 奈良県 人が死ぬと出す知らせのヒキャクには、飯を食わせてから出す。狐にだまされない用心。
類似事例 |
|
シシャ 1981年 和歌山県 人が死んで、遠くの親戚に知らせに行くときには、必ず2人1組で行く。1人で行くと死者にさらわれるという。
類似事例 |
|
(ゾクシン),マ 1963年 愛媛県 人が死んだ場合は、2人で知らせに回る。知らせに行く人をワザビトという。1人で行くと、魔がさすから2人で行くという。部落中に知らせてから、親類や知人に知らせる。
類似事例 |
|
シニン 1941年 岩手県 死者が出たことを知らせに行くときは、1人で行くと死者が後からついてくるので、1人で行かなければいけないときは、鎌を腰に下げていくという。
類似事例 |
|
モウジャ 1975年 香川県 死亡の通知を、同行・講中の人がするが、それをヒキャク、ツカイという。1人で歩くと亡者がついてくるので必ず2人で行く。羽織にワラジを履き、日中でも提灯をさげて行く。その火も、一旦つけて消し、またつける。
類似事例 |
|
シノゼンチョウ 1976年 新潟県 カラスがシニガラスという鳴き方をしたり、犬の遠吠えが聞えたりすると、死人が出る。
類似事例 |
|
キツネ,(ゾクシン) 1989年 長野県 葬式の時の告げ人は、キツネに化かされて気が動転したりしないように2人で行ったという。
類似事例 |
|
キツネ 2000年 石川県 狐がカンカン鳴くと死人(シビト)が出るという。馬が動かないので不思議に思っていると狐がいた。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1972年 沖縄県 動物によるムヌシラシ(物知らせ)。牛のユークナス(夜泣き)があれば死人が出る。
類似事例 |
|
ボウレイ 1966年 秋田県 死の知らせに歩く人をシラセキンもしくはワザキンという。必ず2人でいく。亡霊にだまされないようにするためだという。
類似事例 |
|
カシャ,ヤマイヌ 1941年 愛媛県 訃報の使いを知らせの使いと言い、必ず2人で行く。2人で行くのは、途中で火車や山犬に襲われる可能性があるからである。火車や山犬は死人を好むという。使いが提灯を持つのは夜になると火車や山犬が襲う可能性があるためで、魔は火を恐れると信じているからである。
類似事例 |
|
シキャダ 1969年 鹿児島県 人が死ぬ前には、シキャタが現れる。これは例えば怪我で人が死ぬ場合、その人が怪我をした場所で夜中に叫んだり喚いたりする声が聞こえる。病気の場合は家の墓地で墓穴を掘る音が聞こえたり、夜中に葬列の音がしたりすることを指す。
類似事例 |
|
カイジ 1933年 和歌山県 死人のことを知らせに行く使者は少し遠方なれば、夜間は一人で行かぬものとし必ず二人以上連れてゆく、もし一人で夜半などゆけば、途中で往々怪事に遭うといわれている。
類似事例 |
|
キツネ 1971年 茨城県 人が亡くなった時の不幸使いは組内の者が2人で行った。確実に使いが行くように、年寄と若い者が組んだ。告げられた家では酒や飯を出すので、昔は狐に化かされて、その日のうちに帰れないこともあったという。
類似事例 |
|
マモノ 1958年 香川県 ドウギョウの者が寺や死者の親類に知らせに行くのは二人と決まっており、これをヒキャクと呼ぶ。ヒキャクは一人で行くとマモノに襲われるので二人で行く。
類似事例 |
|
キツネ 1989年 長野県 ある人が飯田の方へ行ったとき、昼寝していた狐に石を投げたら当たった。狐は痛そうな泣き声を上げて山の方へ逃げた。帰路、狐の寝ていたところに来るとにわかに薄暗くなり、日が暮れた。困ったと思っていると、向こうから弔い行列が来る。怖くなって道端の木に登ると、木の回りを回って、根元に棺を置いて火を焚いて帰っていった。棺が焼け落ちると中から死人が出てきて、木を上ってきた。その人がてっぺんまで上ると枝が折れて落ちた。悲鳴を上げると、辺りは元通り明るく、その人は土手の下に落ちていた。
類似事例 |
|
シニン 1933年 熊本県 死亡者が生ずると選ばれた「タヨリツケ」両人が、知らすべき家に二人連れ立って出かけて「何処より来ました、何某が何で死にました」と注進する。その際は特に夜などは先方が戸を開けるまで待つ。こちらから開けると、戸の向こうにその死人が立っていると信じられている。
類似事例 |
|
サンマイタロウ 1996年 石川県 夜、火葬場からカーンカーンという杭を打つ音が聞こえてきた。これは、サンマイタロウが杭を打つ音で、これが聞こえると誰かが死ぬ予兆であるという。
類似事例 |
|