ウトジングウ,ヒバシラ 1992年 宮崎県 沖で悪天候にあい、針路を失った。鵜戸神宮と榎原の神様に一心に願掛けをしたら、自転車の車輪大の火柱が、鞍先灯台方面と水島方面に灯り、それに力を得て船を進め、難を逃れることができた。
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ユメノオツゲ 1960年 大分県 昔一隻の船が大風である港に流れつき、一同は途方に暮れていた。すると、明日鷹が飛んできて帆柱にとまるのでその鷹についていけば日本に帰れるという夢のお告げがあり、果たしてその通りになり日本に帰り着いた。
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コウシン 1963年 新潟県 漁に出たが悪風にあって流され、途方に暮れて一同は庚申さんに一心に立願した。すると烏が飛んで来てまたどこかへ飛んでいった。日が明けると、300石積の船が見え、助けてもらった。
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ゴシンタイ,コトラ 1939年 新潟県 船が難破したが、船長が金毘羅に祈ったときの心が通じて、嵐はおさまり、船も無事であった。
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アサトガミ 1929年 鹿児島県 手久津久の船は湾で一艘の見知らぬ船に泊を頼まれた。同時に大船から早く泊へ引き返せといわれ急いで見知らぬ船とともに泊の入り口まで引き返した。たちまち海は荒れ、恐ろしい風化となった。浜へ上がって湾をみると、船はひとつ残らず波にのまれていた。大船の主は気象を知らせるあさと神である。
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コウシン 1963年 新潟県 1隻の船が台風で流され、人々のうち1人の庚申信者だけはどこかの砂浜に打ち上げられた。鳥が落とした団子をしゃぶっていると疲れと空腹が治り、生命が助かって無事に家に帰ることができた。
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イロウゴンゲン 1940年 静岡県 石廊権現に祈念して誓いを立てたものの、その約束を果たさず船を漕ぎ出した船頭は、航海途中に船が動かなくなり、恐ろしい力で海底に引き込まれそうになるという経験をする。驚いた船頭が約束通り帆柱を海に投ずると、無事そのまま航海が続けられた。
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シンカ 1935年 沖縄県 台風にあって、今帰仁の郡外を漂流していた人々の前に、神火がともり、山と港を示したので、船は無事仲宗根港に帰ることができた。
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マツ 1936年 島根県 万寿3年の暴風雨で海中に沈んだご神体が松の枝にかかって戻ってきた。
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コウシン 1960年 神奈川県 昔漁師が暴風雨に遭って難破したが、しばらくするとまっくらな空に庚申の星が出て、その位置で方角が分かり、命が助かった。
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ウミボウズ,ウミガミ 1976年 愛媛県 話者が漁に出た帰路に、船が進まなくなった。海坊主につかまったと思ったが、話者の父は「海神に御神酒を供えるとよい」と言う。酒を海に注ぐと、船は動き出した。海坊主が舟をつかまえるのは、海神が怒っているからという。
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オニ 1970年 航海中、急に天気が悪くなり、青面鬼が船中に入ってきた。そこにいた婦人が船底の籠から髪を取って来ると鬼は去った。ゆえに船が災いにあった時は船人が髪を切って竜神にたむける。
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アオイヒ,ボウレイ 1929年 鹿児島県 ある夏の真夜中、港に泊まっていた漁船の所に、丘の方から青い火がちらちら輝いて舟に近づいて来た。船頭が目を凝らして見ると白骨の岩窟から亡霊が四五人歩いて来るので恐ろしくなって船室に逃げ込んだ。その姿は舟上で消えてしまった。もしかすると内地から来た人の亡魂が故郷恋しさに船で帰るのではないか。
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フナガミ 1980年 鹿児島県 種子島の平山世伯という人が、京に行こうと船に乗ったところ、大隈国の内浦あたりで暴風雨に遭い、船は漂流した。そこで船神に祈り、12の方角を書いた紙を結んで神前に置き、念珠の房で探ると西南と出たのでその方角に舵を取る。途中不安になったが幾度試しても西南と出るので、信じて進むとやがて陸地が見えて一行は助かった。
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ボウレイ,フナユウレイ 1928年 長崎県 船が進まなくなり、舵を見ると蒼白生白い歯をむき出した頭が無数に列をなして舵に食いついていた。船頭は力で舵をうちつけると船は進んだがその後、船頭はうなされた。数年後同じところを通ったとき、亡霊に取り付かれて打ち上げられて死んでしまった。
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ウジガミサン 1965年 高知県 氏神さまを信仰したおかげで助かった人がいる。室戸から大きな漁船に乗ることになり、出立の朝にヤナギカケを作った。しかしその皿が引っくり返り、気持ちが悪いのでやめにした。次の日には、お宮の前で扇子を忘れたのを思い出して取りに帰った。出直して、またお宮の前でハンカチを忘れたのに気づいたが、そのまま出航した。しかしどうにも気持ちが悪いので、女房が引返すように電報を打ち、須崎から帰って来た。その船はそのまま行方不明になってしまった。
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スミヨシミョウジン 1940年 大阪府 土佐より京への船旅の途中、住吉明神による強風のため、船が進まなくなった。幣を捧げても風浪は止まないので、ただ一つある鏡を海に投ずると、ようやく海は静かになった。
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カミノカンオウ 1976年 長崎県 長崎で寛政10年にオランダ船が難破し、修理するために船を曳航することになったが、風が吹かない。村井喜右衛門という者が信心していた住吉大明神に祈ったところ、たちまち順風が吹いて、船が浜へ着くと同時に止んだ。
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ボウズ 1956年 東京都 漁に出ていると海から坊主が船に乗ってきて飯を食った。礼を言い、「お帰りには」と言って海に飛び込んだ。帰り、そこに白い波が渦巻いていた。船頭は飯を与えて逃げてきた。渦巻きは真綿だったという。
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フナダマサマ 1946年 山口県 船乗りに憎まれていた船頭が怒りに縛られて海に落とされたが、船霊様に助けられた。その夜船頭の家族が寝ていると船霊様のオイサミがあった。
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