リュウグウノカミ 1986年 沖縄県 伊平屋島では田名、我喜屋、島尻、野甫などにリュウグウノカミが祀られている。旧暦の3月3日に田名の男達は全員で追い込み漁をしたあと、ダナンサーという男神役と共に、リュウグウノカミ(自然石)を拝む。
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アガリュウノカミ,ユームチカミ 1986年 沖縄県 宮城島にはアガリュウノカミがあり、別名をユームチ神(世持ち神)という。シヌグ祭りの日には大漁と航海安全を祈ることから、大漁を中心とした漁労神であることがわかる。
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リュウグウノカミ,ニライ・カナイ,(ホウリョウシン) 1986年 沖縄県 伊平屋島の田名ではリュウグウノカミを拝む際の主宰は男性神人であるが、他のところでは女性神人が管理する場合もある。本部半島の谷茶ではタンチャウーフシ(谷茶大主)という竜宮の神の祠の通し窓から沖のニライ・カナイを拝む形になっており、豊漁神として独立しきっていないのだという。
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ニライ・カナイ,カイジン 1986年 沖縄県 伊平屋島のウンジャミは浜から迎えた海神をカミアサギや田名屋あどの神屋で歓待した後、船頭神の指揮で海へ送る。田名の海神はオーシドゥ、ユムイ、ユートゥイ、イシドゥなどの4神人であり、具象神であることが琉球神道の顕著な特徴である。
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オオフグリノカイジン,ウミリノロウシン,マユンガナシ 1986年 沖縄県 奄美大島の大フグリの海神やウミリ海神は琉球王朝成立以前の古い神であり、それらの神は必ずしも女神ではなく、両性もしくは男性であったという。伊平屋島のマヤノカミと、石垣島の来訪神マユンガナシは同根の神と思われるが、これもノロ・ツカサ文化以前の古いものである。
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ヌチ 1986年 沖縄県 与那国島のウガンに祀られている。チマガニン、ソウダルミ、ミタマ、ヌチ、ニイヌテイ、チマナギミテ、ウゴウラ、クウラ、ミミンク、タマンク、ヌコイタムイ、チマナガデン、ハイミウブダギ、ウブムイフチ、イユンイリミサテ・トンダバニ、ヒトミバナ、トグルウリ、タビガンはいずれも場所に在すヌチとしてとらえられる。
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リュウグダス,ヌーダダス 1986年 沖縄県 宮古島の島尻にはリュウグダスと呼ばれる男性神役がいる。海神に仕えて豊漁や航海安全を祈願する「竜宮願い」を行う。女性神役のヌーダダスも航海安全を祈る。また、旅立ちの時にはアマテラスヌサスという女性神人が祈る。
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バカクサン 1931年 和歌山県 馬角さんは漁労の神で、紀州徳川家初代の頼宜公の馬に生えた角を家臣の某かが藤白権現に奉納したものであるといわれている。三葉葵の紋が入った厳重な5重の箱に入れられ、大きさは1寸弱の蛹くらいに見える褐色物であり、牙には見えない。魚の取れないときに馬角さんを漁場に持っていくと魚が集まると信じられており、遠くからもこれを迎えることがあったという。
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スイシタイ,リュウオウ,リュウグウノカミ,コンピラ,スミヨシ,カイジン,ニライ・カナイ,ウナリガミ,フナダマ,エビス,マソ,(ヨウヒ) 1986年 沖縄県 南西諸島の海神もしくは海の信仰は多数ある。竜王、竜宮の神、ニライ・カナイ、ウナリガミ、船霊、エビス、媽祖(天妃)水死体などのほかに、金毘羅、熊野、住吉などの信仰も見られる。
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リュウグウサマノユメジラセ 1967年 千葉県 リュウグウ様は漁の神である。明治25年にシルオカヨキチが造ったが、その後の港の工事で移転させられてさびれていたが、昭和41年に下宿の市東トリさんに夢知らせがあって、新築し、昭和41年3月17日にその祭をやった。
