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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

オフダ,オカゲドシ,ハラヒ
1915年 和歌山県
御蔭年は61年目に1度来る。慶応年間の御蔭年には、家々に御祓様(御札)が降り、家によっては御祓様の中に小さな玉が入っているものもあった。御札が降るにつれて世間が騒々しくなり、15・6人が一団になって「ええじゃないか」と囃しながらその家に踊りこみ、酒肴の振る舞いを受けた。

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オフダ,フッタイエ
1915年 京都府
京都北郊の村々では、慶応年間の頃さかんに御札が降った。降った家に近隣の人々が集まり祝宴をして踊った。ある家では主人が酒食の費用を嫌がって降った御札を隠しておいたところ、罰があたって患ってしまった。早々に御札を披露して振る舞いをしたら全快したという。
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オカゲドシ,オフダ
1916年 静岡県
御蔭年には不思議なことが起こった。不思議の始まりは酒屋が行燈を何かの拍子に焼いたとき「火之用心」という文字だけ焼け残った。それから火の騒ぎがいくつかあり、町中総出で神仏に参詣した。門前並木の大木の松が音もなく倒れた。そのうち御札が降ったという家が出てきて、祠を作って御札を祀り、祭礼のようにして騒いだ。
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オフダ,ゴヘイ
1915年 静岡県
慶応元年正月の初めの頃、ある富人の家にどこからともなく金の御幣が降ってきた。程無く他の家にも御下りがあり、人心さながら狂気のようになった。男は女装し女は男装し、老人から子供まで「いいじゃないか、いいじゃないか」と打ち囃しながら騒ぎ回った。
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オフダ
1989年 長野県
昔、繁盛していた家にお札が降ることがあった。ある時、ある家にお札が降り、それを近所の人が見つけて「おかげがおとずれた」と言って大勢の人が集まった。集まった人には酒やご馳走を振る舞わねばならず、その人たちは三日三晩飲み食いをしてその家の財産を飲み倒してしまったという。
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カミサマノオフダサマ
1966年 愛知県
幕末、天空から神様のお札様が全国各地に降り下った際、庶民が「ええじゃないか、ええじゃないか」と喜んだという記録がある。伊勢の熱田神宮に出かけたひとりの老人が、その森の上空からヒラヒラお札が降ってくるのに驚き、住んでいる大井に戻ってみると、そこでもお札が降っており、大騒ぎになっていた。
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イセジングウノシンサツ
2003年 愛知県
中洲勘八氏のところに、伊勢神宮の神札が降った。夜が明けてから家人がこれを発見し大騒ぎになったが、よく見ると家の裏や屋根の上にもあった。村人がそれを伝え聞いて祝いに訪れ、盛大な祝宴が催されたという。同じことが、二三度あったという。
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ダイコクサマ,エビスサマ
1993年 岩手県 
明治のこと。小菅家で紙漉き船の中から5㎜ほどの黄金色の大黒様と恵比寿様が出てきた。また土蔵を建てることにして木を切っていると、中から直径1㎝ほどの金の玉が出てきた。土蔵の大黒柱にお堂を建てて祀り、11月1日をお祝いの日とすると、家はたいへんに繁昌した。この日に3年続けてお参りした人には、ご開帳してくれる。ある人が「3年続けて行ったのに見られなかった」と文句を言ったので田植え時だが特別に開帳したら、その人は体が痛くなり、病院で見てもらったら肋骨にひびが入っていた。
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ヘビ
1981年 東京都
昔、里にたくさん蛇がいて困っていた。そこで1人の若者が遠くの神様のもとに行き、一心不乱に拝んだ。帰りに1人のお坊さんがついてきた。宿を請うので泊めると、翌朝布団の中には1枚のお札が残っていただけだった。若者がこの御札を懐中にして田に行くと蛇に襲われたが、蛇はお札があるので呑み込めなかった。そして大勢の村人によって蛇は退治された。
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オフダ
1957年 愛知県
大神宮様の御札が降って大騒ぎになった事がある。酒を取り寄せてオフダマツリをした。話者の祖父の頃の話。御札が降るのを見た人は祈祷師のような人だった。
