テンマ 1976年 愛媛県 馬淵温泉の泉源では、昔から油が湧出していたが昔天馬が天降ってきて足を冷やしていたという。今もその足跡が川岩の岩について残っているが、それを見た里人は誰彼となく湯浴みをして病を癒すようになったという。
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カワタロウ 1978年 岐阜県 医者が薬草を掘っていると、見慣れん人がおぶってくれと言う。川太郎だと思って縛って連れ帰り、囲炉裏につるして松葉とトンガラシでくすべると川太郎は降参して、薬の作り方を教え、大水を知らせてくれるようになった。医者は大垣の殿様の姫を治して名を上げた。
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ナキイシ 1981年 山形県 小野小町は小野川で湯治しているうちに、醜い顔が直って美人になった。すると今度は若い者においかけられ、ついには生き埋めにされた。そのときつまずいた石を泣き石といい、天気のよい日にも濡れていた。
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(ゾクシン) 1979年 静岡県 鮎釣にある地蔵は、病気をしたときに地蔵の石を1つ借り、悪いところを石で撫でると治るという。治ったら、年の数だけの石を河原から拾ってきて、借りてきた石とともに地蔵のところに置く。
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カタクラノカナメイシ 1956年 宮城県 片倉小十郎屋敷の広瀬川に面する石垣の中の扇形の石。オコリを治すという俗信があった。
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トッコノユ 1928年 静岡県 修善寺前の川中に独鈷の湯と呼ばれている場所がある。石に穴をあけて浴槽にしてあるのだが、これは空海が独鈷で掘ったものであるといわれている。
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オニ 1932年 長野県 市田村の疣石の由来。昔鬼が手をついた跡が石に残っていて、そこにたまった水を疣につけるとなおるという。
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イボイシ 1984年 長野県 石の上には祠があるが、その石のくぼみにたまった水をいぼにつけると、治ると言われている。
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オニ,ミコト 1979年 岡山県 昔キビツヒコノミコトが吉備国に派遣され鬼と戦った。おにはいくら負傷しても勇敢に戦った。偵察させると、今の湯の池付近の出湯で傷を癒して出てきた。そこでミコトが封じたところ、鬼は傷をを癒すことができず、ミコトの勝ち戦となった。
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サベノイズミ 1990年 長野県 北小倉にさべの泉があり、この泉の水をつかった沸かし湯は風邪によく効くという。昔、風邪で死にかけた子供が「さべの泉の水が飲みたい」と言ったので、家人がこれを飲ませたところ、まもなく風邪が治ったという。
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スイコジゾウ 1937年 秋田県 龍泉寺境内にある水虎地蔵は、火との手足に水泡が生じた時、前にある花立壷の水をもって帰り、患部に塗ると全快する。お礼参りを怠ると水泡がふえる。
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ダイガモリユ 1956年 宮城県 延宝年中、芝田某が手足不自由の病にかかり、七ツ森の薬師に立願すると、一夜夢に湯を授かったという。
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イボ,イワ 1929年 愛知県 分地のほうしやうと言う所に不思議な岩が一つある。面疸のように小穴の沢山ある岩で、ここに貯まっている水をつけるといぼが治ってしまう。
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オノノコマチ 1981年 山形県 小野川温泉は小野小町が掘り当てたもので、その湯につかり小町は病気が治った。その後小町は100歳まで生き、二度禁裏へ参内したという。
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イボジゾウ 1995年 愛知県 体にいぼが出来た時に、安泰寺の入り口の石地蔵の前にある小石を拾ろい、いぼをそれで擦れば治るといわれている。
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バンバアイシノタタリ 1991年 神奈川県 ばんばあ石を敷石にしたところ、家族全員に祟った。行者の言う通り、八幡様に納めると病気は治った。ばんばあ石が雨乞いのために沈んでいる間、じんじい石が淋しがるので、めかけ石をそばに置いたといわれる。
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オヤクシサン,オンセン 1936年 鳥取県 長者の娘が病気になった。菖蒲にあるお薬師さんに平癒を祈ると、お薬師さんが娘の枕神に立ち、帰って柳の木の下を掘ると湯が出るのでそれを使えと告げた。その通りにすると、金色のお薬師さんの像が出てきて、熱い湯がわき出した。
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(カッパ) 1991年 山梨県 村の庄屋、安太郎家で、ヒジロに挿しておいた魚が盗まれるので、家人が注意してみていると、ある晩ヒジロに濡れしょぶれた黒い得体の知れないものがうごめいている。その怪物は川口湖の方へ逃げ去ったが、ヒジロには幾重にも紙に包ん河童膏の処方書が入っていた。その膏薬をためしてみると深手の切傷もたちどころに治り、近郷近在にも評判となったので、安太郎家では蛤の貝殻詰めにして各地へ売り広めるまでになり、昭和初期まで湖畔の名薬として販売していたという。
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クマノテアライユ 1951年 長野県 一人の猟師が熊を矢で射止めたが、熊の後を追うと、熊は温泉の湯に手を入れて洗っていた。その後狩人は傷を負ったとき、その湯で洗うと傷が治った。これが野沢温泉の熊の手洗い湯のおこりだという。
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カマイタチ,コレキノクロヤキ 1975年 新潟県 越後国では鎌鼬ということがある。老いも若きも男も女も、顔面や手足などに太刀で切られたような傷がつく。それには古い暦を黒焼きにして、白湯で飲むと数日の間に癒えるという。
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