ムシノシラセ 1990年 福島県 光現寺では地区で人が亡くなる前に、室内で足音がするなどの知らせがある。現住職よりも住職夫人のほうがよく感じると言う。
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ジゾウソン 1922年 静岡県 明應9年の春、漁夫達が引き上げた網に3尺ほどの地蔵がかかり、それを寺に安置した。大井川が増水したときにこの地蔵に祈願すると川の彼方から僧が現れ、水が一時に減った。この僧は地蔵の化身であった。
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ジョロウガブチ,オニ,オオキナクモノヨウナドウブツ 2001年 奈良県 今はダムに沈んでしまったところに、女郎が淵と呼ばれる淵があり、鬼が出るといわれていた。多くの死人が出るのでお坊さんに護摩を焚いて拝んでもらうと、淵の岩の底から眼が光る、蜘蛛のようなものが上がってきて、川を泳いで向こうの山に逃げた。それから人は死ななくなった。その蜘蛛が人を食べていて、大きさは5メートルとか、10メートルあったとかいわれている。
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チボチノイケ,タタリ 1987年 長野県 佐久町余地のちぼちの池をめぐる話。ちぼちは禅宗で小僧の意。昔,この寺に和尚と小僧がいた。日照りで寺の井戸が涸れたので,和尚は小僧をちぼちの池まで水汲みに行かせた。小僧はその苦しさに耐えかねて池に身を投げ,以後夕方になると池の端に白い坊主のようなものが現れるという噂が立った。また,村の田畑が荒らされるようになり,村人はちぼちの祟りかもしれないと言って恐れた。その頃自成という名僧がこの村を通りがかり,池の辺で金剛経をあげると,池の底から「ありがたいお経を聞いておれも浮かばれる」という声が聞こえた。それ以来化け物は出なくなり,田畑も荒らされなくなった。自成は村人に請われてこの寺の住職となった。
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(シシャノレイ) 1981年 栃木県 口寄せのばあさんが来ることがあり、わけのわからないことを拝んで、死んだ人の霊を呼び出していたという。
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サイネンジノホンゾン 1970年 滋賀県 西念寺の田んぼに夜、稲を盗みに来るものがいた。そのときに本尊が住職に「泥棒が来たぞ」と知らせた。それ以来、この本尊は非常に信仰されるようになった。
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オンナノヒトノユウレイ 1990年 香川県 いま小学校のところは昔お宮で大きな森があり、カボソが出て化かしたりした。そこに井戸があり、日照りでも水が枯れず、弘法大師の井戸と言われていた。その井戸には、一生懸命に水を汲む女の幽霊が出た。
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アマゴイ 1929年 岩手県 二戸郡浄法寺では、雨が降らない時に、川で多くの人が騒ぐとさらに雨が降ると信じられている。そのことから、夜になると百四五十名を川に入れて、大騒ぎして、雨乞いをすると言う。
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アブラボウ 1965年 滋賀県 昔湖東の金剛寺に、毎朝本堂の観音様に燈明の油を差しにいく坊さんがいた。ある日坊さんは禁じられた遊びがしたくなり、燈明の油を盗みお金を作った。ところが遊びに出かけようとした時、ふとした病気が元で重体となり死んでしまった。その翌日から山門に坊さんの幽霊が出るという噂が広まった。その幽霊は手に油を持って、本堂に登って行くが、かすかな声で「油返そう、油返そう。わずかなことに、わずかなことに」とつぶやいているという。今でもこの油坊はでるという。
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ウブメ,オンメサマ 1970年 神奈川県 天文元年のある日、大巧寺の日棟上人が滑川の橋を渡ると、難産で死んだ女が、川を渡れない上、子供が乳房に吸い付いて泣くので苦しい、と言って助けを求めた。上人が経をあげると女は姿を消したが、数日後に現れて、塔を建ててお産に苦しむ人を救ってほしいと言ってお金を手渡した。上人は女を産女霊神(おんめさま、おんめ様)として寺に祭った。
