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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

カニ
1931年 熊本県
虚無僧が山間の谷を通っていると青白い火がやってきた。虚無僧は問答の末、蟹だと正体を言い当てて、尺八で打ちすえた。そのため蟹の甲羅にはそのあとが残っている。

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カニ
1999年 滋賀県
往来の者を悩ませていた蟹が、僧に正体を見破られ、戒を授かり災いをなさなくなった。
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サルカニガッセン
2000年 東京都
昔々、蟹が猿に殺された。子蟹が泣いていると、栗と蜂と臼がやってきて「仇を討ってやろう」と言った。猿が囲炉裏に火を入れると、栗がはじけて向うずねに当たった。「あちいあちい」と言って猿が味噌部屋に飛び込み、火傷に味噌を塗ろうしたところに、蜂が飛んできて刺した。「痛え痛え」といって外に飛び出したところ、屋根から臼が落ちてきて猿を押しつぶした。そこへ子蟹が出てきて、鋏でちょきんと首を切って仇を討った。
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カニ
1962年 石川県
和気村では炎天が続くと鍋谷川の水源・蟹淵の主の蟹に雨乞いをする。ある夏、雨乞いの為に水戸口を切り開くと大蟹が出てきたので、驚いて鍬で蟹の足を傷つけてしまった。その後、ある百姓が湯治へ行くと、足を怪我した武士がいた。その夕、鍋谷の炭焼が山を登っていく武士に会い、何処の人かとたずねると、自分は千年前からこの上の淵に住む者だと言った。それ以来、この淵をがんぶちという。
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シャクハチ
1931年 熊本県
父親が京に出かけているとき、継母が二人の子供を大釜で煮て殺し埋めた。そこから竹が生えてきて、虚無僧がその竹を尺八として吹いて諸国を廻った。京都の父親の家の前にきたとき、尺八の音が声となって継母に殺されたことを父親に教えた。
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オオガニ
1962年 石川県
山道に沿う小河の淵に久しく住む大蟹がおり、夜中に子供に化けて出てきて通行人を苦しめた。弘法大師と神明明神が協力して、烏帽子を蟹に与えて淵に埋めると、蟹は烏帽子と共に石となった。旱魃のときにこの蟹の甲石を掘り出せば、雨が降るという。
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カニ,タキノヌシ
1989年 静岡県
釣り好きの男が、滝の洞川の青葉の滝に魚釣りにいき、大きな岩の上で釣り始めた。ところが岩だと思っていたのは巨大な蟹であった。青葉の滝の主は蟹。
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オオガニ
1998年 愛知県
ある年の秋、刈り入れ前に田が食い荒らされた。部落民が見張っていると、海から甲の長さが1メートルもある蟹が現れた。皆震え上がったが、侍くずれの一人が伝家の槍で戦い、明け方近くにやっと殺した。祟りを恐れた部落民は小祠を造ってこれを祭り、「蟹堂さん」と称した。
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オオガネ
1972年 鹿児島県
慶応年間の6月の梅雨時、安山家の屋敷の前の道路とヤマンカン馬場の接する三叉路で安山松之丞等が甲羅の大きさが畳の半分ほどの毛が生えた蟹に遭遇し、これに刀で切りつけた。蟹の甲羅は固く刀の刃が折れたが、もう一本の刀で目を切りつけるとこれを切り落とすことができた。蟹は退散し、血痕は海まで続いていた。昭和六年ごろまでこの目玉は保管されていた。また、梅雨前になるとヤマンカン馬場の南方道路のほうからウーンウーンと正体不明のうめく声が聞こえてくることがある。
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タケブンカニ
1975年 兵庫県
摂州大物浦に海人が武文蟹と呼ぶ蟹がいる。これは尊良親王の随身であった秦武文が、松浦の枝に謀られて御息所を奪われる。武文はこれを追って大物浦で自殺し、その寃鬼が風濤を起こして主を救い、ついに蟹に変化したという。
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カニ
1941年 秋田県
ある日、爺様が子供たちから蟹を助けた。それから沢へ行くと美しい女がいて、仲良く話をするようになったが、婆様の嫉妬で、その女は蟹に戻った後、殺されて、鋏は屋根に、甲羅は畑に捨てられた。
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カニ
1961年 鳥取県
鷲峯山に人を食べて害を成す蟹がいた。そこで鹿野の譲伝寺にいた高徳の僧が法力で退治したとの伝説がある。
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ヤマノババ
1933年 岩手県
和尚さんに言われて、小僧が山へ薪をとりに行った昼に味噌の入った握り飯を食べるとき、味噌を一粒落としてしまった。帰りに小僧は山の婆に襲われた。小僧は和尚さんからもらったお札の力で寺まで逃げ戻った。寺まできた鬼婆を和尚は一粒の味噌に化けさせ、小僧に食べさせた。婆は味噌が化けたものだった。
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ムヂナ,コゾウ
1937年 岐阜県
昔々ある老人が山小屋で蕎麦落しをしていたら、どこかから毎夜小僧が現れ話しかけるので困った。老人は石を焼いて小僧に投げつけたらひどい声がして倒れたものがあった。翌朝見ると大きな狢であった。
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サイギョウホウシ,カニ
1916年 島根県
西行が道傍で糞をたれると、ちょうど下に蟹がおり、甲羅の上に落ちた。その蟹と西行が歌の詠みあいをした。
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オオガニ,ジャシン
1990年 石川県
大蟹の鋏で九つに切断された蛇身の死骸は飛び去った先で九箇所の池になった。頭の部分は惣領村の深見に落ち、親池になった。この池に悪霊が住み着いて笠原家にたたっていたのを、行脚中の泰澄法師が法力で退散させた。
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キツネ
1973年 三重県
狐が川向こうの山道で火を灯すという。山に行ってはぐれてしまった老婆が見た。そのとき、回りは崖ばかりだったのだが下を見ると池があり、それを目当てに下りてきた。木に登ると在所が見えたので帰ることができた。道で会った人に訪ねると、小岐須だった。その時、老婆は白いシャツを着ていたのに「赤いシャツだ」と言われたという。これは狐に化かされたのではないかという。
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ヤマノジサン
1986年 愛媛県
夜専門の猟師が火にあたっていると猟犬が身体を水にぬらして何度も薪を消してしまう。猟師は怒って犬を殺す。すると突然髭をボウボウに生やしたおじいさんがあらわれて、火にあたり出した。猟師はお爺さんが怖くてたまらずにいたが、じいさんが眠り始めたので一生のうちに1、2度しか使えない八幡大菩薩に関係のある玉で鉄砲を打った。じいさんは谷底へころげ落ち、誰かがすがりついて泣いているのがわかった。猟師は逃げ出し、1年ほど経った後その場所へ行ってみると白骨になっていた。これが山のじいさんではないかという。
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カニ
1989年 静岡県
奈良本の太田の池に畳20畳もある巨大な蟹がいて、田を荒らすので、庄屋の太郎左衛門が伝家の弓矢で退治した。その蟹を祀った祠のある森が蟹ヶ森。
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セイタムジナ,ヒノタマ
1991年 石川県
清太という者が夜遅くカイケという昼なお暗い場所を通ったら、火の玉が出ては消え、そこから女が現れて清太を見つめた。脇差で切りつけると石にあたった音がして、火の玉も女も消えた。脇差は三寸から先が折れていた。
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ヤマフ
2000年 福島県
村民2人が奥山に入ったまま帰れなくなった。大木の洞に入って火を焼いていたら、唇口が長く丈が6尺程ある山婦が現れた。山婦は火で沢蟹を焙って食べた。山婦は猿が老いたものだという。
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