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ゴロウジ,フナユウレイ 1933年 長崎県 ゴロウジは海に流れている死人のことである。江の島にはじめてあがった水死人の腕にゴロウジと入墨があったことから、こう呼ぶ。ゴロウジを引き揚げようとすると、近くに寄ってくる。ゴロウジには魂があると思われている。水死人は祀れば漁の神になり、そうしなければ船幽霊になるという。
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ボウコ,カイナンデシンダヒトノボウレイ 1984年 新潟県 漁で、ボウコが船につきまとったとき、節分に撒いたオニマメをもって行って投げるといなくなる。このボウコというのは海難で死んだ人の亡霊をいう。
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リュウグウノカミ,アマグウノカミ 1986年 沖縄県 我喜屋にはチグチ(津口)竜宮、ウサチ(大崎)竜宮、今竜宮の3種類がある。旧暦3月3日は区長とカミンシュが参拝し、航海安全と豊漁を祈る。ノロがいた頃はアミタボーリ(雨拾われ)といって、アマグウノカミに雨乞いをしたという。今竜宮はホトケガミとも言い、もとは観音を拝んでいた。大正頃、カツオ船の人たちが海石を拾ってきて豊漁を祈ったことにちなみ、竜宮ともいう。
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タカガム,シュゴシン 1986年 沖縄県 『琉球国由来記』によると、西新崎のウタキの神は高神という名の男性神とされている。この神はイルヌウタキの祭神で、タカガムとしてよく知られている。
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コウカイシン,コンピラ,ホウリョウシン,エビス,リュウオウ 1986年 瀬戸内地方 岡山の牛窓でや広島の吉和などの漁村では、航海神として竜神信仰でなく金毘羅を祀っている。豊漁神はエビスである。瀬戸内海沿岸と農村には雨乞いの神としての竜王信仰が広がっている。仏教系の竜王で、農村の水神信仰と結びついたものであり、同系の竜王信仰が東北では善宝寺を通して海神信仰と結びついて流布している。
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シラミ 1983年 愛媛県 水難者の亡霊のことをシラミと呼ぶ。遭難の命日、お盆、雨の夜に現場付近を航行すると海中を人体のような白いものが船に取りすがってきて吃水が深くなったり船足が遅くなることがある。漁師はシラミを馬鹿とも呼ぶが、それをシラミが聞くと櫓にすがって離れなくなる。大般若経や金毘羅様を念じると助かる。
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カイジン,タイヨウシン 1986年 沖縄県 ウンジャミは単なる海神だけでなく、太陽その他の神々の性格を持った複合神である。神事のもとは船頭神のひきいる漁労、航海の安全の儀礼であったのがふくらんだものである。
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ミサキギリ,カンバラ 1983年 岡山県 ミサキギリはカンバラ(上原大夫)でないと出来ないのだという。依頼に従ってカンバラは拝み、死人に語らせると、島中の人々が集まって聞いた。これを聞いてやらないと供養にはならないのだという。
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リュウジャ 1975年 島根県 佐太神社の西北にある恵曇(えとも)湾のイザナギ浜で竜蛇が上がった。板橋という社人が竜蛇上げを職掌としていた。今は恵曇や島根半島の漁師が9月末から11月にかけて沖合であげることが多い。竜蛇はサンダワラに神馬藻を敷いた上に乗せ、床の間に飾り、祝いをしたあと、佐太神社に奉納する。大きさは1尺2寸前後、背が黒く、原は黄色を帯びている。尾部に扇模様の神紋が見えると言われている。大漁、商売繁盛、火難・水難除けの守護神と信じられている。
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フナダマ 1952年 三重県 水死人は大漁の前兆だと言われている。水死人を見つけると福助とかお福という目出度い名前をつける。まだ、船霊(ふなだま)というものがいて、船の守り神という意味よりも、もっと神秘的に受け取られている。
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