ヤマイヌノオンガエシ 1941年 岐阜県 ある人が、口の中に骨が刺さった山犬を助けたら、翌朝この人の家の前に鹿一匹が置いてあった。山犬の恩返しだった。
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ヤマイヌ 1940年 岐阜県 飛騨の接骨医某氏方の先代が、早朝歯を磨いていると、山犬が口を動かしながら近づいてきた。よく見ると口に獣の骨が刺さっていたので抜いてやると、山犬は大喜びしてどこかへ行った。四五日後、門前に医術の秘法を記した巻物が落ちており、接骨の秘法を知って繁盛した。この巻物は山犬が礼のために持ってきたのだといわれている。
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ヤマイヌ 1939年 岐阜県 山犬が山中で口の中に骨を立てているのをある人が抜いてやった。翌日1人の女がやってきて、傷薬の作り方を教え、山犬の牙を落として去った。この牙で傷をなでると傷が快方に向かうという。山犬が女に化けて礼に来たのだといわれる。
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ヤマイヌノオンガエシ 1941年 岐阜県 昔、ある老婆は口に猪の骨が刺さっていた山犬を助けたが、家に帰る途中で、その山犬はお礼に猪一匹の死体まで案内してくれた。
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ヤマイヌノオンガエシ 1941年 岐阜県 昔、口に人の骨が刺さっていた山犬がある老人にその骨を抜いてくれるようにお願いしに来た。老人は山犬に自分を食わないと誓わせてから骨を抜いたが、後日の朝、老人の家の前に山鳥一羽が落ちていた。それは山犬の恩返しだった。
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ヤマイヌノオンガエシ 1941年 岐阜県 昔、ある老婆は口に猪の骨が刺さっていた山犬を助けたが、翌朝家の前に金の鎖が置いてあった。
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オオカミ 1982年 宮城県 ある男が夜の山道を歩いていたら、狼が唸りながら寄ってきた。口の中に骨が刺さっていたのを取ってやると、そのままいなくなった。数年後狼が現れて男を引き摺って押し倒した。間もなく狼の千匹連りが通った。恩返しだった。
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ヤマイヌノオンガエシ 1941年 岐阜県 昔、安江隆三という人の家の前に口を開けていた山犬がいた。口の中に白い骨が刺さっていた。安江さんがその骨を抜いてくれたが、翌朝家の前に一個の轡があった。
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ヤマイヌ 1936年 岐阜県 人間の骨を喉に詰まらせ苦しんでいた山犬が八幡様にすがる。八幡様は今後村人に危害を加えないことと引き換えに助けてやる。それを聞いた村人たちは八幡様に山犬を狛犬として奉納した。
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オオカミ 1973年 三重県 ある人が山にいたところ、狼が口を開けてやって来たので見てやると、口の中に骨がはさまっていたので取ってやった。すると狼は何かとってきては小屋に置いていくようになり、帰りが遅くなると送っていくようになった。あるとき、川向こうの親類の家に祭に呼ばれて帰りが遅くなると、やはり狼が送ってきた。道で祭でもらった餅をやると、帰っていったという。
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オオカミ 1982年 宮城県 ある女が夜の幣掛の峠道を歩いていたら、狼が唸りながら寄ってきた。口の中に馬の骨が刺さっていたのを取ってやると、里まで送ってくれた。その後、峠でまた狼が現れて女を引きずって押し倒し、木の葉を掛けて隠した。間もなく狼の千匹連りが通った。恩返しだった。
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ヤマイヌ 1959年 長野県 犬と共に猟をしていると、夜中になって犬が大きな声で鳴く。うるさいので斬ってしまうと、その頭が猟師の頭上にいたうわばみに食いついて、猟師を救ってくれた。猟師は感謝して、石碑を建ててその首を祀った。
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オオカミ 1985年 高知県 骨が詰まってつらそうな狼の口から骨をとってやった。お礼に翌朝、猪の後足が置いてあった。
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カッパ 1967年 福島県 ある夏のこと、草刈場に行った馬の尻尾に河童が絡みついたので、馬は驚き駆け出した。追いついてみると、河童が死にかけていたので助けてやった。そのお礼に骨接ぎの妙薬を教えてもらった。
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ヤマンバ,ヤマイヌ 1991年 愛媛県 山で猟師が山婆に追いかけられたとき、山犬に隠してもらって助かった。お礼に猟師は赤飯を炊き、山犬に奉った。
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カッパ 1967年 福島県 草刈場に行った馬の尻尾に河童が絡みついたので、馬は驚き駆け出した。追いついてみると、河童が死にかけていたので助けてやった。そのお礼に骨接ぎの妙薬を教えてもらい、家伝薬とし、今でも販売している。
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カッパ,クスリ 1953年 群馬県 医者が往診の帰り、山道の途中の川橋で馬が動かなくなり、暗闇の中で医者は刀を振り、切り落としたものを家で見ると河童の腕だった。夜河童が訪れ、腕を返すとお礼に膏薬の作り方を教えてくれた。
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ダイジャ 1934年 滋賀県 愛犬と共に山に入ったが、帰れなくなったので大木の下で休んだ。急に犬が吠えるので怒ってその頭を切ると、木の上にいる大蛇の喉に噛み付いた。主人は命を助けてくれた愛犬に感謝し、犬神の祠を建てた。
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エンコ 1976年 愛媛県 昔、来島のお医者さんの家の厠に、毛の生えた手が出て、お手伝いさんの尻をなでていた。医者はその手を刀で切りとり置いておくと、エンコが返してくれとやってきた。エンコは証文を書き、骨接ぎの薬と秘伝を教えると約束して手を返してもらった。その後、この医者は骨接ぎ医者として栄えた。
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ヤマイヌ 1989年 長野県 ある猟師が山の神に山犬の子が欲しいと願ったところ、二匹授けてくれた。ある時、猟に行くと何も取れなかったので、火を焚いていた。猟師は「俺は夕食食べて寝るが、何も取れなかったので我慢してくれ」と言うと、山犬が尻尾に水を付けて火を消すということを繰り返した。おかしいと思って木に登って見ていると、被せてあった蓑にかみついたので、殺すつもりだと悟って撃ち殺した。すると先祖に祟ったので供養した。憑き物があるときに、入れ物のほこりを払うと、憑き物が落ちるという。
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