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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

アマゴイ,オオガニ
1954年 石川県
若宮から酒樽に紅白の布を結び化粧箱に白粉、口紅を揃えて、塩で身を清め、太鼓を打ち鳴らしながら、作物を淵へ投げて雨乞いをする。淵の主は大蟹で、時々娘の姿をする。

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ヘビ
1971年 静岡県
淵で何か願いごとをたてればかなえられたので、そこから膳椀をかりる。時々淵の近くの家へ老婆が食い物を食べに来る。たぜを食わされ苦しみだし、生体を現し、「おともよさらば」と言って淵を流れていく。
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ゴゼンサマ
1967年 福島県
乙女淵とか御前淵と呼ばれているところで、昔、大家の娘が紅花を摘みに行って、水鏡で自分の顔を見ていたら、御前様にみいられ淵の中に引き込まれた。その後、ある男が淵に鉈を落とした。鉈の柄が近くに見えているので取りに入ったら、前にいなくなった大家の娘が機を織っていた。娘は、ここにいることを誰にも話さないでくれと、布をくれた。男が淵から上がると3年が過ぎていて、家では三回忌が行われていた。もらった布はいくら切ってもなくならず、どこまであるのかとほぐしたら、そのとたん男は死んだ。盆の16日はこの淵へ流し機といって、機をつくり流すという。これをしなければケチがつくといわれ、どんなことがあってもやらなければならないといっている。
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ダイジャ
1967年 福島県
川が二股に分かれているうちの、低いほうの川原に家が一軒あり、どんな洪水にも水は家に上がらないが、昔は水が出るたび流されていた。母親は嘆息し、家が流されずに済むなら、3人娘の2人を淵の主にやってもよいとつぶやいた。その後、毎日のように若侍が尋ねてくるようになり、水難はまぬがれるようにするから娘を欲しいといった。娘をくれてやった後、父親は娘が淵の傍で髪を洗っている夢を見た。目が覚めると枕元に3反の大蛇の髭で織った毛織物があった。この家に祝い事があるたびにこの織物を淵に供えると、100人前の椀を借りることができるようになった。3度目に借りたとき、椀の蓋を流してなくしたので、それからは反物を供えても効果は無かった。反物を見るのも恐ろしいので、占ってみると反物の祭りをしていないからだとわかった。近くの竜門寺に納めて祭った竜門寺の井戸とこの淵は続いているという。
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(ワンカシブチ),オヒメサマ
1991年 山梨県
ある男が、あやまってかま淵に斧を落とし水をくぐって取りに行くと、淵の中でお姫様が機を織っていた。落とした斧のほかに1本の木管を持って帰り、それをもって淵の岸に立ってほしい物の名前を言って頼むと何でも貸してくれた。この淵は膳椀も貸してくれたが、お姫様から鶏の声をさせてくれるなといわれたのを忘れ、鶏を飼ったためにその後は貸してくれなくなった。
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フチノヌシ
1928年 静岡県
昔、一人の物持ちがいた。その家は淵の主から膳椀や金の融通を受けていたために栄えていたが、あるとき、淵の主が家を訪ねた際、蓼を出したら、しまったと叫び淵に落ちた。その姿は魚に変わり、オトボウと連呼しながら流れていった。それ以来、家運も傾いた。
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ヤコ
1954年 鹿児島県
米や御酒を供えて祈祷すると、ミコがシケをふるい出し、ミコはヤコの欲しがるものをしゃべり出す。法者がこれを家人に取り次ぐ。家人は藁でツト(苞)をこしらえ、小豆飯や、魚などを次々と入れる。最後にヤコも中に封じ込む。そして弓矢を射て、お経を唱えながら送り出し、川の端か人の通らないところにそのツトを置いてくる。
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キツネ,オオミズ
1982年 新潟県
村の尼さんが托鉢の途中、川端の麦畑の道を歩いていると、急に大水が出てきて水かさがどんどん増してきた。尼さんはたまげて着物をまくりあげ、しまいには着物や腰巻を笠の上に上げはだかになって「おうここ、深い、おうここ、深い」といって、あいんでいた。村のおととが、見ていると、川ばたで狐が川水のしずくをタクンタクンたらしているのが大水になって見えるのだという。「キツ、やめれ」とどなったら、水がひいて、もとの麦畑になった。
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カムロスイジン,オカヨ
1984年 長野県
