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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

コワンカネエコエ
1974年
ある村の街道で「流れる流れる」と恐ろしい声で叫んで歩く者がおり、村人におそれられていた。勇気ある若者が何が流れるかときくと、「渕の金甕が流れる」と答える。翌朝渕へ行くと金甕が今にも流れそうになっていたが、中のお金は流れたらしく何もなかった。

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サケビ,カメ
1938年 秋田県
町中を「淵の甕流れる」と叫び歩くものがあったが誰も気味悪くて戸を閉ざした。勇気ある1人が淵へ行くとお金の入った甕があった。
類似事例

コエ
1974年 新潟県
貧しい爺と婆が火を炉端で火にあたっていると、危ない、危ないという声が聞こえる。大晦日に二年木を焚いてあたっていると、いつもの声がいっそう大きく聞こえてくる。爺がその声のするほうへいくと川端で金甕が水に落ちそうになっているのをみつけ、持ち帰ると大金持ちになった。
類似事例

コエ,カナガメ
1953年 福島県
夏井川の川岸のある竹藪に、夜になると化物が出るという。「おっかねえ」というようなうめき声が聞こえるので近寄るものがいなかったが、勇敢な若者が確かめると、声は水際から聞こえる。翌朝行ってみると、今にも川に落ちそうに傾いている金瓶があり、中に大判小判がつまっていた。若者は大金持ちになって幸福に暮らした。
類似事例

オカネ
1988年 茨城県
瓶に入れられて土の中に埋められていたお金が、世の中に出たいと思って、光になって音を立てて飛び出した。度胸のある人が近づいて、袂を開いて招いたら、そこに入ってきた。
類似事例

コエ,カナガメ
1953年 新潟県
貧しい爺と婆が夜に火を焚いてあたっていると、ガンギモト(意味不明)で危ない、危ないという声が聞こえる。大晦日に二年木を焚いてあたっていると、いつもの声がいっそう大きく聞こえてくる。爺がその声のするほうへいくと、川端へ出て、そこで金甕を得る。
類似事例

アズキトギ
1987年 長野県
昔,部落の真中を流れる川に「すくじの橋」という木の橋がかかっていた。秋の夕暮れの頃,ある村人が橋を渡ろうとすると橋の下から女のすすり泣くような声と,ショキショキと小豆をとぐような音が聞こえてくる。他にも聞いたという者があり,2,3人の若者が正体を見届けるため橋の傍の物陰に隠れることになった。夕暮れ時になると音がするので橋の下を捜したが何もいない。その後しばらく音はしなかったが,また耳にする者が増えだした。不思議なことに橋を渡ろうとすると泣声や音はやむのだが,通り抜けてしまうとまた始まる。振り返るとまた物音がやむ。いつの間にか「あずきとぎの女」と呼ぶようになった。
類似事例

キツネ
1979年 岐阜県
ある人が、川の中に金の玉が見えたので取りに入ったが、どうしても取れなかった。川端に立っていると人が通りかかったので事情を話したが、その人には玉は見えなかった。狐の仕業。
類似事例

ドウジ
1950年 長野県
ある旧家で、晩、土蔵の入り口で非常に騒がしい子供の声を聞いた。翌朝行ってみると天保銭が1枚落ちており、それを見つけてから急に金がたまり始めたと言う。
類似事例

キツネ
1956年 宮城県
自分は狐になど騙されないと威張り,狐の出そうな場所では常に油断せず緊張している男がいた。ある時もそのように緊張していると,道端に金貨が落ちている。近寄ってみるとピンと飛んでいった。追いかけるとまた跳ねていくので,逃がすまいと飛びついてつかんでみると,たれかけの糞であった。
類似事例

