(ゾクシン) 1982年 新潟県 ムラ内に悪霊悪疫を入れないように、防塞に道祖神、つまりサイの神や地蔵をまつる所が多い。
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コウジン 1984年 島根県 田の中や家のへりに荒神藪というところがある。藪の中には石や大木、祠、土盛りなどがあったりする。これは尼子時代の武将を埋めた墓だといわれている。年に1度掃除をするが、入るときには「荒神さんよけて下さい掃除します」と断ってから入り、掃除する。掃除する人にはたたらないが、知らずに入った人などにはたたる。病気などになったときはそこを掃除したり、横屋さんに拝んでもらったりするし、荒神ヤブを切るときには塩を撒かねばならない。
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カミ 1966年 鹿児島県 夜遅く道を行くと、「神におわれた」とか「神がついてくる」という。このような時は便所に逃げる。便所は臭いので、悪い神が逃げて行く。便所に立ち寄らず、家にすぐ入ると、悪い神が悪いことをして行く。
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シンゾウハレツ,マツハレツ 1977年 奈良県 和州多武峰の神像が破裂するときは、先神廟の古松は破裂して脂が流れ膚にひらく。その時年老いの僧が神前を開いて御帳越しになでてみると、像が破れて臭気があるという。
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(ジュウキョニカンスルキンキ) 1956年 宮城県 便所の神様の罰が当たるので、便所のなかに痰や唾や汚物を捨てるものではない。炉端を叩けば貧乏神が喜ぶ。風呂に入った後、蓋をしないと幽霊が入る。火に小便をすると、火の神様の罰が当たる。家の中で口笛を吹くと貧乏神が来る、あるいは福の神が逃げるなどの禁忌がある。
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(フルイド) 1980年 使わなくなった井戸を埋める場合、古い井戸の水を少し新しい井戸に入れ、お神酒を入れて祝詞を上げ、不浄の土を用いて埋めなければならない。そうせずに放置しておいた家は、眼病にかかる者が多い。
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ビンボウガミ 1980年 人家というものは、たとえ出入りが少ない日でも、1日1回は部屋を掃き清め、風を通さないといけない。そして用が無かったら閉め切っておく。家の穢れは風によって清められる。そうしないと世に言う貧乏神というものが住みついてしまう。
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テンツウリキ 1929年 沖縄県 昔宮古島では、一人のノロ(女の神官、祝女)が住んでいた。彼女はいつも垢だらけの着物とヨレヨレの汚れたハカマを着けていた。このノロには天通力があり「明日は雨」だといえば雨になり「暴風だ」といえばそうなった。しかし王府で力を試すことになって洗濯した奇麗な服に着替えると、天通力を失ってしまった。
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センチノカミ 1915年 島根県 便所へ入る前は、必ず咳払いをしないと、雪隠の神様(せんちの神様)に行き当たって、病気になる。
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カミサマ,ユメノオツゲ 1943年 愛知県 村外れにお智重様という神様が祀られていた。子ども達の遊び場になっていて、井戸の垣根を壊したり、絵馬を持ち出したりしていた。村の者がこれではいかんと、入れないようにしたところ、病気がはやった。夢で神のお告げがあり、「私は子どもの神様なので、子ども達が近寄れなくされたのが嫌だ。元通りにしてくれたら、病気を治そう」といわれたので、入り口の戸を外したら、病気はおさまった。
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センチノカミサマ,(ゾクシン) 1915年 島根県 便所に入る前に必ず咳払いをしないと、せんちの神様(雪隠の神様)に行き当たって病気になるという。
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ベンジョノカミサマ 1938年 福島県 便所の神様は盲目である。便所へ唾を吐くと目を病む。麻がらなどの捨木を溜の中に捨ててはならない。盲目の神様が拾い上げるのに苦労するからだという。
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ヤクビョウガミ,アクビョウ,(ゾクシン) 1933年 埼玉県 家の入口に粟を撒いておけば、悪病(疫病神)が入らないという。
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カワヤガミ,ボウレイ 1920年 京都府 厠に行く前には必ず咳払いをして厠神に合図をする。ある比丘がこの合図をせずに厠へ入り鬼面を汚したので鬼は怒って比丘をつけねらったという。
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(ゾクシン) 1982年 新潟県 悪霊悪疫が入らないようにムラの入口に老樹などを利用して〆縄を張る。
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ヤマウバ 1913年 茨城県 昔、薬師穴という横穴に山姥が住んでいて、膳椀などを貸してくれたという。ある時、1個壊して償わなかった者がいたため、それから貸し出さなくなったという口碑がある。
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オシオリサマ,アシガルサマ 1985年 愛媛県 集落の入り口には、シオリ谷の名称がある。昔柴折りさまを祭った跡である。集落を出る時柴を折って供えると足が軽くなる。1つには悪魔外道、悪病が集落にはいるのを防いだものである。
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セッチンノカミサマ 1920年 徳島県 便所へ入る前は必ず咳払いをしないと雪隠の神様に行き当たって病気になる。
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ザシキボッコ 1984年 秋田県 山の方の部落にはザシキボッコが出るという家が1、2軒はあった。ある家ではあまりにもしきりに出る上、周囲の噂になったので神官さんに御払いしてもらい、玄関の位置を直したという。
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コウジン 1972年 長崎県 荒神は家を守る神。旅に出るときに、額に荒神様の灰を付けていくと怪我をしないという。戸口を守らすといって、荒神様は常に戸口を向けておくという。カマドの前のある場所は女性は通ってはいけないという。
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