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カミサマノオフダ
1966年 愛知県
慶応3年秋、大井の里にてある家の屋根辺りに黒雲が降りてきた。雲が去ったあと屋根を調べてみると大峯のお札と金の御幣があった。
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オイナリサマ
1968年 佐賀県
占いの上手な人がいて、お稲荷様を信仰していた。漁の神、商売の神といわれ、漁師の信仰が厚い。1960年頃までは2月初午に5,60人の人がお参りしていた。祈祷師にお稲荷様が乗り移り、3度震えて鼻声になり、お告げをする。指示通りにして大学受験や公務員試験に受かった人も多いという。お稲荷様は祈祷師以外に、17,8歳以上の乗り移り易い人にも憑く。憑かれた人は鼻声になり知らない祝詞を唱えたり、文盲の人が書けないはずの字を書いたりするという。
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ダイジングウサンノオフダ
1982年 三重県
明治の末ころ、大神宮さんのお札が降ったといって、「おどらんかほい」「おどらんかほい」といって踊ったという。
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ジゾウサマ
1941年 福島県
神事の日の遊びとして、13・4歳から二十歳くらいまでの女性が「地蔵様を憑ける」遊びをした。真ん中に蓙か筵を敷いて、任意の1人を座らせ、他の者はその周囲を内側を向いて右回りに廻りながら「南無地蔵大菩薩、ついておこれえ地蔵様」と唱える。地蔵様が憑くと様々な質問をした。質問がなくなると皆で踊った。そして丁重に地蔵様に帰ってもらった。帰らないときは、その地蔵様が祭ってある場所に本人を連れて行ってよく拝んで帰ってもらったという。
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トシダマ
1943年 島根県
年神様が大晦日に年玉を配る。ある男が年をとりたくないと考えて、藪の中に隠れていたが、年神が上から年玉を投げたので、仕方なくまた1つ年を取ってしまったという。
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ロクブ
1984年 愛媛県
暮に餅を搗いていると六部が訪ねてきた。家の者はその六部が大金を所持していたので、殺して金を奪った。その祟りによるものか、翌年の正月は餅を作れなかった。以後、この家では正月に餅を搗くことをやめ、他家から貰って祝うようになった。他家に貰った餅は、一月十五日に餅つきをして返すことになっている。
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テング
1930年 大阪府
慶応の御蔭騒動の際、家の物干し台に降りた天狗の告げに従って嫁をとった人がいた。
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キツネ
1986年 神奈川県
「狐おどり」と言って、1人が御幣を持ち狐を呼ぶ。皆で唄を歌ったりすると、御幣を持った1人が踊ったり障子の桟を上がったりする。唱え言をして背中を3つ叩くと狐が帰り、正気に戻る。明治以降禁止されたが、竹やぶなどでこっそりやっていたという。
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(ゾクシン)
1974年 宮城県
厄年に関する俗信。女性33歳と男性42歳・62歳・88歳には、正月過ぎに厄落としをするという。正月の15日には紅白の重ね餅を近所の人にもらう。3人からもらうといいという。
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ヌレヤクシ
1956年 宮城県
槻木では昔、日照りの時、村人が鰌沼に集り、村の娘1人を竜神の人身御供とし、水責めにして雨乞いをした。およしという美しい娘に恋慕した勘作という若者が、恋がかなわぬ憂さ晴らしにある年およしを人身御供にすすめる。およしが沼へ行くと、旅僧が来合わせて不心得をさとし、竜神も喜ぶまいと、代わりに薬師像を与えて去る。突然大雨が降り村は生き返る。薬師堂を建ててまつり、およしはかたわらに庵を結んで一生薬師に仕えた。
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カイ,カイイ
1974年 東京都
午三月、土手四番町のある人の家で膳や煙草盆、石臼などが一人で空中に浮くことが続いた。修験者や陰陽師は仏神の祟りや狸の仕業と言い、彼の言うとおり祈祷をしたが効果はなかった。家が滅びる前兆かと心を痛めたが、とある人が「目黒出身の人をかかえると目黒の鎮守がそれを惜しんでこのような災いを起こす」と言った。この春のにかかえた者を調べたが、目黒出身者はいなかった。しかたなく3、4人に暇を出したところその怪異は止んだ。
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