ダイジャ 1983年 岩手県 南部藩の殿様が並木松を通ったときに、木の上に大蛇がいた。帰り道にもまたいたので、「出迎えはありがたいがあまりに神々しすぎるのでもう出てくれるな」といい、そこに蛇を祀った。それが底沼大明神。
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ダイジャ 1983年 岩手県 戦時中、3人のお婆さんが出征した息子の無事を願いに、底沼大明神に行った。そのうち1人だけには、沼から柿の木のような色の大蛇が頭をもたげてくるのが見えて、恐ろしくて願掛けできなかった。願掛けした2人の息子は帰って来たが、大蛇を見たおばあさんの息子は戦死していた。
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ヘビオウサマ 1921年 徳島県 藪林の中に蛇王大明神があって願い事がかなうといい非常にはやった。祠はなく、幟を立てて賽銭箱を置いただけのもの。竹伐の男が大蛇の尾を見て逃げ帰り村民に伝えたのが始まりという。警察署が参詣を禁じ、蛇王様も廃されてしまった。
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ダイジャ 1943年 愛知県 じいさんが神社の裏を通りかかったとき、大蛇が這っていくのにでくわした。鳥肌が立って、3年間はこのことを口外しないので行ってくれと言うと、大蛇は去った。その大蛇は尾が切れていて、先のところに丸に太いと書いた文字がついていた。その字は神明様の御神紋だったので、大蛇は神明様のお使いと分かった。
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ダイジャ 1991年 香川県 村人が竜王神社に雨乞いすると、小さい蛇が出てきたが、村人舘は小ささを不満に思ってあざけったところ、たちまち大蛇に変身し、尾は向かいの谷に、頭は社の大松にあごをかけていたという。
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ダイジャ 1928年 千葉県 船越の宮、鉈切の宮と呼ばれるお宮がある。鉈切明神は使神が洞窟から出てこないので見に行った。そこに使神はすでになく、大蛇がいた。鉈切明神はこれを斬り殺して民への害を防いだといわれている。
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ダイジャ,ナハハチロウ 1982年 群馬県 みどろが池の大蛇が毎年暴れて洪水を出すので人身御供に娘を出していた。小幡氏の娘、梅津姫が人身御供になったとき、公家の若様が通りかかり、二人で池の岩屋に行った。若君が問い掛けると大蛇は「私は那波八郎という者で、榛名の郡司の若者だったが、兄弟に図られた恨みで蛇になったのだ」と言ったので、2人でお経を唱えると、蛇は成仏して那波大明神になった。若君は姫と結ばれ、2人は白倉神社に祀られた。
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シチメンサマ 1958年 長野県 日蓮が身延で説教をしていると、登れぬはずの娘が現れた。水をかけると本体の蛇体を現わした。殿様は驚いて蛇体を七面様と祀った。
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ダイジャ 1956年 東京都 事代主神が奥様の啀姫の他に后様という妾を持ち、そちらに夢中になったので啀姫が嫉妬し、大蛇になって后様を追いかけ、崖から落とした。后様を祀ったのが后神社。
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ダイジャ 1984年 新潟県 度津の祭神五十猛命が、真浦に御着船なさって、山道をたどって池の原へ来て見ると折からの大雨で水が溢れて渡ることができずに困っておいでになると、そこへ忽然と大蛇が現れて両岸をつなぐ橋になってくれて渡ることができ、それより白岩尾に下って犬落に至り、さらに羽茂川に沿って下られ、飯岡に至って一ノ宮の祭神となられた。
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ミーサン 1936年 兵庫県 船坂の大岩に急に信仰が起こり、石に注連縄を張りめぐらし、頂に祠をつくり大岩龍大明神と書くようになった。この岩の主を大蛇と見て、信仰が芽生えたのだろうと思われる。
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ダイジャ,シロヘビ,ヤマガチ 1979年 茨城県 沼の主が蛇である。弁天様の祠を目をつぶって3回廻ると白い蛇が現れるといわれる。ヤマカガシは見られないと大蛇になる。人間が入らない山には大きな蛇がいる。白い蛇は縁起が良いと昔から言われていて、白蛇大明神として祀られることもある。
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ヘビ,イケガミ 1976年 三重県 城山で畑仕事をしていた老夫婦が、お池には神さんがおるというが本当か、と話をしていたら、神様が怒って池が渦を巻いた。それ以来、その家では池神様を祀っている。池神様は蛇。
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ダイジャ,ワカイオトコ 1939年 岩手県 大明神沼の辺に住んでいた法印か和尚の妻がひとりで歩いていたら、どこからともなく若い男が現れて執念深く言い寄ってきたので、櫛を渡して帰りにいうこと聞くと約束した。帰る途中そこを通ると、大きな蛇が櫛をくわえて死んでいた。髪油のしみ込んだ櫛は蛇にとって有毒であるらしい。
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シモヤマダイミョウジン,レイコ 1951年 鳥取県 元徳2年、大山参詣の際に闘死した武士の塚があったが、その塚に霊狐が住み種々奇異を示すので、これを神として祭ったものが下山大明神である。
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ダイジャ 1968年 茨城県 柳沢から大荷田に行く途中で大蛇が通り抜けられなくなった。祟りがあると考えた村人は、この場所に神社を祀った。その後大蛇は出てこなくなった。
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ダイジャ 1990年 香川県 秋葉神社の下池には大蛇がいて、毎年夏になると住民に災いをもたらすと信じられていた。ある夜、神主の平尾越前が留守のとき大蛇が襲って来たので、代わりに妻が追い払った。それから大蛇は現れなくなった。
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ダイジャ 1982年 群馬県 千代田村の大沼の大蛇が毎年人身御供を取るので、都から来た藤原長良に退治を願った。長良は弓の名人の御殿女中のおさよ殿(さいぞう様ともいう)を連れ、大蛇の目を射潰して刀で刺し殺した。大蛇の屍骸は18に切って、頭は千代田村瀬戸井に祀り、他は邑楽郡各地に祀った。邑楽郡に長良社が18あるのはそのため。
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ジャ,タタリ 1936年 鳥取県 いけがなるの池に蛇が居た。大きなつのが生えていて、人間(にょうば)になって買物に出ていた。じゃがまという谷で、蛇とりが笛を吹くと、上がって来た。弓で打って殺して料理して、骨を橋にかけておくと、通るものにたたった。だから太夫にたのんで神様にした。
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ダイジャ 1928年 新潟県 明かずの池の主は大蛇で、人を取り村に災いするので、正元寺の和尚が七日七夜の祈祷をした。すると、赤牛に変じて水筋づたいに地獄谷の池へ逃げていった。
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