イチジャマ(イキリョウ),オンナ 1996年 沖縄県 一六七九年に村人達が生霊を用いようとした女を訴えようとしたが、女の親戚によって止められた。その女が自害したので、訴え出なかった親戚は罰金を課され、村人達も同様に金銭を払わされた。
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イチジャマ(イキリョウ),オンナ 1996年 沖縄県 一六八七年八重山では、ある女が放火し、別の女に頼んで生霊を用いて殺害をした容疑で、引き回しの上死罪となった。生霊を用いた女も同様に死罪となった。
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イチジャマ(イキリョウ),ヨウジュツ 1996年 沖縄県 一六七六年に八重山の女が別の女を生霊を仕って女を果てさせたという妖術告発があった。評定所はこのイチジャマ(生霊)を用いた女を死刑に処している。
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イチジャマ(イキリョウ),ヨウジュツ 1996年 沖縄県 一六七八年には、与那城と女房が安室親雲上の下女に生霊を用いたとして、妖術告発された。この夫婦は追及され、過去三人を呪詛し、殺したと告白したので、引き回しの上成敗された。
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ミガワリジゾウ 1987年 長野県 昔,女中や下男を沢山使っている長者がおり,昼食を田に運ぶ仕事を女中にさせていた。その中に信心深い娘がいて,村の地蔵の傍を通る時には一椀に飯を持って通っていたが,「娘が男の所に飯を運んでいるのではないか」と噂するものが出た。そこで長者は娘を問いただしたが,地蔵にあげているという娘の言葉を信じず,焼け火箸で顔を焼いて白状させようとした。ところが不思議なことに娘は火傷せず,地蔵様の額に火箸のかたがついた。その後,長者は貧乏になり,娘は無事に暮らしたという。
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イチジャマ(イキリョウ),オンナ 1996年 沖縄県 八重山島の女が生霊を用いて男を殺害し、男の弟も同様に殺した。女は過去に三人も同様に殺しており、引き回しの上死罪に処せられた。
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テングサマ,スイテングウ 1975年 新潟県 下女が神がかりになったので、祈祷師が祈祷していると、神に対して許しがたい行為をしていたと告げられた。その行為をしていた祈祷師は動けなくなりその晩に帰った。水を飲むと下女は元に戻った。
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イキリョウ,ツキモノ 1922年 京都府 村にお梅という娘があった。あるとき娘は養子を迎えたが、養子はその母親とできてしまった。それから母は娘をいろいろ苦しめたが、娘がふと憑き物に疲れてしまった。百万遍の僧が理由を尋ねると、母の生霊が憑いていることがわかった。憑き物は落ちたが娘は衰弱して死んでしまった。
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(キミノヤシロ),(レイ) 1982年 広島県 享保9年3月16日頃、家中の者が新宅の普請をした。邪魔な柿木を切ろうとしたら大工が、その木には霊が宿っているので切れないと言った。家中の者の下人が、現れたら相手になってやると嘲弄した。その夜更けに空から声がして、下人が空中に抱え上げられた。毎夜続くので家中の者が空に向かって何者だと問うたところ、空から声がして、我は137年前にこの屋敷で働いていた下女であり、柿の実を取った事で殺されこの木の根元に埋められた。我を神として祭れば国の災厄を予言し、諸病を平癒しようと言った。その通りに社を造営したら諸人が郡参した。下女の名前をとって、貴美の社といった。
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イキリョウ,ウラミ 1974年 ある人の妻が病気の為その母が巫女に口寄せさせたところ生霊が現れ、約束を破り他の女と結婚したので取り殺すと語った。生霊の素性を問い詰めたら生霊は答えに困り離れた。
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シリョウノタタリ 1956年 宮城県 昔,仙台本柳町の某という束巻師の一家には三人の娘がいたが,上の二人が同じような死に方をした。通夜の夜更けに呻き声が聞こえるので覗くと,娘の死顔が赤黒い鬼のようになって睨んでいる。その変化は,「我はこの家の7代前の先祖に殺された山伏の霊である。公金を携えて上方に旅した時先祖の男と道連れになったが,男は山中で私を殺して大金を奪った。先祖の男はその大金を元手に分限者となったが一片の供養の心もない。無念であったが,代々運勢が盛んで祟る事もできなかった。しかしようやく恨みを晴らすべき時がきた。偽りと思うなら箪笥の奥に自分の刺した刀がある」と申し述べた上,残った娘の命を助けたければ昔自分が望んでいた位官相応の葬列を出せと言う。夫婦が承諾すると面相は元に戻った。さて夫婦は一旦承諾したものの仰々しい葬礼を出すことができない。すると,また山伏の霊が末娘に憑いて現れ,こんな粗略な仕方では駄目だと言う。夫婦は今度こそ約束通りの葬儀を行ったが,結局末娘は数日後に憔悴して死んだ。使用人や婿養子も気味悪がって去り,家の中は荒れ果てて夫婦は行方が知れなくなった。なお只野真葛の附言として,家の下婢の実家でこの話を聞き,当時死霊に憑かれた娘の泣き狂う声が近所にまで聞こえたというので書き留めた旨を記す。
