(ゾクシン) 2005年 静岡県 桜ヶ池に櫃を沈め,数日後空になって浮き上がると神慮に叶ったと安堵する。中身が残ったまま浮かび上がると神慮に叶わなかったものとして忌まれる。
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ドクジャ 1976年 静岡県 桜村に池の社という方5町程の2つの池がある。毎年8月彼岸の中の午の刻に半切り桶に赤飯を盛って水泳が達者なものが池の半ばまで押し行き池の真中で手放す。池の水が渦巻いて桶は水中に沈む。伝えによると昔、国主が入国した頃、妾とこの池辺りに遊興した。すると俄かに池に波が立ち妾が池に引き込まれてしまった。国主は怒って池に焼いた石を投げ入れさせ続けた。7日7夜続けたところ毒蛇が死んで浮かんできた。頭は牛のようで、背に黒い鱗があり、白い角が生えていた。また肥後の阿闍梨皇円の霊魂がこの池に入ったとも言われる。
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カンノンサマ 1954年 山梨県 松の岩に120体の観音像が刻まれている。干天続きに本当に御利益があるかと橋から川に投げ込んだら、12日間雨が降り続いて川があふれそうになったので、元の場所に安置したら治まった。
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リュウグウ,ハッピャクビクニ 1982年 群馬県 尼が池で尼が行をして竜宮へ行き、何かをもらって800歳まで長生きをした。その人が八百比丘尼。
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シンニョ,ホウジュ 1955年 山梨県 昔ある男が淵にまさかりを落として、探しに水に入ると水底で神女に遭い、宝珠をもらった。以後紙に願いを書いて淵に投ずれば何でも叶って豊かになったが、宝石を女房に見られると貧乏に戻った。
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ワカメ 1928年 福岡県 和布利神社で、毎年、陰暦の12月の晦日の夜に行われる神事の際、神官がわかめを刈って白木の桶に納め、神殿にささげるが、昔は神官が海中に入っても水にぬれることはなかったという。ただし刈るわかめは1鎌だけで、2鎌刈ると溺れ死ぬといわれている。
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ベンジョノカミサマ 1960年 三重県 安政年間、竹内長太夫家の便所の神様が津波で流された時、信心の人の所には御札が、精進の悪い人の所には石が降った。
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サクラガイケ 1975年 静岡県 遠江国笠原庄桜村に男池女池といって方5町ほどの池が2つある。これを桜が池という。池の社は牛頭天王である。この池では、毎年8月彼岸の中日午の時に、半切り桶に赤飯を盛って、泳ぎの上手な者がこれを池の真中辺りまで押していき放す。その人は向こうの岸に泳ぎ着く。すると、池の水が渦巻き、飯器は池に沈む。その飯器の数は願望の数により年々に増減がある。
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イシ 1972年 岐阜県 根尾川の下で魚を捕っていた男が、傍にあった石で今夜の夕食のおかすの魚が美味いかどうかを占ってみた。すると見事に的中したので、不思議に思ってその石を寺に納めたという。
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ヤブニコウノモノ,ビン 1973年 愛知県 尾張国に妙心山正法寺という禅院があり、そこに4石入りの瓶が埋まっていた。中に前の川で洗った瓜茄子を数個ずつ入れて通る。瓜や茄子を商う者が、直に通るときは荷物が重くて上がらないものの、瓶に瓜や茄子を入れると荷が軽くなるという。また塩商人の場合も同じであった。年によってどちらかが多くなっても塩加減は同じで、実に奇怪である。藪にも香の物という諺はこれにちなむ。瓶の中の香の物は毎年6月5日の朝に熱田社に供えるという。
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リュウ 1970年 大阪府 依羅池の竜神が、百章に池の中の金物を取り除いてくれるように頼んだ。竜神はお礼に、井戸に願えば必ず雨を降らせることを約束して井戸に飛び込んだ。この井戸を竜神井と言い、井戸蓋を取れば必ず雨が降ると伝えている。
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カスガミョウジン,エンガクシヤウニン 1983年 奈良県 円覚上人の父母は子がないことを憂い春日明神に参籠した。すると夢で、夫婦の内1人の命が財宝にかわり子が生まれると告げられた。程なく懐妊して男子が生まれたが、夫婦には何も起きず夫が神を嘲ると、家に雷が落ち一族に悪病が起こり皆死んだ。盲目になった妻は神慮を恐れ子を春日の野辺に捨てた。
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サラノリュウ 1968年 岡山県 赤木本家に藍色の龍の絵があるさらが2枚あったが、この皿に水を入れてご祈祷をし、皿の竜が動くと雨が降るといった。
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ウトジングウ,サメ 1992年 宮崎県 海上で鮫の追跡を受けて、不吉を感じて困惑していたとき、鵜戸神宮の木札に目が留まったので、縄に結んで海に投げた。不思議にも鮫はいなくなった。
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タタリ,シラタマ,オオアワビ 1974年 兵庫県 允恭天皇の時代、淡路島で狩りを行った天皇は、多くの獲物がいるのに1匹も狩れなかった。それを卜占すると島神の祟りであり、海底の真珠を祠に納めれば獣を獲れるようになるという。そこで海底に人を潜らすと大鰒があり、その中に真珠があった。これを島神の祠に納めると、獲物が多く獲れるようになったという。
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オコリ,ヒョウタンイシ 1984年 長野県 大酒飲みの主人に怒ったお神さんは、主人の酒をくむ瓢箪を割ってしまった。主人はそれがきっかけで、死んでしまう。その瓢箪は夜毎お酒が飲みたいと泣いた。お神さんが寺に瓢箪を納めると泣かなくなった。その石を踏むと、「おこり」にかかるという。
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ボウレイ,ニチレン,イシ 1935年 山梨県 石和町に流れる鵜飼川の畔に住む勘作という孝行者が、貧乏故に殺生禁断とされる観音寺の境内で魚を捕り、それを母に食べさせた。怒った寺僧は勘作を殺し、それをどこかに埋めたため、夜な夜な勘作の亡霊が現れて人々を悩ませたという。しかし文永11年に付近を通った日蓮がその霊を慰めるため、12374個の石に経文を書いて川に投じたという。この石を葉でさすると自然に水が染み出るという。
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スイシタイ 1966年 三重県 水死人を見殺しにすると祟りがある。見つけたら拾ってきて、名前を付けて寺で埋葬する。女の水死体が船のそばを通ったのをほうっておいたら魚がつれなかったが、その水死体を探して埋葬すると魚は2万貫取れたという。
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アミダサマ 1983年 山梨県 小明見にあった阿弥陀様がいつの間にか倉見の方へ行ってしまった。小明見と倉見で論争をし、役人が、川へ投げてどちらへ流れるかで判断するようにいう。川へぶちこむと、上流の小明見の方へ流れたので小明見のものになった。
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オウタカミサ,(ワンカシブチ) 1991年 山梨県 村内に人寄せがあって、膳椀が不足なときには前の晩に往太神様の前の池に行ってお願いして翌朝行くと必ず浮かんでいた。ある時、不心得者がいて仲間げんかをしてお椀を割り、不足のまま池に返したので神様は怒ってそれ以来頼んでも聞き入れなくなった。
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