シンダヒトヲセオッタオンナ
2000年
山奥で「つりてぃこー」という女の声がした。貧乏な兄弟が声の正体を確かめることにした。まず兄が山に入ったが、怖くなって逃げてしまった。次に弟が山に入った。するときれいな女の人が現れた。女の人は背負っていた死体を弟に背負わせて逃げた。弟は死体を背負って家に帰り、布団に入って寝た。翌朝、死体は黄金の塊になっており、兄弟は金持ちになった。
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ヤマワロ
1950年 熊本県
新造の炭竈にお神酒をあげるため、一升瓶とお金を持って出かけた。途中でヤマワロがまとわりつき歩けなくなった。姿は見えなかったが、酒瓶の栓が抜ける音がし、気が付いてみると酒もお金もなくなっていた。
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フチノヌシ
1928年 静岡県
昔、一人の物持ちがいた。その家は淵の主から膳椀や金の融通を受けていたために栄えていたが、あるとき、淵の主が家を訪ねた際、蓼を出したら、しまったと叫び淵に落ちた。その姿は魚に変わり、オトボウと連呼しながら流れていった。それ以来、家運も傾いた。
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アナモリイナリ
1982年 東京都
どこからともなく「助けてくれ、助けてくれ」という声がする。そばへ行ってみると穴ができて落ちてしまった。目がなれてあたりを見ると、切り石が六尺四方につんであって、人骨と金のお椀があった。泥棒が金のお椀を盗んで目が見えなくなったので穴に返したのであった。
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エノキ,ケヤキ
1936年 福島県
美しい少女の歌声に寄せられて、毎夜男が通ってくる。村人が大榎を伐ったところ、切り口から血が流れた。運ぼうとしても微動だにしなかったが、少女が歌うと自ら動き出して目的地に着いた。この日から若者の姿が見えなくなった。
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ヤロコ
1974年 山形県
昔爺が藁打ちしていると小さな男の子が現れその周りを歩いた。追いかけると山の岩陰の大きな瓶に入った。中には黄金が入っていた。
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キンノニワトリ
1968年 鳥取県
昔上司南条という殿様が尼子晴久に攻められ、この地に逃げてきた。城の宝物である金の鶏を持っていたが、追っ手の追及が激しく、熊谷という谷川の滝壷に金の鶏を投げ込んだ。この渕を鶏渕または丸渕と呼ぶ。この金の鶏は今も渕の底に沈んでおり、毎年大晦日の夜高く鳴いて新年を告げると言う。鶏渕に石を投げ込むと雨が降るという。
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ツルベオトシ
1992年 石川県
榎の大木の下で村の若い衆が手足を動かさず一儲けする相談をする。一人がぼた餅でも落ちてこないかなというと、木の上から釣瓶が落ちてきて中に餅が入っていたので皆で食べた。その後も続いたが幾日か経った晩釣瓶は落ちてこず木の上から「たんべたんべに、おかい餅あたろか」と声がし、若い衆は誤りを悟って働くようになった。
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オウゴン,ヒノタマ
1950年 長野県
ある男が、夢で黄金の在り処を見た。行ってみると見たままの場所があるので喜び、村人に話した。村人がこっそりその場所を掘ると、土中の黄金は火の玉となって飛び去った。男が行った時には黄金は無く、がっかりして帰ったが、座敷に黄金が飛んできていた。
類似事例

ツカ
1991年 山梨県
村人が膳・椀・金などほしいものがあるときには塚に行って頼む。翌朝にはそこにある。しかし、不心得者がいて膳椀の1部を返さなかったためにそれからは貸さなくなったという。1説ではこの塚の近くに老婆が住んでいたという。
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キツネ,オオミズ
1982年 新潟県
村の尼さんが托鉢の途中、川端の麦畑の道を歩いていると、急に大水が出てきて水かさがどんどん増してきた。尼さんはたまげて着物をまくりあげ、しまいには着物や腰巻を笠の上に上げはだかになって「おうここ、深い、おうここ、深い」といって、あいんでいた。村のおととが、見ていると、川ばたで狐が川水のしずくをタクンタクンたらしているのが大水になって見えるのだという。「キツ、やめれ」とどなったら、水がひいて、もとの麦畑になった。
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