キツネ 1997年 岐阜県 昔、小郷の西山で赤い火のような明かりが山をぐるりと囲んでいるのを見た人がいる。これをきつね火といった。
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キツネ 1990年 長野県 千本原のある家で、桔梗ヶ原の西の方から嫁をもらうことになり、婚礼の日になった。こっちの家に嫁さんたちが来て盛大に祝っていると、灯明の油がどんどんなくなったので、ずっと注ぎっぱなしだった。これは、桔梗ヶ原の玄蕃之丞というきつねの親分が今度の婚礼にはたくさんご馳走が出ると言って手下を連れて婚礼行列を作って乗り込んで化かしたのだという。
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キツネノヨメイリ,アオジロイヒカリ 1990年 長野県 青白い光が雨降りの後に道をちょろちょろと歩いているが、数が増えてだんだん明るくなって、嫁入り行列になる。杯事もするしご馳走も食べるし、人間の婚礼と同じようなことをして、きつねの嫁入りが行われるという。
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キツネ,キツネノヨメイリ 1976年 新潟県 昔、夜になると月山さんのふもとに赤い小さな明かりがポツポツと点き、行列になって、またポツポツと南のほうから一つづつ消えていった。狐のたらすヨダレの光だ、狐の嫁入りだ、といわれた。
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キツネノヨメイリ 1987年 岐阜県 昼間、日が照っているのに羽が降ったり、夜、山に提灯が並ぶのを狐の嫁入りという。雨夜に向山に出た。パッと消えてしまった。
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キツネノヨメイリ,キツネノチョウチン 1989年 長野県 ある老人が町からの帰りに山道を通っていると、きつねの尻尾のある花嫁とそのお供を見つけた。それを見て笑うと、2人はちょうちんを放り出して逃げ出してしまった。老人は珍しいと思って狐のちょうちんを持ち帰った。するとその夜きつねが訪ねてきて「ちょうちんがないと娘の嫁入りに困る」と訴えた。老人は哀れに思ってちょうちんを返してやった。夜になると、素晴らしいちょうちんが並んでいた。明くる日の晩には、きつねがご馳走を持ってきたという。
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キツネ 1976年 山口県 きつねは人を化かす。提灯を灯したり、石を投げたり、西瓜を盗んだりする。
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キツネノヨメイリ 1971年 茨城県 提灯がいくつも見えることがある。きつねの嫁入りという。きつねが骨に息を吹きかけて、りんが光って見えるのだという。
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オヨメサン,キツネ 1938年 長野県 夜遅い帰り道、持っていた提灯が突然消えて、月夜のように明るくなり、向のほうに美しいお嫁さんが歩いていくのが見えた。気味が悪いのでたばこを吸うと、そこは川の中だった。家へ帰るとみやげのごちそうがなくなっていた。
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キツネノヨメイリ 1984年 山梨県 キツネの嫁入りといって、提灯の灯が向こうの山に灯ることがあった。
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キツネノヨメイリ 1983年 千葉県 夜、さびしい道を歩いていると、向こうの方に灯が列を作って見えることを狐の嫁入りといって、狐が嫁入り行列のために提灯を持って歩いているんだといった。狐のよだれを木につけて、夜に遠くから見ると光るのでこれをいったのだろう。
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キツネ 1997年 岐阜県 小和知のある女工が、ある夜製糸組合へ行く途中に何者かに飛びつかれた。気付くと持っていた提灯が無くなっていた。次の日に探しても見つからず、これはきつねの仕業であるということになった。その辺りにはきつねの穴がたくさんあり、提灯の種油の臭いを嗅ぎつけたためと思われた。
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キツネ 1995年 山形県 結婚式のお土産の魚を持って帰る途中、きつねが人間に化けて「休んでいきなさい」と誘った。家に帰ってみたら、魚はなくなっていた。
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キツネビ,キツネノヨメイリ 1990年 長野県 大日向の川縁の道に、夜、10個くらいちょうちんの火が並んで灯ったり消えたりしていた。皆はきつね火だとかきつねの嫁入りだとかいった。
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キツネ 1975年 福島県 昔、夜の山に赤い灯が20mくらいの行列を作って点いては消え点いては消えしていくのが見えた。狐の嫁入りという。
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ヒノタマノレツ,キツネノヨメイリ,(キツネノヨメドリ) 1983年 富山県 暗い山中を行ったり来たりしている火の玉の列を狐の嫁入りというが、これは提灯行列のように見えるといい、「あそこでヨメドリたったってそれは嘘や、キツネが嫁どりしとったんや」という話があった。
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キツネ,タヌキ 1989年 長野県 下栗の人が和田の方へ行き、魚を背負って帰ってきた。帰り道にきれいな座敷があり、美人が食べ物を勧めてくれた。そうこうしているうちにだんだん気がついて、向こうですすきがゆれているのに気がついて不思議に思っていると、対岸の家の灯りか何かに気がついた。あっと思ったときには魚は消えていた。たぬきかきつねに化かされたのだという。
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キツネ 1937年 新潟県 夜、森影に灯火の行列が現れ、散乱してぱっと消える。するとまた再び現れて消えていく。これが一時間ほど続いた。これが狐の嫁取りである。
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(キツネビ) 1990年 長野県 風呂が外にあった頃、よくきつね火を見た。ずうっと灯りを並ばせてみせるのだが、1匹か2匹でやるものらしい。西の方角に見えるのだが、そういうときにはすぐ後ろにきつねがいるという。
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キツネ 1991年 静岡県 ある寺の住職が檀家に接待されて帰る夜道、提灯が倒れて火が消えた。灯なしに歩くと何度も同じ道に出る。民家で火を求めたが誰も出て来てくれない。あきらめて歩き出すと狐の姿が見えた。さらに歩かされて寺に帰ると衣も脱げ、お土産もなかった。昼間戻ってみると、提灯には爪痕がついていた。とりやめていた寺の豊川稲荷のお祭りを再開したら、そういうことはなくなった。
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