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ボーコーノオドリ,ヒトメニュウドウ 1948年 新潟県 下男が毎晩連れ出されるので、後をつけた婆さんは、海に半分足をつけて一人踊る下男を見た。周りで踊る多くの人には足がなかった。何とか下男を救おうと熊野に願掛けをすると、下男に憑いた亡霊は離れて助かった。熊野さんが大入道になって助けてくれたのだという。
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ヤマンバ 1981年 高知県 毎年みすぼらしい格好をして物乞いをする老婆がいた。ある年、宿泊を断り後ろから打ち殺すと、それから後に祟り出して、家は悪いことばかり続いた。太夫に見てもらうと、神楽を止めていることと先祖の祟りといわれて、再開した。
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キツネツキ 1942年 長野県 ある人が病気になったので御嶽講の先達に占ってもらうと、狐憑きといわれた。その後、村に2、3軒狐憑きがでた。狐がいうには、上垣という屋号の家で、食べ物をくれないので来たのだという。そこで村の者が上垣に掛け合ったが、上垣は狐など飼っていないと言った。その家の大黒さんを怪しんで川へ流したが、依然狐憑きは治らなかった。村の者は収まらず、ある夜大挙して上垣に押しかけて乱暴狼藉の限りを尽くした。上垣は代官所に訴えて勝訴したが、この件以来けちがついて家は絶えてしまった。
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ヤナセノオキチ 1975年 高知県 郷士の家の若い下男と女中が相愛の仲になったが、主人は女中を、奥方は下男を好いていたので、叱られた下男は自殺した。女中は下男を殺した罪で死罪とされた。それ以降その家では不思議なことや不幸が続き、祠を建てたが一家は他国に移った。
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オンナ 1921年 岩手県 上閉伊郡上郷村に住んでいた美しい娘が急病で死んだ。その3年後、六角牛山という深山に狩りに行くと、女がいて、死んだようにみせかけられ、人ではない夫に連れてこられたのだという。狩人はこの話を他の人にすると、女の命も自分の命もなくなると言われた。
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クビヅカ 1956年 宮城県 寛文頃(1661~1673),津谷東禅寺住職木陽和尚は学徳が高く尊敬されていたが,無実の罪で訴えられ打首に処せられる。和尚は村の方を睨んで,「もし罪名の如く破戒の罪があれば我が首は地に落ちるが,無実なら首は飛び上がるだろう」と言い残した。刎ねられた首は何処ともなく飛んでいき,その後村に怪異が続いた。食事中血塗れの腕がぶら下がってきたり,夜更けに怪しい呻き声が聞こえたり,針仕事をしている女が後ろ髪を掴まれて引き倒されたりした。1,2年後,日山という托鉢僧が秋の夕方野路を通ると,後ろから自分の名を呼び止める声が聞こえるが姿が見えない。よく見ると一人の僧形の姿があり,「自分は無実の罪によって刑死したが,供養する者もなく,妄執で浮かばれず迷っている。供養してもらいたい」と頼んだ。翌朝その辺りの草叢を調べると,石に噛り付いたままの骸首が見つかった。日山が懇ろに弔ってやると,その後村の怪異は絶えた。村人達も供養碑を建てて厚く祀り,参詣者が絶えなかった。
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キジョ 1975年 愛知県 三河国保飯郡舞木村で享保のはじめ、ある人の女房で二十五歳になる女が狂人のようになり、火葬している最中の死体の肉を食うなどした。村人に咎められたので山中へ逃げた。お役所に訴え出たらそのことに関する触書が出された。
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タメミズチョウジャノゲジョノタタリ 1995年 宮城県 溜水長者が息子の結核を治すために、下女を殺してその肝を食べさせた。話者の夫の父が病気になったとき、祈祷師に拝んでもらうと、その下女が頼ってきたのだと言われた。祈祷師に言われて、下女を祀った山の中の地蔵様を拝んだ。
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