テング 1931年 長野県 少し馬鹿な男がいて、仕事に行ったまま帰ってこず、山で死んでいた。これは天狗がそこら中を引きずりまわしたが馬鹿で使いものにならないから、途中で捨てたのだという。
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テング 1988年 長野県 山には天狗が出る。
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テング 1932年 山口県 東郷峠を夜半に越えていて苔むしたところへ来ると気が遠くなり、木がつくと下の田に落ちていた。天狗に投げられたのだと言う。
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テング 1915年 滋賀県 今から4代前の主人が天狗になったという家がある。この人はある日外出したまま帰ってこず、死んだということにしていたが、数日後下女が畑の物置で寝ているのを見つけた。驚いて飛んで帰り家人に知らせたが、再び戻って来て見ればすでにおらず、すぐ側の山を2足で登っていき、行方知れずになった。人は皆天狗になったと言っている。
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テングサマ 1936年 岐阜県 ある人が天狗に連れ去られて一本杉の下で死んでいるのが見つかったと子供の頃に聞いた。
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テング 1980年 和歌山県 大きな松の木に天狗が出たという。天狗松と呼ばれる。星山橋の近くにも天狗がいたという所がある。
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テング 1969年 埼玉県 大正末期か昭和初期ごろ、老年期の男が9月のある日に行方不明になった。さがしたが見つからず、1週間ほどたったある日、裏山から家に戻ってきた。その間、どこにいたのかわからず、気がついた時には裏山にいたという。村人は天狗にさらわれたと解釈した。
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テング 1961年 静岡県 八木山では山に天狗がいて、人をおどかした。恐ろしい音をたてて空を飛び、大きな声で笑った。
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テング 1968年 福井県 東俣の段の岳という山には天狗がいるので、この山の木を伐ったものは家が火事になるといわれている。
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テング 1932年 高知県 この村にいた久六という男が、ある時天狗に攫われて虚空高く舞い上がってしまった。村人が騒ぐ内に、天狗は見えないが久六の体だけが前の山の松の梢をすれすれに飛び去って行くのが見えた。翌日村人が探してみると、3里ほど隔てた岡豊村の瀧戸という所の巌に、久六の皮が張りつけてあった。
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テング 1963年 愛媛県 キノコ狩りをしていた1人の女が岩の上で涼んでいると、天狗が現れて岩の上から女を落とした。女は髪の毛がなくなり、坊主頭になった。以来、この岩を「天狗岩」という。また、この天狗が日向の鼻の松の木の上で常に見張りをしていたので、この木は平らで上に延びないのだといわれている。
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テング 1981年 神奈川県 山の神をお祀りしてある山に天狗の住処といわれた大松があった。ある日美しい娘が行方不明になり天狗の仕業だということになった。松のところにさがしに行くと娘が座りこんでいて、話をきくと、やはり天狗にさらわれたということであった。
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テング 1968年 群馬県 角落大権現には天狗が住む。行者が宮を建てろと言ったので建てた。大門の木を総代の人が勝手に切ったところ、その人は奥山で炭焼きをしているときに、崖から転落死してしまった。村人は天狗山の木を勝手に切ったから投げられたのだ、と言った。
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テング 1993年 福井県 大きな岩石があり、ここの天狗がいると恐れられていた。ある日この近くで三左衛門という人が炭を焼き始めた。天狗が現れ「ここはわしの庭だから、すぐ帰れ。笛を吹き、太鼓が鳴ったら下山しろ」という。無視していると数日後に天狗が現れ「もう一度合図するので、帰れ」という。風が強くなり、雨も降り出したので下山した。あまりの大嵐となり、三左衛門の家は倒れた。
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テングノトオリミチ 1954年 岡山県 真庭郡等に、山頂の、人の容易に近づき難いところに天狗の羽休め松があり、その間を飛翔する天狗の通り道がある。体験した老人によると、深山を通っていると、突然に木々を押し倒していくようなものすごい山鳴りがし、その時は自然と体が地面に腹這い、身内がシーンとすると言う。これをまた、天狗倒しという。
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テング 1989年 静岡県 南伊豆町の子浦の天狗山には天狗がいて、山の中腹の岩屋を巣としている。
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テング 1928年 福井県 山中にビクニン転ばしと言って、昔ある比丘尼が登ろうとして天狗に転ばされて死んだと伝えられているところがある。
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テング,カミカクシ 1964年 福島県 以前は、七つ森の峠越しでは天狗様のお怒りにあって神隠しに遭うというので、生臭や女気を断って一週間の行をした。明治の頃、ある人が信じずに山仕事に米を背負って出かけて、行方不明になった。山探しをすると20尺(6m)もある木の上に、米を背負ったまま引っかかって死んでいた。
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テング,ダイジャ 1976年 和歌山県 天狗山という山があるが、天狗がいたという話は聞いていない。下に蛇穴があり、蛇がいたという。
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テング 1973年 三重県,滋賀県 三重県と滋賀県の県境の山に天狗が住んでいた。月夜の晩に炭焼きに行くと、天狗の笛や歌が聞こえてくる。鉄砲を撃ちに行った人が夜、炭小屋に泊まったところ、澄んだ声でオーイと呼ばれた。その人が相手になっていると、突然山が荒れて小石が落ちてきたりした。若者が肩を組み念仏などを唱えていると、小屋が揺れて大木が折れた。翌朝、外には小石も落ちていなければ木も折れていなかった。
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