コトリ,マツ,テンセイ,アマダレムシ 2001年 沖縄県 薪取りに行った婆が薪を持ち上げられずに泣いていると、按司がやってきて仕事を手伝い、妹娘を嫁にもらい、幸せに暮した。姉は嫉みから妹を井戸に突き落として妹になりすました。按司が捕えた小鳥は殺されるが、骨を埋めたところから松が生えた。姉がその機で機を織ると綺麗に織れないので燃やした。隣の婆が機の火を持ち帰ると黄金になった。箪笥に入れると綺麗な娘が機を織っていた。ある日、姉の正体が按司に露見し、姉は軒下に隠れて雨だれ虫になった。妹は再び按司と結婚し、幸せに暮らした。
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テンセイ 2001年 沖縄県 薪取りに行った婆が薪を持ち上げられずに泣いていると、按司がやってきて仕事を手伝い、妹娘を嫁にもらい、幸せに暮した。姉は嫉みから妹を井戸に突き落として妹になりすました。按司が捕えた小鳥は悪さをするので姉に食べられてしまう。骨を埋めたところから松が生え、姉がその機で機を織ると綺麗に織れないので燃やす。隣の婆が機の火を持ち帰ると黄金になる。箪笥に入れると綺麗な娘が機を織っていた。姉の正体は按司に露見し、姉は軒下に隠れて虫になり、妹は再び按司の妻になる。
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キヨヒメ,ヘビ 1981年 和歌山県 安珍という山伏が那智へ行く途中、真砂の庄に泊まったら、そこの娘の清姫に見初められた。安珍が座っていると清姫の髪が外から障子に当たるので安珍は怖くなり、日高川を船で渡って逃げた。清姫は追ってきて日高川を蛇になって渡った。安珍は道成寺に逃げ込んで釣鐘の下に隠してもらったが、草鞋の紐が出てしまった。紐を中に引き込もうとしたが、草鞋の先の結び目が邪魔になって隠し切れずに、見つかった。清姫は鐘を7巻半巻いて溶かしてしまった。溶け残った清姫の死骸は蛇だった。そのようないわれで、草鞋の紐の先は結ばないという。
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キヨヒメ,ヘビ 1981年 和歌山県 安珍という山伏が那智へ行く途中、真砂の庄に泊まったら、そこの娘の清姫に見初められた。那智の帰りに連れに来ると約束したが、清姫は蛇で、杓子を舐めて弁当を作り、蛇の舌で髪を梳かしていたので安珍は怖くなり、那智に御参りした後、日高川を船で渡って逃げた。清姫は追ってきて日高川を蛇になって渡った。安珍は道成寺に逃げ込んで釣鐘の下に隠してもらったが、草鞋の紐が出ていて見つかった。清姫は鐘を7巻半巻いて溶かしてしまった。
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オンナ 1921年 岩手県 美しい娘が桑の葉を摘みに裏山へ行ったまま、行方不明になった。旅の行者は、娘は水性の主に嫁ぐ運命で、閉伊川の岸にある腹帯の淵の主の許へ行き、女王になり、1年に1回は会いに来るだろうと言っていた。この家は、大天馬という氏神を祀る祠がある。九月の祭日の前夜には必ずこの娘が戻ってくるという。
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コヘビ,フチノヌシ 1921年 岩手県 大正5年ごろ、腹帯の淵の付近に住む家族3人が同時に急病になったが、それは庭で赤い小蛇を殺したためだという。蛇はこの家の3番目の娘を嫁に欲しがった淵の主の使者であった。娘は恐怖のあまり病にかかり死んだ。娘が死ぬと3人の病気は治った。娘の屍を淵のほとりに埋めたところ次の日にはなくなっていた。それからというもの、娘の命日には家の前に必ず雨が降るという。また、淵に石木を投げ入れても必ずその家の前に雨が降るという。
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カマジゾウ 2001年 愛知県 昔根高に安兵衛と妻のおそで、子の安丸がいた。安丸は病身のおそでのため地蔵菩薩に毎日お参りしていたがおそでは死んでしまう。安丸は親なし子といじめられるが、ある日通りかかった旅の僧が子供達を叱り、安丸に木作りの地蔵を与える。安兵衛は再婚し、ある日安丸は継母に釜で煮殺されそうになるが、地蔵尊が身代りとなる。継母は改心し、以後地蔵を祀った。
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キヨヒメ,ヘビ 1981年 和歌山県 安珍という薬屋が栗栖川へ行く途中、清姫という娘と好きあうようになった。清姫は蛇で、舌で舐めて弁当を作っていたので安珍は怖くなり、日高川を船で渡って逃げた。清姫は追ってきて、蛇になり火を吹きながら日高川を渡った。安珍は道成寺に逃げ込んで釣鐘の下に隠してもらったが、草鞋の紐が出ていて見つかった。清姫は鐘を7巻半巻いて溶かしてしまった。それ以来道成寺には鐘がないという。
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ダイジャ,キヨヒメ 1935年 和歌山県 安珍という美男の修験者を、淸姫という娘が恋い慕って、女は大蛇と化し、逃げる安珍を追いかけ、安珍が道成寺の鐘の中に隠れると、大蛇は口から火を吐いて焼き殺してしまった。
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アカマタ,マッタブ 1973年 鹿児島県 三人の娘をもつシン長者が、山で薪を沢山取ったが重さで担げないでいると、アマタ(蛇の一種)が現れた。長者は薪を持ち上げられたら三人の娘の内から一人を選んであげると言ったら、蛇は薪を肩に上げた。言った以上は娘を差し出さないとならないと、娘に相談するが上の二人の娘は拒絶する。そこで一番下の15歳に娘が父のためだからと承知する。立派な婚姻であったため姉娘は妬ましくなり、末娘を溜め池の中に押し込んで殺して妹の代わりに妻として男の家へ向かった。死んだ妹は鳥となり夫婦の食事を邪魔したため、再び殺され豚小屋に棄てられた。するとそこから桑の木が生えてきたため焼くと、起火が飛び姉の目を焼いた。後日、目が見えなくなった姉がマキへ行くと石垣が崩れてきて死んだ。死んだ末妹は夫の夢に現れて、自分は溜め池の中にいる、この前焼いた桑の木の灰を死骸に振りかければ元通りになると言った。その通りにすると、末妹は蘇り夫婦として暮らした。