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カネ,(ユメノオツゲ) 1989年 長野県 文永寺の住職が、寺に鐘が欲しいと思っていた。すると白い長い鬚の年寄りが夢のなかに現れて、「黒瀬ヶ淵に行け、鐘を授けてやる」と言った。翌朝、行ってお経を唱えると、池が明るくなって小さなかわいい鐘が浮いてきた。それを吊して叩くたびに良い音がして大きくなった。
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ジゾウ 1936年 島根県 洪水でただよっている地蔵が光明を発していた。もとあった場所の他の持ち主には夢のお告げがあったという。
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エンマドウヨコチョウノカイ 1956年 宮城県 明治の中頃,附近一帯の道路工事に伴って泥沼を埋め立てた。工事完成の数日後,夕方そこを歩いたら髪を振り乱した白い葬衣の女が現れて,何か訴えたげにしていたのを見た者が出た。昔塩竃明神の火災の時,この池にお釜が飛んできて埋まった。明神を信仰していた門前町の妓楼の遊女も焼け死んで,その魂がお釜に縋ってここに埋まったので,今回現れた女はその幽霊だということであった。一方,その幽霊は塩竃の遊女ではなく,近くの弓ノ町が遊女町であった頃無残な死に方をした女があり,その墓石が道路工事で古池の傍らに埋められてしまったために怨んで現れたという噂もあった。円福時近くに住む丹野某と言う請負師がこれを聞いて古池近くを掘らせるとそれらしい墓石が出土,これを厚く弔うとその後幽霊は現れなかったと言う話も行われている。
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ユウレイ 1976年 山口県 夜、池から「コウダケ、コウダケ」という声が聞こえた。見ると子をおぶった女の幽霊がおしめを洗っていた。幽霊の通り道に地蔵を置いてお化け除けをした。
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シンランショウニン 1979年 山梨県 ある日の夕暮れに、1人の旅僧がやってきて泊まった。翌朝、ここは清浄なところだから何日か行をやりたいというので、堂へ案内した。婆さんが家の内に水の出る所はないものかと捜していると、その旅僧が場所を示した。掘ってみると清水がわき出した。ただし、この水はこの家の入用だけしか出ず、女性が不浄の時には汲んではいけないと約束した。ある時、婆さんが約束を忘れて水を飲んだところ、水が止まってしまったが、坊さんに話して拝んでもらうと、また水が出てきた。後にこの名僧は親鸞聖人であることがわかった。
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ネンブツイケ 1972年 岐阜県 西国三十三番を花山法皇がお参りしたときに、帰り道に谷汲山で休んだ。そこで念仏を唱えると、その地から水がわき出たという。お地蔵さんが祀ってある。
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シチニンミサキ 1983年 愛媛県 長者一家七人が殺された。これから奇怪なことが起るので坊さんが部落の川の中にある岩に霊を封じ込めた。毎年盆の施餓鬼にはこの七人ミサキに必ず念仏をあげた。この念仏をやめると祟りがおこると言われる。
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ユウレイ 1953年 新潟県 早朝に読経していると、新仏の位牌の間を舞う人影が去来し多様に見えたが、なにもなかった。幽霊だと思うと、恐ろしくなったが一心不乱に読経した。その後、幽霊に会っても怖気づかなくなった。
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カッパ 1991年 滋賀県 昔知内川の下出と落合の間に1本の柳が生えていた。夏になると子供が遊んでいたが、ある日男の子が死んで浮かび上がった。渕にいる河童が子供を引っ張りこんでお尻から血を吸うのだという。これを聞いた下出の忠栄寺の坊さんが21日間渕で経を唱えてからは河童は出なくなったという。
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シシャノレイ,(ツキモノ) 1989年 長野県 死者の霊が人に憑くことがあるという。離すときは、御嶽教の人に祈とうしてもらったという。
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