ヒダマ 1929年 鹿児島県 夜中に用足しに起きて、手水を使おうとすると、手水鉢の辺を火玉がフワフワ浮き、水をかけると他所の方へ行ったという。
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タヌキ,ムジナ 1933年 長野県 宵の口の頃、お勝手の流しにある桶の箍が切れたので、水の流れ出るような音がした。行ってみると何ともなかった。
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ヤマノカミ,テング 1957年 富山県 山の小屋で泊まっていたら立ち木を倒す音がする。朝起きてみると、沢山倒されたと思った木は一本もない。酒を買って立ち木に注ぐとその晩音はしなかった。「この窯はまだ起きていないな」と言う声が聞こえそれ以来怪事はない。
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テツカマ,カ 1937年 大阪府 用水桶の鉄釜が、夜中に独りでに唸るという噂が立った。研究者が出向いて調査したところ、それは、水面に湧いた蚊が一斉に飛び立つ音であった。
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ヒノタマ 1965年 長崎県 鼻のほげた人が寝ている時、鼻の穴から火の玉が出て水を飲みにいき、火の玉が入ると目が覚めた、という話がある。
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キツネ 1976年 山口県 夜中に自分の家の荷車を動かす音がする。出てみると誰もおらず、荷車ももとのまま。きつねの仕業。
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ミズ 1977年 鹿児島県 小さい滝のほとりの山小屋で下駄作りをしていると、丑三ツ時に滝の水の音がしなくなった。昔から、真夜中には水も眠るという伝承があり、「水眠の歌」がある。
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アズキアライ,イタチ 1961年 長野県 ゼンゲ(水を流す小さな溝)で夜、小豆を洗う音がする。これが小豆洗い。正体はイタチの鳴き声。
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タケキリダヌキ 1938年 夜分にちょんちょんと竹の小枝を払う音がして、やがて株を切って倒すざざという音がするが、朝になって見に行ってみるとなにもなっていない。
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フナダマサマ 2002年 山口県 フナダマサマは夜にチッチッチッチッと虫の鳴くような声を発せられる。年輩者はこれをフナダマサマのオイサミと言った。オイサミは昼には聞こえない。停泊中でも操業中でも航行中でも聞こえていた。聞こえてくる場所は決まっておらず、船端から盛んに聞こえる時は時化ることが多かった。機械が導入されてからは聞こえなくなった。
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アズキヲトグオト 1977年 秋田県 夜、小豆を研ぐ音が聞こえたが、何もなかった。
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(ゾクシン),センメンキ 1998年 静岡県 夜中十二時に水を入れた洗面器を覗くと、将来の自分の死に顔が見える。
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ヘビ 1975年 岩手県 神社で男に化けた蛇が毎晩女に会っていた。女は妊娠したがなかなか子供が生まれなかった。産気づいてたらいの中に湯を入れておくと、突然「シー」という不気味な音がして、中をのぞくと蛇がいっぱいいた。
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イド,オスズサン 1929年 岩手県 飯岡村では井戸にオスゞサンという神様がいる。夜は眠っているので、もし水が汲みたければ、手をたたいて起こす。
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シンレイタイケン,チチ 1995年 福島県 生前の父の言いつけを守らずに、自転車の鍵をかけないまま寝ると、真夜中に自転車の走って行く音がするが自転車は元の所にある。また、戸の鍵がなく、夜中に突然戸が開いた時、父の声がした気がする。
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(ロウコク) 1979年 天安2年10月、陰陽寮の漏刻の銅器に水を入れたところ音が鳴った。
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タヌキ 1937年 京都府 夜竹を切る音がするので翌朝行ってみると、まったく切っていない。竹切狸の仕業だという。
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ザックザックチョチョチョチョトイウオト 1966年 群馬県 夜12時頃、ザックザックチヨチヨチヨチヨという音が聞こえ、それがついてくる。立ち止まって石を投げたらやみ、歩き始めると又ついてくるので、「この馬鹿野郎、何をするんだ」と怒鳴って5分ほど音の方を睨んでいたら、それ以来音がしなくなった。
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シンヤノヨロイノオト 1992年 広島県 昭和20年終戦後、大雨の降る晩に二階で寝ていると裏から鎧を着ているのか、足に鎖を付けているのか「ガシャンガシャン」という音が聞こえてきた。それが裏門を倒して出て行った。朝見ると門は倒れたままになっていた。
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カネ 1929年 岩手県 ある時、淵に鐘が転落した。引いても動かないので新しい鐘をつくり、朝夕つくと、水中の鐘も同じ音で鳴り出すのだった。
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