カマイタチ 1956年 旋風に乗ってきて人の肉を切りとる。または生血を吸う魔獣として信じられていた。全国ほぼ共通で、東北地方でも大正の頃まで信じられていた。土地によって多少内容が違う。カマイタチは悪神の仕業であるとか、害を受ける場所がきまっているとか、その傷痕は鎌の形をしているとか、出血しないで肉だけ抉りとるなどとも信じられていた。
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カマイタチ 1956年 旋風に乗ってきて人の肉を切りとる。または生血を吸う魔獣として信じられていた。全国ほぼ共通で、東北地方でも大正の頃まで信じられていた。土地によって多少内容が違う。カマイタチは悪神の仕業であるとか、害を受ける場所がきまっているとか、その傷痕は鎌の形をしているとか、出血しないで肉だけ抉りとるなどとも信じられていた。宮城県でもほぼ同じで、主に晩秋から冬にかけて危害を受けることが多かったという。
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カマイタチ 1955年 長野県 カマイタチは、イタチの一種で敏速で行き交う人の向こう脛をさっと切っていく。あまりに早いので、誰も正体を見たことがない。人が転んだときに切られていることが多い。
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カマイタチ 1996年 新潟県 カマイタチに遭遇することを、カマイタチにかけられたと言う。家のそばに流れる川を飛び越えようとして転んでしまった。出血はしなかったが、肉が見えるほど額が深く切れていた。この地ではカマイタチは空気の切れ間に起きるので、気がつかないのだという。
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(ヨミジガエリ) 1982年 新潟県 北海道へ漁に行って海難で溺れ、魂となって家に帰ってみると、家人が集って泣いていた。お寺へ行くと山門に白いひげの老人がいて、「お前はこんなところは来るな」と、門外へ投げ出されて、その男は助けられたが、その老人はアマツカミサマだった。
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ウミオショウ 1976年 風と共に現われ、人の形を成し、口は耳まである。人を見て笑う。強風で波が高い日に現われ、船が転覆する恐れがある。
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ムジナ 1972年 千葉県 男の人がおっかさんに、ゴマハタキをするので子どもを抱いていてほしいと頼まれた。人間の子のつもりで抱いて居たが、ムジナの子だった。ムジナのおっかさんは、男の気が強いと見て逃げていた。
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カマイタチ 1991年 栃木県 8・9年前、友人が単車で転倒し、股に大怪我をしたことがあった。人々はその傷口が大きいわりに血が出なかったことから、カマイタチにやられたのだと噂した。
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サル,タコ,バケモノ 1932年 兵庫県 旅の男が蛸に絞められている猿を助けてお礼にと風呂敷を貰った。その夜、宿に泊まっていると、大風が吹いてバケモノがやってきた。風呂敷を外に出し布団をかぶっていると、風が止んだ。朝になって見ると風呂敷の中はナメクジであり、バケモノはそれで滑ったようだ。
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カマイタチ 1980年 突然の烈風に当たると即死することがある。これを越前ではカマイタチとよんでいる(佐渡にも多く、奥州にもある)。越後では古暦紙の灰を服すと治るという。これは烈寒の地だけに陰陽の気が定まらず、毒気が凝結したものが生じ、それに当たるから死んでしまうのだという。
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ユメノオツゲ 1960年 大分県 昔一隻の船が大風である港に流れつき、一同は途方に暮れていた。すると、明日鷹が飛んできて帆柱にとまるのでその鷹についていけば日本に帰れるという夢のお告げがあり、果たしてその通りになり日本に帰り着いた。
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カマイタチ 1956年 福島県 カマイタチは竹薮にいて、つむじ風の中に入る。
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キツネ 1988年 茨城県 話者の祖父がカツオを馬に積んでの帰り道、きれいな女の人に乗せてくれと頼まれた。これは狐だと思い、ぐるぐる巻きにして家まで連れ帰った。狐が正体を現したので逃がしてやったら、後でお礼に来た。その後、祖父が仕事で災難に遭ったとき、命が助かり、代わりに狐が死んでいた。
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オジヤモ 1985年 香川県 勝賀山と串の山を両足にふまえたオジヤモは、長くたらした髪をおもしろそうに左右にうちふる。そこへ人が通りかかると、長い髪を投げつけて、人間をからみ取ったという。
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ヒトノシ 1946年 岩手県 人を吹けば死んだときに大風がふく。
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(フキアゲラレシオトコ) 1976年 三重県 伊勢外宮の参宮人男が、風もないのに古杉の梢に吹き上げられしばし留まっていた。人々が見上げて、樵を登らそうとしたところ、鳥のようにふわふわと男は着地した。
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ザンギリアタマノコドモ,イタチガバケル 1982年 新潟県 イタチが豆の葉をかぶってひっくりかえるとザンギリアタマの子どもに化けて、人の先になって山道を歩く。
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カネダマ 1935年 千葉県 この地方では人魂をタマセと呼ぶ。これは人体内に宿り、死ぬと体外に出て去る。タマセは丸い黄色の光球で、青い尾を十尺余りも長引かせる。家の棟や樹梢をすれすれにとぶ。若い人のタマセは飛び方が早く、老人のは遅いという。但し、青い尾が無くて、高く飛ぶものはカネダマ(金玉)であり、カネダマが飛んでいった方向の家は、縁起が良くて金持ちになるという。
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キツネ 1978年 石川県 ある男が山を通りかかると、キツネがタバコの葉を頭と背中に乗せていた。頭の葉は姉さんかぶりに、背中の葉は子供になり、子供を背負った母親に化けた。男が後をつけていくと、キツネはある家に入った。その家の老婆が娘が帰ったと喜んでいたので、男は急いで家に入り、「それはキツネだ」と言った。
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ヒトダマ,タマセ 1935年 千葉県 この地方では人魂をタマセと呼ぶ。これは人体内に宿り、死ぬと体外に出て去る。タマセは丸い黄色の光球で、青い尾を十尺余りも長引かせる。家の棟や樹梢をすれすれにとぶ。若い人のタマセは飛び方が早く、老人のは遅いという。
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