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ヘビ,ワカイムスメ 1939年 京都府 眉目秀麗な若者のところへ、若い娘が嫁に来た。2人は子をなすが、娘の正体が蛇であることが知れると、娘は山に帰ってしまった。そのときの約束を守り、若者は朝夕2回、山に鐘をつきに行った。
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ネタミ 1974年 京都府 洛陽一条に住む楽人の子の継母が自分の娘に跡を継がせたいという思いを残し死んだ。楽人の子は、継母が来ると言って死んだ。3日後にその妻も病気になったが、血脈を調え継母の墓に納めたら治った。
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ジャタイノマツ 1967年 福島県 海岸に蛇体の松と呼ばれる二股の老木がある。昔、慶長の頃、与吉という百姓がおり、お松という娘があった。ある時、殿様が与吉の家で休んだ際に、お松を侍女にすると城へ連れ帰った。ところがお松は家に帰りたがって言うことを聞かないので、小船に乗せて竜神の淵に捨ててしまった。お松は海岸に泳ぎ着いたが、力尽きて女面蛇体の死体となって海岸に打ち上げられた。親たちはこれを見て悲しみ、娘の名にちなんで松を植えた。この松が大きくなったものが蛇体の松である。この松は霊験があるという。
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シロヘビ 1933年 栃木県 昔、山に城が築かれたとき、敵に攻められ、城主の一人娘が追い詰められ、井戸に入って死んでしまった。その後、娘が白蛇に身を変えて出ると言われている。今もその井戸があるが、水はない。今も蛇が棲んでいて、時々悲しそうな声を聞くという。
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ダイジャ,ウシイシ 1935年 群馬県 奥上州の為政者がある宴席で美しい侍女に見とれ、寵愛した。ただこの侍女は昼には姿が見えず、夜だけ見えた。その訳を聞くと、自分は庄田の者だが、結婚してくれれば昼も侍ることができるという。そこで華燭の典が行われ、数年後に男児が生まれた。この侍女は庄田の沼に住む大蛇の化身で、その輿入れの際に乗ってきた輿は石になり牛石と呼ばれた。その男児は顔が長く、身体に鱗があったという。
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ヘビ 1962年 徳島県 蛇淵という淵の上に家があり、痣や傷一つない、きれいな娘がいた。娘は、夜になると男がそばに来て寝ると訴えた。障子も開けず、ものも言わず、冷たい体だという。糸を付けた針を男の着物に刺して辿ると、淵の上に行きついた。そのうち娘は産気づき、おりものをたらいで受けると何杯分もの蛇の子が産まれた。竹藪に捨てると蝶々になって飛び、娘は死んだ。
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イシ 1929年 長崎県 北村、庄屋の美しい娘が越してきた若者に恋をした。内気な娘の恋は激しくなり、薪取りの途中若者が水を飲む鎮守の森では彼の牛に或いは松の木に金袋をかけた。庄屋は怒って若者一家を追放し、娘は知らないまま彼を探してさ迷い死んだ。その後大晦日の夜になると金掛松の近くにある二つの石が接近するという。
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(オキクノタタリ) 1982年 群馬県 国峯城主の小幡公が侍女の菊ばかりを寵愛したので他の侍女が妬み、公の御飯に針を入れて、菊の仕業とした。菊は蛇責の刑となり、桶に入れられて宝積寺の池に沈められた。日野村の小柏源六が通りかかった時に桶を開けると、大量の蛇と瀕死の菊が出て来た。菊は「このご恩にお家に蛇の害は無いように致します」と言って亡くなった。お菊の母が「お菊が無実なら芽が出ろ」と池の辺に炒りゴマをまいたら、芽が出た。お菊の祟りで小幡家に戦死や切腹の沙汰が続いたので、宝積寺に碑を建てて供養した。
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ヘビ 1974年 埼玉県 武州板橋から1里ほどいった処の西戸田村に、2人の娘を持つ寡婦がいた。その姉の方も不孝者で、母に食事を与えなかった。姉の夫が隠れて食物を与えたが姉に見つかり、食物を奪い取って蹴散らした。それもあって母が病気にかかり、泣く泣く寝屋から出て井戸に身を投げた。姉の夫は驚いてハシゴを降ろそうとたところに姉がやってきて、姉は誤って井戸に落ちた。すると母は半身が蛇となって姉に巻き付いたが、夫の志が忘れがたく、やさしさを気にかけて許すと言って姉を放し、母は死んだという。姉もしばらくして死んだ。
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ユウレイ,トラ 1941年 朝鮮 平安北道鐵山郡西林面蓮山洞に昔富豪がいた。その富豪の後妻が先妻の娘二人を殺そうと考え、姉は後妻の息子に池に投げ入れられた。すると突然虎が現れて、息子の片腕を咬み取ってしまった。妹が池に選択に行くと、姉の幽霊が現れて事の次第を述べ、妹も後を追って池に身を投げ死んでしまった。それ以来、この地方の監史は2、3日の間に奇怪な死を遂げた。ある大胆な監史の前に姉妹の霊が現れ事の次第を述べた。監史が後妻らを処罰すると平穏になった。
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