乞食の娘が金持ち夫婦に養育された。ある時友達から乞食であったことを知らされ行方をくらます。葬式をした夜に娘が夫婦の枕もとに立ち、淵の主になったので死体を捜さない事、赤い帯と下駄がほしい事を伝えた。以後淵に雨乞いすると雨が降る。
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オトヒメサマ
1943年 岐阜県
龍神淵という所がある。美しい娘が度々有馬氏のところへ機織機を借りに来て、返すときには必ず沢山の魚を礼に持ってきた。娘には帰る姿は見るなといわれていたがある時障子の穴から見ると橋の上からふわふわと淵のなかへ飛び込んだ。以来美女は来なくなった。竜宮の乙姫様だったという。
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オコメヲトグコウジンサマ
1934年 長野県
毎夜の丑満時に白装束の荒神様が出て、「お米とぎやしょか、人とってくはしょか、ショキショキ」といいながら、お米をとんでは井戸へこぼしていたという。井戸の水は白いような色をして、荒神様のとんだ水だといわれている。
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オオガニ
1962年 石川県
山道に沿う小河の淵に久しく住む大蟹がおり、夜中に子供に化けて出てきて通行人を苦しめた。弘法大師と神明明神が協力して、烏帽子を蟹に与えて淵に埋めると、蟹は烏帽子と共に石となった。旱魃のときにこの蟹の甲石を掘り出せば、雨が降るという。
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フチノヌシ,ハタオリヒメ
1967年 福島県
日照りのとき、淵の主に、雨を降らせてくれたら娘を1人やると祈ったところ、雨が降り、淵の主が現れ娘を連れて行った。後になり娘は行者の姿となり現れたり、竜宮の使いで機織り姫であるといったりしたとも言われている。
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サイギョウホウシ,カニ
1916年 島根県
西行が道傍で糞をたれると、ちょうど下に蟹がおり、甲羅の上に落ちた。その蟹と西行が歌の詠みあいをした。
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タタリ
1922年 徳島県
桑野川上流に濁ヶ淵という淵がある。六部が持つ黄金の鶏と1寸四方の箱に収まる蚊張が欲しくて、ひと太刀浴びせて水の濁った淵に落とした。その家では六部の祟りで餅をつけば血が入るようになった。
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ナミコゾウ
1952年 静岡県
行基が老母を助けるため藁の人形を作り、その人形に田植えをさせた。仕事が済んだ後、読経をし、風雨災害は必ず告げよと命じ、久留女木川に流した。これが海上に流れ出て波小僧になり、天気が変わるたびに知らせてくれる。
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コイ
1980年 神奈川県
盗人が夫婦で住んでいた鯛のうち、雄のほうを盗むと雌の鯛は悲しみで弱り、毎夜、妖精になって盗人の家に行き「夫を返しておくれ」と言い続けた。盗人の女房が外を見ると紫の着物を着た女がいた。女が去ったあとには紫の鱗が1枚落ちていた。
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マショウノモノ
1995年 滋賀県
昔、行基が行をしていると、雷が鳴り大雨が降りだした。行基が鐘を深い淵に投げ入れて印を結ぶと晴れた。淵の魔性の仕業であった。
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シンニョ,ホウジュ
1955年 山梨県
昔ある男が淵にまさかりを落として、探しに水に入ると水底で神女に遭い、宝珠をもらった。以後紙に願いを書いて淵に投ずれば何でも叶って豊かになったが、宝石を女房に見られると貧乏に戻った。
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ダイジャ
1970年 愛知県
全久院の住職のもとに美女が血脈をもらいに来た。その礼として鱗を置いていった。住職が美女の帰る姿を見たら大蛇だった。雨乞いの時、水を張った大盥に鱗を浮かべ、血脈に祈りをこめ、その後に鱗を海倉淵をすすぐと夕立になるという。沈めると大洪水になるという。
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ヘビ
1936年 福島県
洪水で家が流されないのなら娘を一人やってもよいと母親が言うのを聞いて、蛇が若侍の姿となって娘をもらいにきた。娘が夫と里帰りで来たとき、こっそり寝姿をのぞくと2人とも蛇体であった。娘は形見に下駄と鱗を残して、二度と現れなくなった。その後、蛇のひげで織った織物を水神に供えると、百人分の椀を借りられた。
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